ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 頂上ゴールの第18ステージはエヴェネプールが逃げ切って区間３勝目
スペインで開催中の第78回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、9月14日にポラ・デ・アリャンデからカテゴリー１のラ・クルス・デ・リナレス頂上までの178.9kmで第18ステージを競い、山岳賞ジャージを着たベルギーチャンピオンのレムコ・エヴェネプール（スーダル・クイックステップ）が独走で逃げ切り、今大会３勝目を上げた。
■山岳賞ジャージを着たエヴェネプールが最後の頂上ゴールで今大会３勝目を上げた (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)
今大会のディフェンディングチャンピオンだったエヴェネプールは、総合成績ですでに30分以上遅れていたため、メイン集団は一時彼よりも11分以上遅れていた。最後は総合6位までの選手が一緒にゴールを目指し、米国のセップ・クース（ユンボ・ヴィスマ）が総合リーダージャージのラ・ロハを守った。
クースは前日のアングリル区間で、チームメイトのヨーナス・ヴィンゲゴー（ユンボ・ヴィスマ）とプリモシュ・ログリッチ（ユンボ・ヴィスマ）に付いていけなくなり、総合2位のヴィンゲゴーとのタイム差は8秒にまで縮まってしまった。このステージもヴィンゲゴーの動きが注目されたが、彼は最後の上りでラ・ロハのグループの先頭を引き続け、最後はわずかに遅れてゴールし、クースとのタイム差は再び17秒に開いている。
今年のブエルタは残り３ステージ。頂上ゴールの山岳ステージは第18ステージが最後で、15日は平坦区間が行われる。総合初優勝が近づいてきたクースにとって、最後の試練となるのは最終日前日の16日に行われる、カテゴリー3の峠を207.8kmで10カ所越えなければならない今大会最長区間の第20ステージになる。
■最後の頂上ゴールでラ・ロハを守ったクースのコメント
「まず最初に、チームメイトたちが本当に素晴らしい仕事をしてくれて、一日中引いてくれた。そして2回上った最後の上り坂ではトラットニックが戻ってきて、我々のために素晴らしい走りをしてくれた。そして（最後の周回の坂では）ふもとからヴィンゲゴーが本当に良いペースで走ってくれた。彼はとても強かったから、ちょっと怖かったよ！ 彼は本当にボクのために素晴らしい走りをしてくれた。
今日我々はより防衛的な戦術で走った。チーム内、そして我々３人の間で、アングリルに向けて合意した戦術があり、そのステージの後で、どのような戦略をやり遂げたいかがあった。それは常に変化していて、あちこちでミスが生じているが、常に許容範囲内だ。
（ブエルタでの総合優勝は）近づいてきた。明日は間違いなく楽なステージだが、我々は集中し続けなければいけないし、第20ステージは本当に長くて過酷なステージになるだろう。我々は大きな山場を抜け出したが、常にいくつかの厳しい山々があるよ」
■米国のクースが最後の頂上ゴール区間で総合首位の座を守った (photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)
■第18ステージ結果
［9月14日／ポラ・デ・アリャンデ～ラ・クルス・デ・リナレス／178.9km］
1. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) 04h 47′ 37”
2. DAMIANO CARUSO (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) + 04′ 44”
3. ANDREAS LORENTZ KRON (LOTTO DSTNY / DEN) + 05′ 10”
4. DAVID MAX POOLE (TEAM DSM-FIRMENICH / GBR) + 05′ 12”
5. PAUL OURSELIN (TOTALENERGIES / FRA) + 05′ 17”
6. JULIEN BERNARD (LIDL-TREK / FRA) + 06′ 11”
7. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 07′ 01”
8. JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 09′ 29”
9. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 09′ 29”
10. SEPP KUSS (JUMBO-VISMA / USA) + 09′ 29”
11. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO-VISMA / SLO) + 09′ 29”
13. JONAS VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 09′ 38”
■第18ステージ後の総合成績（ラ・ロハ）
1. SEPP KUSS (JUMBO-VISMA / USA) 65h 31′ 27”
2. JONAS VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 00′ 17”
3. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO-VISMA / SLO) + 01′ 08”
4. JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 04′ 00”
5. MIKEL LANDA (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 04′ 19”
6. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 04′ 30”
7. CIAN UIJTDEBROEKS (BORA – HANSGROHE / BEL) + 07′ 37”
8. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 08′ 35”
9. JOAO ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 10′ 20”
10. SANTIAGO BUITRAGO SANCHEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / COL) + 12′ 20”
［各賞］
■ポイント賞 : KADEN GROVES (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
■山岳賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■新人賞：JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP)
■チーム成績：JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
(photo : UNIPUBLIC/SPRINT CYCLING AGENCY)
