クリテリウム・デュ・ドーフィネ2024 超級頂上ゴールの第6ステージはログリッチが制して総合首位

  • photo ©SprintCycling

フランスで開催中の第76回クリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)は、6月7日にオートリーヴから標高1422mでカテゴリー超級のル・コレ・ダルヴァール頂上までの174.1kmで第6ステージを競い、ポイント賞のマイヨ・ベールを着たスロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ボーラ・ハンスグローエ)が、イタリアのジューリオ・チッコーネ(リドル・トレック)をゴール勝負で打ち負かして区間優勝した。
 

Dauphine

ポイント賞のマイヨ・ベールを着たログリッチが超級頂上ゴールを制して総合首位に立った (©SprintCycling)

 
この日、総合リーダーでマイヨ・ジョーヌを着ていたベルギーチャンピオンのレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)は、42秒遅れの区間8位でゴールし、ログリッチが総合首位に立った。


アユソが不出走

前日の落車事故の影響もあり、第6ステージは8人が出走せず、その中にはツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)に参加を予定しているスペインのフアン・アユソ(UAEチーム・エミレーツ)も含まれていた。

前日に落車で棄権したオランダチャンピオンのディラン・ファンバールレ(チーム ヴィスマ・リースアバイク)は鎖骨骨折で手術しなければならず、オランダのスティーフェン・クラウスウェイク(チーム ヴィスマ・リースアバイク)は腰に小さな骨折が見つかり、治癒のためには休養が必要になった。2人はツールへの参加が難しくなった。

第6ステージは残り11kmからカテゴリー超級のル・コレ・ダルヴァールの登坂が始まり、スタートから逃げていた地元フランスのロマン・グレゴワール(グルパマ・FDJ)が単独で先頭を走っていた。集団はイネオス・グレナディアズが先頭を引き、有力な選手たちに絞られていった。

その集団から、ゴールまで残り5kmでローレンス・デプルス(イネオス・グレナディアズ)がアタックし、アレクサンドル・ヴラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)が付いていった。2人は1km先でグレゴワールを追い抜き、先頭に立った。その時、マイヨ・ジョーヌの集団は20秒後方だった。

ゴールまで残り3.4kmで、マイヨ・ジョーヌの集団からチッコーネがアタックし、ログリッチ、マッテーオ・ヨーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク)、デレク・ジー(イスラエル・プルミエテック)、カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアズ)が付いていったが、マイヨ・ジョーヌのエヴェネプールは動けなかった。
 

Dauphine

ヴラソフが残り300mまでログリッチを牽引した (©SprintCycling)

 
そこからログリッチとチッコーネがアタックし、残り1.7kmで先頭の2人に追いついた。ヴラソフはログリッチを引き始め、チッコーネと3人でゴールを目指した。残り300mまでヴラソフが先頭を引いた後、最後はログリッチとチッコーネの一騎打ちになったが、ログリッチのスピードにチッコーネは付いていけなかった。ログリッチも前日の落車に巻き込まれ、以前手術した左肩を強打していたが、その影響は全く見られなかった。

現在34歳のログリッチは今大会で2020年に区間1勝していたため、これが区間通算2勝目だった。彼は2022年に今大会で総合優勝している。

■区間優勝して総合首位に立ったログリッチのコメント
「(前日の落車で打った左肩が)かなり限界だったが、再び勝つまで本当に長い時間がかかった。脚は動いていたから、文句は言えない。本当に嬉しいよ。やっとレースで勝てた。時間はかかったけどね。チーム全員が初日から協力してくれた。

第2ステージの追い上げはうまく行かず、昨日も懸命に働き続けた。今日チームメイトは再び素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。彼らにはとても感謝している。既に勝ったと思ったら、明日はもう走らないが、そうではない。まだ始まったばかりだ。日々ベストを尽くすよ」
 

Dauphine

マイヨ・ジョーヌを獲得したログリッチ (©SprintCycling)


■第6ステージ結果

[6月7日/オートリーヴ~ル・コレ・ダルヴァール/174.1km]
1. PRIMOZ ROGLIC (BORA – HANSGROHE /SLO) 04h 19′ 59”
2. GIULIO CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 00′ 03”
3. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 00′ 11”
4. DEREK GEE (ISRAEL – PREMIER TECH / CAN) + 00′ 13”
5. MATTEO JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 00′ 17”
6. LAURENS DE PLUS (INEOS GRENADIERS / BEL) + 00′ 22”
7. CARLOS RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 00′ 22”
8. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 42’’
9. JACK HAIG (BAHRAIN VICTORIOUS / AUS) + 00′ 50”
10. JAI HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 00′ 53”

■第6ステージ後の総合成績
1. PRIMOZ ROGLIC (BORA – HANSGROHE /SLO) 16h 47′ 44”
2. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 19”
3. MATTEO JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 00′ 58”
4. DEREK GEE (ISRAEL – PREMIER TECH / CAN) + 01′ 01”
5. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 01′ 32”
6. CARLOS RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 01′ 40”
7. LAURENS DE PLUS (INEOS GRENADIERS / NED) + 01′ 53”
8. OIER LAZKANO (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02′ 08”
9. CALLUM SCOTSON (TEAM JAYCO ALULA / AUS) + 02′ 15”
10. JACK HAIG (BAHRAIN VICTORIOUS / AUS) + 02′ 31”

クリテリウム・デュ・ドーフィネ 公式サイト

J SPORTS クリテリウム・デュ・ドーフィネ特設サイト

UCIワールドチーム&プロチーム全35チームのデータを完全掲載!2024サイクルロードレース選手名鑑、発売中