UCIワールドツアー最終戦のツアー・オブ・グアンシー2023はファデルが総合初優勝
中国で開催されていたUCIワールドツアー最終戦のグリー・ツアー・オブ・グアンシー(広西)が10月17日に閉幕し、オランダのミラン・ファデル(ユンボ・ヴィスマ)が総合初優勝した。
総合2位は6秒差でフランスのレミ・ロシャ(コフィディス)、総合3位は11秒差で英国のイーサン・ヘイター(イネオス・グレナディアズ)だった。最終日の集団ゴールスプリントは、写真判定でファデルのチームメイトであるオランダのオラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ)が優勝し、今大会区間2勝目を上げた。
UCIワールドツアー最終戦のツアー・オブ・グアンシーは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)の影響で、2020年から開催中止が続いていたが、今年は4年ぶりでワールドツアーのカレンダーに復活した。
今大会にはスーダル・クイックステップ、グルパマ・FDJ、AG2R・シトロエン チーム、アスタナ カザクスタン チームを除いた14のUCIワールドチームと、UCIプロチーム3チーム、中国ナショナルチームの合わせて18チームが参加した。
ファデルは今大会のクイーンステージだった頂上ゴールの第4ステージで優勝して総合首位になり、真紅の総合リーダージャージを獲得した。27歳のファデルは元クロスカントリーのMTB選手で、昨年ユンボ・ヴィスマに加入し、これがプロ初優勝だった。
オランダのユンボ・ヴィスマにとっては、このツアー・オブ・グアンシーでの成功で今シーズンは69勝となり、今年最も多く優勝したチームになった。その中には歴史的なグランツール全制覇も含まれている。そこにナショナルチームで戦った、欧州選手権ロードレースでのクリストフ・ラポルトの勝利を含めれば、ユンボ・ヴィスマの今シーズンの勝利数は70勝になる。
■総合初優勝したファデルのコメント
「素晴らしい。これ以上は望めなかった。今週これを得るためのチームの戦いぶり、全てがこんなふうに一緒に訪れた事は非現実的だ。あの事故(2022年4月のイツリア・バスク・カントリー)の後、このシナリオがいつも自分の頭の中にあった。医者たちは、ボクが自転車の上に戻れただけでもう満足だと言っていた。ボクのモチベーションは、以前の自分のレベルを取り戻す事だったんだ。ボクのプロ初優勝は、ここ中国での区間優勝と総合優勝だった。それを長い間待ち望んでいた」
■第4回グリー・ツアー・オブ・グアンシー 個人総合最終成績
[10月12日~17日/UCIワールドツアー/中国]
1. VADER Milan (JUMBO-VISMA / NED) 21:17:17
2. ROCHAS Rémy (COFIDIS/ FRA) +06
3. HAYTER Ethan (INEOS GRENADIERS / GBR) +11
4. CARTHY Hugh John (EF EDUCATION – EASYPOST / GBR) +14
5. WELLENS Tim (UAE TEAM EMIRATES / BEL) +16
6. BARRE Louis (TEAM ARKEA – SAMSIC / FRA) +17
7. JORGENSON Matteo (MOVISTAR TEAM / USA) +18
8. PEÑA JIMENEZ Jesus David (TEAM JAYCO ALULA / COL) +18
9. GROSSSCHARTNER Felix (UAE TEAM EMIRATES / AUT) +18
10. MONIQUET Sylvain (LOTTO DSTNY / BEL) +18
[各ステージの優勝者]
■第1ステージ:VIVIANI Elia (INEOS GRENADIERS / ITA)
■第2ステージ:MILAN Jonathan (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
■第3ステージ:KOOIJ Olav (JUMBO-VISMA / NED)
■第4ステージ:VADER Milan (JUMBO-VISMA / NED)
■第5ステージ:MOLANO BENAVIDES Juan Sebastian (UAE TEAM EMIRATES / COL)
■第6ステージ:KOOIJ Olav (JUMBO-VISMA / NED)
[各賞]
■ポイント賞 : DE BONDT Dries (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL)
■山岳賞 : WANDAHL Frederik (BORA – HANSGROHE / DEN)
■新人賞 : HAYTER Ethan (INEOS GRENADIERS / GBR)