ストラーデ・ビアンケ2024はポガチャルが81km独走で圧勝
イタリア中部トスカーナ地方の丘陵地帯で、3月2日に第18回ストラーデ・ビアンケ(UCIワールドツアー)が開催され、スロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)が81kmを独走し、2022年以来2度目の優勝を果たした。
2位は2分44秒遅れでラトビアのトームス・スクインシュ(リドル・トレック)、3位は2分47秒差でベルギーのマキシム・ヴァンヒルス(ロット・デスティニー)だった。
距離が30km延長
ストラーデ・ビアンケはこれまで180km程度のレースだったが、第18回大会はコースがリニューアルし、距離は30km近く長くなって215kmになり、グラベル(未舗装)の白い道(イタリア語でストラーデ・ビアンケ)も4カ所増えて15カ所になり、その全長は71.2kmになった。
オランダのマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)やベルギーのワウト・ヴァンアールトは参加せず、ゼッケン1は昨年初優勝した英国のトーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアズ)が付け、175選手がシエナのフォルテッツァ・メディチェアからスタートした。
朝まで降り続いた雨は止み、スタートは曇って気温は10℃程度だったが、レース前半は一時激しい雨に見舞われた。11.5km続くモンテ・サンテ・マリエのグラベル区間に入る直前に、優勝候補の1人だったフランスのジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)が落車し、レースを棄権した。
激しい雨の中、8カ所目のモンテ・サンテ・マリエのグラベル区間に入り、チームメートのティム・ウェレンス(UAEチーム・エミレーツ)が上りで集団の先頭を引いた後、ポガチャルがアタックしたのはまだゴールまで81km残っている場所だった。彼はライバルたちに差を付けると、そこから一人旅を開始した。彼の味方をするように、そこで雨は止んだ。ポガチャルと追走グループのタイム差は、残り45kmで3分以上に開いていた。
後方では残り40kmのレ・トルフェのグラベル区間でヴァンヒルスがアタックを成功させ、単独で表彰台の2番目を目指した。しかし、彼は残り28.6kmで追走を開始したスクインシュに追いつかれてしまった。ポガチャルは何のトラブルもなくシエナの街に戻り、ゴールがあるカンポ広場に両手を上げて飛び込んだ。彼はこれで4年連続、シーズン最初のレースで優勝した。
後方では、シエナに到着した2人が2位争いの戦いを開始。カンポ広場へと向かう市街地の急坂で最初に攻撃したのはヴァンヒルスだったが、ゴールまで残り500mでスクインシュに追い抜かれた。
■ストラーデ・ビアンケで2度目の優勝を果たしたポガチャルのコメント
「レースはスタートから本当に高速で、選別されるものだった。誰もそんな事は予想していなかったと思うよ。コンディションは本当に厳しく、集団にはあまり残っていなかった。サンテ・マリエは嵐で何も見えなかったから、全力で走った。行くには長いと分かっていたが、差も分かっていた。シーズン最初のレースはいつでも精神的にキツイものだ。でも、ボクは冬の間中、本当に良い準備をした」
第18回ストラーデ・ビアンケ 結果
[3月2日/シエナ~シエナ(イタリア)/UCIワールドツアー/215km]
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 5:19:45
2. SKUJINS Toms (LIDL-TREK / LAT) +2:44
3. VAN GILS Maxim (LOTTO DSTNY / BEL) +2:47
4. PIDCOCK Thomas (INEOS GRENADIERS / GBR) +3:50
5. MOHORIC Matej (BAHRAIN VICTORIOUS /SLO) +4:26
6. COSNEFROY Benoit (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / FRA) +4:39
7. FORMOLO Davide (MOVISTAR TEAM / ITA) +4:41
8. MARTINEZ Lenny (GROUPAMA-FDJ / FRA) +4:48
9. ZANA Filippo (TEAM JAYCO ALULA / ITA) +4:49
10. LAPORTE Christophe (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED) +5:17