2023ダウンヒルシリーズ第6戦・富士見パノラマリゾートは土屋聖眞が優勝
DOWNHILL SERIES 2023 #6 富士見パノラマリゾート(長野県)が2023年9月9日(土)〜10日(日)に開催された。
日本を代表するマウンテンバイクフィールド、富士見パノラマリゾート。
今回のコースは長らく使われていなかった「旧Aコース」の上部〜中間部を採用し、現在は作業道となっていたところをレースに使えるように再整備した。可能な限り直線的に繋げた今回のレイアウトは正統派ダウンヒルトラックとして古くからのダウンヒルレーサーにとっては懐かしく、また成長目覚ましい若者たちにとっては初めて走るルートとなり、距離2.8km、標高差452mというコースは走り応えも充分。
エントリー開始時にはDOWNHILL SERIES実行委員会から「今回のコースは今まで以上に距離・スピード・セクションの繋ぎなど、いずれも難易の高い設定となる予定です。本人の技量と共に車両整備など、しっかりとコースに対応できるライダーのみを参加対象とします。」と異例の告知をしたとおり、現在の日本国内では数少ない難易度の高い設定となった。
エントリーはキッズ30人、女子11人を含む199人。
土曜日の早朝に少しだけ降った雨はコースを泥々にはしなかったものの、滑りやすくなった路面が難易度の高い今回のコースを一層スリリングにさせる。しかし、コースの試走を終えた選手の顔は明るく、ベテランライダーも若手ライダーも「コース最高!常設コースにしてほしい!」と口々に話していた。
午後から行われた予選は今年の全日本ユースクラスチャンピオンの土屋聖眞(カトーサイクル)が3分21秒422で1位。2位は0.997秒差で仲井慧(SPECIALIZED)。3位に入ったベテラン太田匠(INSANES/LIFE,,,/Ba/RR)が、コース中程で計測していた中間タイムで1位という面白い結果になった。
日曜日はお昼から雨予報。ライダーたちは雲行きを見つめながら、どうコンディションが変わっていくのか心配していたが、雨の予報はどんどん遅れ、結局降らないままに決勝の時間を迎えた。
それぞれのクラスで熱い闘いが繰り広げられ、前日の予選のリザルトからは10〜20秒ほどタイムアップするライダーが続出するなか、8人が出走したエリート女子クラスでは今年の全日本ユースクラスチャンピオンの原つばさ(白馬マウンテンバイククラブ)が2位以下に4秒の差を付けて圧巻の優勝。
エリート男子クラスでは、前日の予選に続いて土屋聖眞が3分09秒746というトップタイムを叩き出して、自身初の公式戦初優勝を決めた。2位は井本はじめ(Santacruz)、3位は朝倉佑太(風魔プラス1)。
土屋聖眞は15歳、朝倉佑太は18歳。今やベテランと呼ばれる立場になった井本は「若い子が速くて、テンションが上がりました。こういう、長くてしっかりしたダウンヒルコースでのレースがあればみんなのレベルももっと上がっていくと思います。」と話した。
昨シーズンから今シーズンにかけて、何度も優勝目前までいくも2位止まりで悔しい思いをしてきた土屋聖眞が念願の初優勝。
エリート男女ともに今年の全日本選手権でユースクラスを制した若いライダーが、日本屈指の正統派ダウンヒルトラックでのレースで勝利したという事実は、ダウンヒル業界にとってとても明るい結果となった。
DOWNHILL SERIES 2023 #6 富士見パノラマリゾート(長野県)
エリート男子
1. 土屋 聖眞(カトーサイクル)3:09.746
2. 井本 はじめ(Santacruz)+1.728
3. 朝倉 佑太(風魔プラス1)+4.753
エリート女子
1. 原 つばさ(白馬マウンテンバイククラブ) 3:48.571
2. Ellie Coomber(6th element)+4.487
3. 中川 弘佳(Lovespo.com/Liv)+25.168
次戦は2023年11月11日(土)〜12日(日)、#7 法華嶽公園DHコース(宮崎県)での開催となる。
エントリーは10月10日頃開始予定。
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