シクロクロス欧州選手権2023 雨のエリート男子はベルギーのヴァントゥルノートが連覇
2023UECシクロクロス・ヨーロッパ選手権が、11月5日にフランス西部ロワール・アトランティック県のポンシャトーで開催された。途中土砂降りの雨に見舞われた男子エリートは、ディフェンディングチャンピオンのマイケル・ヴァントゥルノート(パウエルスサウゼン・ビンゴール/ベルギー)が、独走で連覇を果たした。
2位は7秒遅れで英国のキャメロン・メイソン(シクロクロスレッズ)、3位は19秒遅れでオランダのラルス・ファンデルハール(バロワーズ・トレック・ライオンズ)だった。2015年から男子エリートのカテゴリーが行われるようになったヨーロッパ選手権で、ベルギーとオランダ以外の国の選手が表彰台に上がったのは初めてだった。
日曜日に全6カテゴリー同日開催
シクロクロスのヨーロッパ選手権は、当初土日の2日間で開催される予定だったが、ヨーロッパを襲った嵐の影響で準備が間に合わず、予定を変更して全6カテゴリー(男女エリート、男女アンダー23、男女ジュニア)が日曜日に開催された。
最終レースとなった男子エリートは気温11℃で雨のレースになった。スタートからベルギーのラウレンス・スウェーク(クレラン・コレンドン)が弾丸アタックで飛び出し、ベルギー、オランダ勢がわずかに先行して1周目を終えた。
レース開始から10分経過した2周目に、ディフェンディングチャンピオンのヴァントゥルノートがアタックし、すぐに10秒ほどのタイム差を付けた。その周回の終わりには、タイム差は20秒に開いていた。
英国のメイソン、オランダのファンデルハールとピム・ロンハール(バロワーズ・トレック・ライオンズ)、ベルギーのエリ・イーゼルビット(パウエルスサウゼン・ビンゴール)が追走グループを形成したが、イーゼルビットはパンクに見舞われて遅れてしまった。
レース中盤の5周目に、追走グループからファンデルハールが飛び出して先頭のヴァントゥルノートとの差を縮めたが、雨でぬかるんだコーナーで転倒し、不発に終わった。ファンデルハールは残り2周回でも転倒し、勝機を逸した。
23歳のメイソンは単独で先頭のヴァントゥルノートを追ったが、追い付く事はできなかった。ミスがなく、不運にも見舞われなかったヴァントゥルノートはそのまま10数秒のタイム差を守って単独でゴールし、連覇を果たした。
今季開幕戦から優勝し、米国のウォータールーで開催されたワールドカップ初戦で初優勝を果たしたベルギーのティボー・ネイス(バロワーズ・トレック・ライオンズ)は、今大会での初優勝が期待されていたが、途中リタイアでレースを終えている。
来年のUECシクロクロス・ヨーロッパ選手権は、スペイン北西部ガリシア州のポンテベドラで開催される予定だ。
2023UECシクロクロス・ヨーロッパ選手権
[11月6日/ポンシャトー(フランス)]
■男子エリート結果[8周]
1. VANTHOURENHOUT Michael (BEL) 1:02:13
2. MASON Cameron (GBR) +0:07
3. VAN DER HAAR Lars (NED) +0:19
4. RONHAAR Pim (NED) +0:21
5. KAMP Ryan (NED)
6. ISERBYT Eli (BEL) +0:58
7. SWEECK Laurens (BEL)
8. VANDEPUTTE Niels (BEL)
9. ORTS LLORET Felipe (ESP)
10. MEEUSSEN Witse (BEL)
DNF NYS Thibau (BEL)
女子エリートはオランダのファネンペルが連覇
男子エリートの前に開催された女子エリートは、世界チャンピオンのフェム・ファネンペル(ユンボ・ビスマ/オランダ)が連覇を果たした。2位は1分35秒遅れでオランダのセイリン・アルバラード(アルペシン・ドゥクーニンク)、3位は1分56秒遅れでイタリアのサラ・カーザゾーラだった。