UCIワールドツアーのヘント~ウェヴェルヘム2024はピーダスンが優勝
UCIワールドツアーの1戦である第86回ヘント~ウェヴェルヘム・イン・フランダース・フィールズが、3月24日にベルギー北部西フランダース地方で開催され、デンマークのマス・ピーダスン(リドル・トレック)が、世界チャンピオンのマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク/オランダ)を一騎打ちのゴールスプリントで打ち負かし、2020年に続いて2度目の優勝を果たした。
集団は16秒後に3位争いのゴールスプリントを競い、地元ベルギーのヨルディ・メーウス(ボーラ・ハンスグローエ)が表彰台に上がる栄誉を得た。
最初のケメルベルフ越えで世界チャンピオンがアタック
レースが大きく動いたのは、ウィーブルヘムのゴールまでまだ残り85kmあった最初のケメルベルフ越えだった。ここでアルカンシエルを着たファンデルプールがアタックし、ピーダスンはチームメイトのヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)、ジョナタン・ミラン(リドル・トレック)と一緒に付いて行った。
ケメルベルフを越えた後に先頭グループからミランがアタックしてわずかに先行し、3カ所続く未舗装路のプラグストリートに突入した。ここで追走グループはストゥイヴェンがパンクで遅れてしまい、ファンデルプール、ピーダスン、ローレンス・ピシー(グルパマ・FDJ)の3人になった。このグループは残り63kmで先頭のミランを吸収した。
ゴールまで残り53kmで2度目のケメルベルフを越えた時、タイム差はたった21秒しかなく、後方の集団は先頭の4人を視界に捉えていた。先頭ではミランが再びアタックを試みた後、ピーダスンがアタックしたが、ピシーとファンデルプールを置き去りにする事はできなかった。一方、集団も一度は彼らを視界に捉えたものの、その後はタイム差を詰める事ができなかった。
そしてゴールまで残り34kmで3度目に通過したケメルベルフで遂にピシーが遅れ、先頭は現世界チャンピオンと2019年の世界チャンピオンの2人になった。奇しくも彼らは2人とも、英国で開催された世界選手権で優勝していた。ゴールまで残り28kmで、集団とのタイム差は1分に開いていた。
意外にもピーダスンとファンデルプールは、これまで一騎打ちのゴール勝負も小集団でのゴールスプリントも競った事がなかった。残り1kmのフラム・ルージュはピーダスンが先頭で通過し、そのまま残り200mまで進んだ所でスプリント勝負が始まった。しかし、ファンデルプールは残り100mでピーダスンを追い越せないと悟って諦めてしまい、ピーダスンが2度目の勝利を勝ち取った。
■第86回ヘント~ウェヴェルヘム・イン・フランダース・フィールズ 結果
[3月26日/イープル~ウェヴェルヘム(ベルギー)/UCIワールドツアー/253.1km]
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 5:36:00
2. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK / NED)
3. MEEUS Jordi (BORA – HANSGROHE / BEL) +0:16
4. PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) +0:16
5. MILAN Jonathan (LIDL-TREK / ITA) +0:16
6. KOOIJ Olav (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED) +0:16
7. GIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY / ERI) +0:16
8. MERLIER Tim (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) +0:16
9. GROENEWEGEN Dylan (TEAM JAYCO ALULA / NED) +0:16
10. TRENTIN Matteo (TUDOR PRO CYCLING TEAM / ITA) +0:16
DNF TODOME Yuhi (EF EDUCATION – EASYPOST / JPN)