ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第20ステージはプールスが区間優勝/クースが総合首位を守ってマドリードへ凱旋
スペインで開催中の第78回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月16日にマンサナレス・エル・レアルからグアダラマまでの207.8kmで、カテゴリー3の丘を10カ所越える第20ステージを競い、オランダのウァウテル・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)が、逃げ切った5選手でのゴールスプリントを制して区間初優勝した。
プールスはゴールまで残り400mで逃げグループの最後尾から飛び出し、ライバルたちに大きな差を付けた。山岳賞ジャージを着たベルギーチャンピオンのレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)はプールスを必死に追い上げ、フィニッシュラインで車体を投げ出したがわずかに及ばず、区間4勝目は挙げられなかった。
35歳のプールスは2011年にアングリル区間で優勝していて、これがブエルタ区間2勝目だった。彼は2カ月前のツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)でも区間初優勝を挙げていた。
この日、最初の丘で逃げ出した30人の大きな集団で、総合成績が最も上位だったのはエヴェネプールだったが、彼は既に27分53秒遅れだったため、ラ・ロハの集団は10分以上遅れてゴール。総合初優勝が確実になった米国のセップ・クース(ユンボ・ヴィスマ)は、チームメートのヨーナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)、プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)と一緒に並んでゴールし、1日早いお祝いランを楽しんでいた。
■エヴェネプールを打ち負かして区間優勝したプールスのコメント
「自分はワインのボトルのようなものだと思う。歳を重ねる事に良くなっているのさ。とりわけ本当にハードな区間で(勝てて)とても素晴らしいし、逃げでエヴェネプールのような選手を打ち負かしたのも素晴らしい。とても嬉しいよ。残り350mにコーナーがあるのは分かっていから、そこに先頭で入ってそのままゴールまで行けば、自分はクライマーでも非常に優秀なスプリンターだと思った。
我々は今日、このステージを狙っていた。逃げに加わるのは本当に大変だった。そこにトーマスやエヴェネプールのような良い選手が居たら、計画を練らなければならないものさ」
■総合初優勝が確実になったクースのコメント
「とてもホッとしている。ほぼやり遂げた。序盤はチームメイトたちが完璧にコントロールしていた。ヘーシンクとファンバールレはこのステージの90%を引いていた。長くて過酷な1日だったが、彼らは一日中先頭にいた。ただただ脱帽するよ。素晴らしい。最後の上りではヴァルテルが居て、ログリッチがボクのためにたくさん働いてくれた。そして平坦ではヴィンゲゴーも同様だった。
これは決して想像した事がなかった事だ。2人のチームメイトたちと一緒に、山岳ステージの最後の1kmであんなにリラックスできたのはとても特別な瞬間で、本当にクールだった。まだ身に染みていない。(駆けつけた)家族と一緒に居られたのが最も特別だったよ」
■第20ステージ結果
[9月16日/マンサナレス・エル・レアル~グアダラマ/207.8km]
1. WOUT POELS (BAHRAIN VICTORIOUS / NED) 04h 59′ 29”
2. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
3. PELAYO SANCHEZ MAYO (BURGOS-BH / ESP)
4. LENNERT VAN EETVELT (LOTTO DSTNY / BEL)
5. MARC SOLER (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 00′ 04”
6. RUI COSTA (INTERMARCHÉ – CIRCUS – WANTY / POR) + 00′ 26”
7. ANTONIO TIBERI (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) + 00′ 26”
8. LENNARD KÄMNA (BORA – HANSGROHE / GER) + 00′ 26”
9. ROMAIN BARDET (TEAM DSM-FIRMENICH / FRA) + 00′ 26”
10. EINER AUGUSTO RUBIO REYES (MOVISTAR TEAM / COL) + 00′ 26”
■第20ステージ後の総合成績(ラ・ロハ)
1. SEPP KUSS (JUMBO-VISMA / USA) 74h 23′ 42”
2. JONAS VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 00′ 17”
3. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO-VISMA / SLO) + 01′ 08”
4. JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 03′ 44”
5. MIKEL LANDA (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 04′ 03”
6. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 04′ 14”
7. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 08′ 19”
8. CIAN UIJTDEBROEKS (BORA – HANSGROHE / BEL) + 08′ 26”
9. JOAO ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 10′ 08”
10. SANTIAGO BUITRAGO SANCHEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / COL) + 12′ 04”
[各賞]
■ポイント賞 : KADEN GROVES (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
■山岳賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■新人賞:JUAN AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP)
■チーム成績:JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : PELAYO SANCHEZ MAYO (BURGOS-BH / ESP)