女子Qリーグ、中学生Nリーグ2023-2024第13戦 大磯クリテリウム第2戦・レポート
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千葉県袖ケ浦市・袖ケ浦フォレストレースウェイにおいて11月18日(土)、サイクルロードレースの女子リーグ「クイーン・リーグ(Qリーグ)」、中学生リーグ「ニュー・エイジ・リーグ(Nリーグ)」2023-2024シーズン第12戦「ウインターサイクルマラソン inそでがうら 2023」が、翌19日(日)には神奈川県大磯プリンスホテル内特設会場において第13戦「大磯クリテリウム第2戦」が連日開催された。
このうち2日目に行われた「大磯クリテリウム第2戦」の模様をお届けする。
通称“大磯クリテ”は、地元に密着した人気の高いクリテリウムレース。今シーズンは10月から3月にかけて全6戦の開催が予定されて、このリーグでは今大会の第2戦と来年2月の第5戦を対象とし、Qリーグが「女子スポーツ」、Nリーグ中学生男子Nは「中学生男子」、そしてNリーグ中学生女子NWは新設クラス「中学生女子」とした。
レース当日は秋の素晴らしい晴天。今回も朝から多くのロードレーサーが参戦し、天候が良かったこともあり自走などで会場にきた観客もたくさん集まっていた。
朝8時過ぎからスポーツクラスがスタートし、その後には前シーズン「ピュアビギナー」からリニューアルした「初心者レースセミナークラス」が行われた。こちらについて主催の山根理史氏によると「レース経験を積むための、最初のステップを踏みたい人に参加してもらいたいと考え、クラス名を判りやすく変更しました」とのこと。
「今回エントリーは減ってしまいましたが、こちら側の狙いは理解されたようです。蠣崎藍道(かきざき らんどう)コーチの指導や MC誘導も良く、うまくいきましたので、参加が減りすぎないようにしながらぜひ続けていきたいです」とのことだ。
朝には初心者レースセミナーを組み込んだクラスを実施したり、ほかにもキッズ向けクラスの年齢分けも柔軟に考慮し設定。様々な企画を織り込んでいる大会だ(photo:QNリーグ事務局)
Nリーグ中学生男子Nはポイントリーダー・落合が前日に続き優勝
マスターズ年齢別やキッズ、小学生のレースが続いた後、11時20分からNリーグ中学生男子Nが対象の「中学生男子」がスタートした。エントリーは24人、コースは1周回=約1kmをローリング1周回の後に8周回で競う。
Nリーグ・ポイントリーダーの証バトルマリンジャージ姿の落合隼は以前、スタートラインの隅にスタンバイすることが多かった。しかしリーグ対象レースで勝利を重ね、リーダージャージを着用するにつれて貫禄がついて、少しづつ中央寄りにスタンバイするようになった。
コースを見据える眼差しは、いつも変わらず冷静そのもの。特に今レースでは昨日の「そでがうら」レースに出場してなかった顔ぶれも多く若干、緊張している様子もうかがえた。
定刻スタートしたレースは、最初のローリング走行で隊列を整えながらリアルスタートが切られる2周回目に向かい、集団内で静かな位置取り合戦をして進んでいく。拮抗した状態でリアルスタートに入ったこともあり、2周目を完了しても大きな集団ひとつのまま。
しかし、3周目に入る前にスミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロの石丸虎之輔と安藤友識がアタックし、うまく集団から抜け出すことに成功。この動きにつられて集団はペースアップ、落合を含む8人ほどに集団人数が一気に絞られる。
逃げるラバネロ2人と後続集団とのタイム差が約5秒から3秒となりながら時折、落合が単独で抜け出し先行2人を追いかけるも、なかなか捕まらない。一方で後続集団へ数人が追いつき12人に人数を増やしていく。
そのうちに5周回目となり、残り3周時点で逃げていたラバネロ2人が後続集団に捕らえられ、振り出しに戻った。その集団の人数は12人。
残り2周で再びラバネロの安藤が仕掛け、集団から抜け出し単独トップとなるが、最終周回へ入る前に集団に吸収され、その動きと入れ替わるようにポイントリーダー落合とラバネロ石丸が集団から抜け出した。
このラバネロ選手たちの勢いある動きを見ていると、ちょうど横にレースを見守るチーム監督・高村精一氏の姿があった。国内でも有数のクラブチーム「ラバネロ」は多くの五輪代表選手を輩出し、ツール・ド・北海道で個人総合優勝を3回達成するなどの名門。
最近ではジュニアを中心とした若手育成に力を入れていることもあり、我々リーグの理念に重なるので、その辺りをうかがうと「長年、男子エリートや女子の強化・育成をおこなってきた経験を、最近はジュニア選手達に活かしたいと考え指導をしています。ただ基本は変わらず、思いきった走りで果敢にチャレンジをして自分の走りをアピールして欲しい、と伝えています。この2人の動きも、そんなアピールの一端だと思います」と語る。
最近知ったイタリアへのレース短期遠征についてお聞きすると「実はずいぶん前からやってますよ(笑)。うちの元チーム員でイタリア在住の堀ひろのがアテンドして、夏休みを利用した短期自転車レース遠征をやってます。今年の夏もU17メンバーを派遣して・・・あの今、活きの良い動きをしている安藤もイタリア行ったんですよ。短い滞在にはなりますが、現地での経験を日本に持ち帰って次に繋げて欲しいですよね」と教えてくれた。
昨シーズンのNリーグで一時はポイントリーダーとなり、ランキング上位争いを繰り広げた宇田川瀬那も在籍するなど、リーグの活動にも良い刺激を与えるラバネロのような経験豊かなクラブチーム、そして、そんなチームを目指す後進クラブチームが今後も増えるような活動をQNリーグでも率先したい。
さてレース展開に戻る。残り1周回を切っていったん先行するポイントリーダー落合とラバネロ石丸の2人が再び集団に飲み込まれるも、その動きに決着がついたのは通称“小田原コーナー”と呼ばれるゴールに向かう長いホームストレートに入る最終コーナー。
落合が単独で抜けだし駆け抜け、後続に3秒のタイム差をつけて見事、優勝を決めた!最速ラップタイムは、この最終周回において計測された。
石丸を含む後続集団はゴールスプリントにもつれ込み、その頭を獲ったのはシーズン後半になってからNリーグ登録した大藤優作(Team一匹狼)。「今日は絶対、勝ちたい!」という意気込みで臨み、残念ながら2位となったもののスプリントを決めたことは今後の自信に繋がるだろう。
ポイントリーダー授与式において昨日、そして今日と連勝しポイントを積み上げて合計196ポイントを獲得した落合は、今日のレースを振り返って「ちょっと焦りましたが、自分のペースで頑張りました」と安堵の表情。
来年の残り2戦に向け「たくさん練習して頑張って、これからも勝ってリーダーを守りたい」と決意を語ってくれた。
Nリーグ中学生女子NWは岡田がポイントリーダーを守る
続く11時36分スタートの中学生女子はエントリー3人で、そのうちNリーグ登録は現ポイントリーダーの岡田愛裕來と桐田恵菜(FLAT)の2人。ローリング1周回の後、5周で競われたレースは7人エントリーの小学生チャンピオンと同時スタートとなった。
中学生女子クラスのスタートを待つ桐田(左写真・左から2人目)とポイントリーダー岡田(同じく左から3人目) photo:yuki_asato
序盤から先頭集団を構成する小学生チャンピオンに混ざりポイントリーダー岡田がローテーションを回す。現在、中学 1年生で昨年まで小学生だった岡田は、同時スタートについて「先頭を走るのは男子小学生選手でしたが、なかなか強かったです。ゴール直前まで先頭集団の選手たちを目標としながら一緒に走れました」とコメント。
最後は先頭集団から落ちたが、完走しクラス優勝を果たした。
女子スポーツ参加のQリーグ・根本は4位でゴール
昼休憩を挟んで午後の部へ。13時25分からスタートとなったのはQリーグ対象の女子スポーツ。こちらはエントリー6人、ローリング1周回の後、12周で競われた。
ローリング解除後から集団は4人となり、しばらくはそのままで中盤への差し掛かった。
最初に動きがあったのは残り5周回目。小野響子(team ZERO)が単独で集団から抜け出したが、まもなく集団に飲み込まれる。
そのため残り4周回目も動きがなく若干ペースも落ち着いたように見えたが、次の残り3周回目で再び小野がアタック!今度はジワジワとではあるが後続とのタイム差を広げて、5秒差から半周で7秒差、さらに残り1周回では10秒にまで広げることに成功。そのまま単独でゴールまで駆け抜け優勝を決めた。
一方、そんな小野を追いかける後続3人も黙ってはいられない。ペースを上げていくうちに池田由美と仲谷あい(E-WORKS@PINKY)が飛び出す形となり、ポイントリーダー根本が遅れてしまう。結局、根本は2人に追いつけず4位でゴールとなり入賞を逃してしまった。
レース終了後のポイントリーダー授与式で根本は「今日はアスリチューンをウッカリ飲み忘れてしまい、レースがイマイチだったので次回はしっかりと飲んで頑張れるようにします」と敗因をコメント。
「最終周回まで集団に付いて行きたかったのですが、練習不足でうまくいきませんでした。ゴールスプリントをイメージしてましたが、そこまで持ち込めなかった」と反省しきり。しかし、残りリーグ 2戦は根本選手が得意とするクリテリウムとなるので「来年は頑張れるように準備します」と決意を新たにした。
Qリーグで 216ポイントを獲得し、年間総合ポイントリーダーの座を決めている根本は、来シーズンのQリーグの充実を考えながら「まだ女子の参加が少ないので、この機会にぜひともリーグに登録と加入して欲しい。こんな私でも豪華な副賞をいただけて、そしてアメジストジャージを着ることで皆さんに応援してもらえるし、本当にチカラになるので何卒よろしくお願いします!」と来場者へ向けて熱くアピールした。
次戦は2月18日、大磯クリテリウム第5戦
次のリーグシリーズは、第14戦が年明け2月18日(日)「大磯クリテリウム第5戦」、最終戦が3月3日(日)千葉県成田市・下総運動公園で開催の「しもふさクリテリウム 3月」となり、いよいよ今シーズン2022-2023の年間総合ポイントリーダーが決定する。
12月、1月は高校受験などがあるのでQNリーグシリーズ戦は休戦だが、引き続きポイントランキングの動向に注目いただきたい。そしてリーグ登録選手達には、体調に気を付けてもらいながらレースで活躍をしてほしい。
アスリチューン賞 Qリーグ(高校生以上女子)リーダー:根本香織(Team一匹狼)
RxL賞 Nリーグ・N(中学生男子)リーダー:落合隼
EXLUB賞 Nリーグ・NW(中学生女子)リーダー:岡田愛裕來(ブラウ・ブリッツエン U15)
今大会のポイントリーダー授与式では、Bioracer(ビオレーサー)より「アメジストジャージ」「バトルマリンジャージ」各リーダージャージが提供された。
また、Qリーグは株式会社隼より「アスリチューン Qリーグポイントリーダー賞」、Nリーグ中学生男子Nは武田レッグウェアー株式会社より「RxLNリーグ中学生男子ポイントリーダー賞」、Nリーグ中学生女子NWはアイリス株式会社より「EXLUBNリーグ中学生女子 NWポイントリーダー賞」が、それぞれ提供され授与された。
第14戦は年明け2024年2月18日(日)「大磯クリテリウム第5戦」
https://walkride-cycling.info/oiso-c2023-24/
最終戦は2024年3月3日(日)の「しもふさクリテリウム 3月」 Qリーグ全15戦、Nリーグ全13戦の長きシリーズ戦を経て、最後に年間総合ポイントリーダーとなるのは誰か?乞うご期待ください!
http://www.jbrain.or.jp/q-n-league/race-profile.html
Qリーグ・Nリーグの登録はこちらから。各対象レース開催日の 3日前まで登録完了すればポイントランキングに反映。今後も女子とジュニアが活躍するリーグにご声援のほどよろしくお願いします!
https://moshicom.com/83733/
<レポート概要>
写真撮影:yuki_asato、gg_kasai、k.kazuma、QNリーグ事務局
テキスト:須藤むつみ(QNリーグ事務局)
協力:株式会社ウォークライド