ジロ・デ・イタリア2024 第10ステージはV・パレパントルがプロ初優勝

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イタリアで開催中の第107回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、最初の休養日明けの5月14日にポンペイからクザーノ・ムトリにあるボッカ・デッラ・セルヴァ(カテゴリー1)頂上までの142kmで第10ステージを競い、フランスのヴァランタン・パレパントル(デカトロン・AG2Rラモンディアル チーム)が独走で逃げ切り、グランツールの区間でプロ初優勝を果たした。
 

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ジロでプロ初優勝を果たしたヴァランタン・パレパントル (photo : LaPresse)

 
昨年は第4ステージでチームメイトでもある兄のオレリアン・パレパントル(デカトロン・AG2Rラモンディアル チーム)がグランツール区間初優勝を果たし、パレパントルは兄弟で2年連続ジロ区間優勝を達成した。この日逃げに一緒に加わっていたオレリアンは区間5位でゴールした時、右手を上げて弟の勝利を祝福していた。

区間2位は29秒遅れでフランスのロマン・バルデ(チームDSMフィルメニッヒ・ポストNL)、3位は1分1秒遅れでスロベニアのヤン・トラットニック(チーム ヴィスマ・リースアバイク)だった。総合リーダーのマリア・ローザを着たスロベニアチャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)は3分14秒遅れのメイングループでゴールし、総合首位の座を守った。
 

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マリア・ローザはポガチャルが守った (photo : LaPresse)


27人の逃げ

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ジロ2週目はイタリア南部のポンペイからスタート (photo : LaPresse)

 
最初の休養日明けの第10ステージは158選手が出走。マックス・カンター(アスタナ カザクスタン チーム)、イーサン・ヴァーノン(イスラエル・プルミエテック)、オラフ・コーイ(チーム ヴィスマ・リースアバイク)、マリウス・マイヤーホーファー(チューダー プロサイクリングチーム)がスタートしなかった。

オフィシャルスタートから逃げ出した選手たちに、中盤の上りで25人が合流し、27人の大きな逃げ集団が形成された。その集団からゴールまで残り37.2kmのインテルジロ通過直後にトラットニックがアタックし、単独で先頭を逃げ続けた。

ゴールまで残り17.9kmでカテゴリー1のボッカ・デッラ・セルヴァの登坂が始まった時、トラットニックは集団に5分以上のタイム差を付けていた。しかし、逃げ集団から追走していたV・パレパントル、バルデ、アンドレーア・バジョーリ(リドル・トレック)との差は1分しかなかった。

ゴールまで残り13kmでバジョーリは遅れ、V・パレパントルとバルデは先頭のトラットニックとのタイム差をじりじりと詰めていった。残り3kmでタイム差が30秒になった時、V・パレパントルが加速するとバルデは付いて行けなかった。V・パレパントルはトラットニックを追い抜き、ゴールまで残り2.7kmで先頭に立った。彼はそのまま単独で逃げ切り、23歳でプロ初優勝を勝ち取った。

33歳のバルデは区間優勝を逃したが、この日の走りで総合成績を14位から7位に上げる事ができた。

■ジロでプロ初優勝を果たしたV・パレパントルのコメント
「正直言って、今感じている事は言葉にできない。素晴らしい。区間で良い成績を得るために逃げに加わったんだから、勝ってもおかしくはない。ジロの区間でプロ初優勝するのは格別だ。ボクはバルデがツール・ド・フランスで表彰台を目指すのを観て育った。彼はプロ選手になるという夢をボクに与えてくれた。今日、彼を打ち負かしたのは信じられない事だ。

レースのプロフィールを見て、最後の4kmが最もキツく、そこでアタックしなければならないと分かっていたからそうした。兄の1年後にこれをやってのけたのは特別だ。去年彼が勝った時、ボクの名前が間違ってシャンパンのボトルに書かれていたんだ。今回ボクは本物の優勝者になったよ」
 

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昨年区間優勝した兄のオレリアンに祝福されるヴァランタン・パレパントル (photo : LaPresse)


■第10ステージ結果

[5月14日/ポンペイ~クザーノ・ムトリ(ボッカ・デッラ・セルヴァ)/142 km]
1. PARET PEINTRE Valentin (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / FRA) 3:43:59
2. BARDET Romain (TEAM DSM-FIRMENICH POSTNL / FRA) +0:29
3. TRATNIK Jan (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / SLO) +1:01
4. BAGIOLI Andrea (LIDL-TREK / ITA) +1:18
5. PARET PEINTRE Aurélien (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / FRA) +1:25
6. GESCHKE Simon (COFIDIS / GER) +1:25
7. ZANA Filippo (TEAM JAYCO ALULA / ITA) +1:25
8. POZZOVIVO Domenico (VF GROUP-BARDIANI CSF- FAIZANE’ / ITA) +1:25
9. CONCI Nicola (ALPECIN-DECEUNINCK / ITA) +1:41
10. CHAVES RUBIO Jhoan Esteban (EF EDUCATION – EASYPOST / COL) +1:56

14. O’CONNOR Ben (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) +3:14
15. MARTINEZ POVEDA Daniel Felipe (BORA – HANSGROHE / COL) +3:14
16. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +3:14
17. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) +3:14
19. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +3:18
26. UIJTDEBROEKS Cian (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) +3:27

■第10ステージ後の総合成績(マリア・ローザ)
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 36:46:08
2. MARTINEZ POVEDA Daniel Felipe (BORA – HANSGROHE / COL) +2:40
3. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +2:58
4. O’CONNOR Ben (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) +3:39
5. UIJTDEBROEKS Cian (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) +4:15
6. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +4:27
7. BARDET Romain (TEAM DSM-FIRMENICH POSTNL / FRA) +4:57
8. FORTUNATO Lorenzo (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) +5:19
9. ZANA Filippo (TEAM JAYCO ALULA / ITA) +5:23
10. RUBIO REYES Einer Augusto (MOVISTAR TEAM / COL) +5:28
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ): MILAN Jonathan (LIDL-TREK / ITA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ): POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■新人賞(マリア・ビアンカ): UIJTDEBROEKS Cian (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL)
 

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スタート地だったポンペイでの記念撮影 (photo : LaPresse)

 

ジロ・デ・イタリア公式サイト

J SPORTS ジロ・デ・イタリア特設サイト

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