ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 アングリル頂上ゴールの第17ステージはログリッチが区間２勝目

2023.09.14
レース

photo UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY

スペインで開催中の第78回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、9月13日にリバデセリャからカテゴリー超級のアングリル頂上までの124.4kmで第17ステージを競い、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ（ユンボ・ヴィスマ）が第8ステージに続いて今大会2勝目を上げた。

■ログリッチが通算12勝目となる区間優勝をアングリルで勝ち取った (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)

総合リーダージャージのラ・ロハを着た米国のセップ・クース（ユンボ・ヴィスマ）は、アングリルのゴールまで残り3kmでアタックしたログリッチに、デンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー（ユンボ・ヴィスマ）と一緒に合流し、霧の中を3人で走り続けた。しかし、クースはゴールまで残り2kmを切った所で遅れてしまい、後方から追いついたミケル・ランダ（バーレーン・ヴィクトリアス）と一緒にゴールを目指した。

ラ・ロハのクースはアングリルの急峻な坂で善戦し、19秒遅れの区間3位でゴールして4秒のボーナスタイムも獲得。チームメイトのヴィンゲゴーとのタイム差は8秒差になったが、クースは29歳の誕生日に総合首位を守る事ができた。

■19秒遅れの区間3位でゴールに飛び込んだラ・ロハのクース (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)

第17ステージはスタートからアタックをかけ続けて逃げ出した山岳賞ジャージのレムコ・エヴェネプール（スーダル・クイックステップ）が単独で逃げ続け、全長12.6kmのアングリルを先頭で上り始めた。彼は残り5.6kmでメイン集団に吸収されたが、敢闘賞を獲得した。

■通算12勝目となる区間優勝を果たしたログリッチのコメント
「年令を重ねるごとに少し良くなっているといつも感じている。前回（アングリルでラ・ロハを失った2020年）よりもずっと良い成績だった。あまり戦術的ではなかった。最後の上りで自分が行った場所は、ただとても厳しく急だった。ボクは自分自身のテンポで走り、上りが違いを作った。

ボクは（上りで先頭を引き続けたバーレーン・ヴィクトリアスに）ペースを任せて、彼らは十分速いスピードで走っていた。そしてペースがちょっと落ちたと感じた瞬間に行き、頂上まで自分のペースで走った。クースとは話した。奇妙な感じだと思うが、こういった急な坂では皆が可能な限り速く進み、それから様子を見るものだ。ボクは彼にこう言った。戦い続けろ、やり遂げられると信じ続けろって」

■区間優勝したログリッチは表彰台で得意のテレマーク・ポーズを見せた (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)

■アングリルでラ・ロハを守ったクースのコメント
「本当に嬉しい。フィニッシュラインを通過した時、このジャージを失ったと思った。でも上りで全力を尽くしていたから、悲しくはなかった。自分がまだこのジャージを持っていると聞いた時はちょっと驚いたよ。今日は奇妙な気分だが、悪い方ではない。また友人でもある２人の強いチームメイトたちと一緒の日だった」

■クースが29歳の誕生日にラ・ロハを守った (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)

■第17ステージ結果
［9月13日／リバデセリャ～アルトゥ・デ・ラングリル／124.4km］
1. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO-VISMA / SLO) 03h 15′ 56”
2. JONAS VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN)
3. SEPP KUSS (JUMBO-VISMA / USA) + 00′ 19”
4. MIKEL LANDA (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 00′ 19”
5. WOUT POELS (BAHRAIN VICTORIOUS / NED) + 00′ 44”
6. JOAO ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 00′ 58”
7. CIAN UIJTDEBROEKS (BORA – HANSGROHE / BEL) + 01′ 20”
8. SANTIAGO BUITRAGO SANCHEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / COL) + 01′ 20”
9. JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 01′ 42”
10. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 43”

■第17ステージ後の総合成績（ラ・ロハ）
1. SEPP KUSS (JUMBO-VISMA / USA) 60h 34′ 21”
2. JONAS VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 00′ 08”
3. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO-VISMA / SLO) + 01′ 08”
4. JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 04′ 00”
5. MIKEL LANDA (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 04′ 16”
6. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 04′ 30”
7. CIAN UIJTDEBROEKS (BORA – HANSGROHE / BEL) + 06′ 43”
8. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 07′ 38”
9. JOAO ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 09′ 26”
10. SANTIAGO BUITRAGO SANCHEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / COL) + 11′ 26”

［各賞］
■ポイント賞 : KADEN GROVES (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
■山岳賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■新人賞：JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP)
■チーム成績：JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)