OITAサイクルフェス!!!2023 おおいた いこいの道クリテリウムは岡本隼が優勝
大分県大分市を舞台に開催される「OITAサイクルフェス!!!2023」が開幕。初日はJR大分駅前でのクリテリウムが行われ、スプリント勝負を制した岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が優勝した。
「OITAサイクルフェス !!!2023」は、JR大分駅前で行われる「おおいた いこいの道クリテリウム」と、大分スポーツ公園周辺の公道を使用して行われるロードレース「おおいたアーバンクラシック」をメインとする2日間のサイクルイベント。2018年からはUCIレースとしての開催となり、今年10回目の開催を迎えた。コロナ禍にあっても中断することなく続けられている数少ない大会でもある。
初日のクリテリウムは、JR大分駅前から伸びる「いこいの道」周辺の公道に設定された1周1kmのコースを40周するレース。4カ所の直角コーナーと1カ所の折り返しで構成され、例年ハイスピードなレースが展開される。
今回は、海外6チーム、国内12チームの計18チーム101人が出場した。
ツール・ド・北海道での事故で亡くなった中央大学の五十嵐洸太選手に黙祷を献げてスタートしたレースは、序盤からハイスピードで進行。飛び出しを図る動きが散発するも、長続きしない状態が続く。集団はマトリックスパワータグ、キナンレーシングチーム、愛三工業レーシングチームなど国内チームが主導してハイペースを維持。徐々に人数が絞られながら後半に向かう。
25周目から3周に渡って続いた寺田吉騎(シマノレーシング)の逃げが吸収されると、スプリンターで勝負したいチームが集団前方で位置取りを開始。愛三工業レーシングチーム、チームブリヂストンサイクリング、マトリックスパワータグ、地元チームのスパークルおおいたレーシングチームが主導権を争って最終周回に入っていく。
フィニッシュまで残り100m、集団先頭で現れたのは黒枝咲哉(スパークルおおいたレーシングチーム)。その背後から岡本隼(愛三工業レーシングチーム)がまくりにかかり、フィニッシュ直前で黒枝の前に出て先着。後ろを振り返ってガッツポーズを繰り出した。
「ラスト1周のペースが速くて、ずっとスプリントしてるような状態だったが、最後の力を残すことが出来た」と、フィニッシュ直後のインタビューに答えた岡本。「1年に1回くらい今回のようにうまく行くことがある」と話すが、自身の優勝は2月のJプロツアー志布志クリテリウム以来だ。
「ラスト2つ前のコーナーまでに前にいないと上位争いは厳しくなるのがこのコース。そこで前に行ききれなかったけれど、その分脚を溜めることが出来たので最後の100mの伸びにつながったと思う。レース後半にフィニッシュが向かい風になってきていたので、草場(啓吾)が自分たちのスピードでもがけるように徐々にペースを上げて引いてくれたおかげもあって、落ち着いてスプリント出来た」と、最後の局面を振り返った岡本。
「明日のロードレースは、過去に優勝経験のある石上(優大)選手がいるし、チームとしてもサバイバルになる中でチャレンジできるレース。今のチームの雰囲気を生かして愛三工業レーシングチームらしく積極的に狙っていきたい」と、ロードレースでの勝利にも意欲を見せた。
おおいた いこいの道クリテリウム 結果(40km)
1位 岡本 隼(日本、愛三工業レーシングチーム)53分2秒
2位 黑枝咲哉(日本、スパークルおおいたレーシングチーム)+0秒
3位 河野翔輝(日本、チームブリヂストンサイクリング)+0秒
4位 小野寺玲(日本、宇都宮ブリッツェン)+0秒
5位 沢田 時(日本、宇都宮ブリッツェン)+0秒
6位 キャメロン・アイヴォリー(オーストラリア、セントジョージ・コンチネンタルサイクリングチーム)+0秒
スプリント賞
10周目 留目夕陽(日本、EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
20周目 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
30周目 ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム)
アジア最優秀選手賞
岡本 隼(日本、愛三工業レーシングチーム)
U23最優秀選手賞
寺田吉騎(シマノレーシング)
J:COM presents OITAサイクルフェス!!! 2023
おおいたいこいの道クリテリウム
開催日:2023年9月30日(土)14:00~15:20
開催地:大分いこいの道周辺特設コース(1.0㎞ × 40Laps = 40.0㎞)
おおいたアーバンクラシック
開催日:2023年1日(日)9:00~13:20
開催地:大分スポーツ公園周辺特設コース(11.6㎞ × 13Laps = 150.8㎞)