『静岡からパリへ!』パリ五輪トラック代表候補選手の壮行会を静岡県が開催
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6月15日(土)、静岡県駿東郡清水町のショッピングモール『サントムーン』にて、自転車トラック競技に出場するパリ2024オリンピック代表候補選手の壮行会が行われた。11名の代表候補選手が登壇し、様々な催しを通してパリ2024オリンピックへの応援を受けた。
11名の代表候補選手をショッピングモール内で激励
先日決定した、パリ2024オリンピックでのトラック競技・代表候補選手を激励する壮行会が行われた。これは静岡県のスポーツ文化局が主催したもの。先の東京2020オリンピックでの自転車競技における競技会場として利用された静岡県が、来るパリ2024オリンピックでの静岡県ゆかりの選手たちを応援しようという主旨で行われた。
トラック競技の日本ナショナルチームに選ばれた選手たちは、静岡県伊豆市にあるトラック競技施設『伊豆ベロドローム』をベースに活動を行い、近郊に移住して練習を積んでいる。そのため代表候補選手に選抜された選手たちは、静岡県ゆかりの選手とされている。この日に登壇したのは11名の選手だ。
下写真の上段が選手、左から:
・松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)男子リザーブ選手
・橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)男子チームパシュート、男子マディソン
・梶原悠未(TEAM Yumi)女子チームパシュート、女子オムニアム
・今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)男子チームパシュート
・窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)男子チームパシュート、男子マディソン、男子オムニアム
・内野艶和(チーム楽天Kドリームス)女子チームパシュート、女子マディソン
・中野慎詞(チーム楽天Kドリームス)男子ケイリン、男子チームパシュート
・小原佑太(チーム楽天Kドリームス)男子チームスプリント、男子スプリント
・太田海也(チーム楽天Kドリームス)男子チームスプリント、男子ケイリン、男子スプリント
・長迫吉拓(チームブリヂストンサイクリング)男子チームスプリント
・太田りゆ(チームブリヂストンサイクリング)女子ケイリン、女子スプリント
静岡県の鈴木新知事が選手たちにメッセージ
壮行会は、5月末に静岡県の知事に就任した、鈴木康友・静岡県知事による選手への激励から始まった。
彼らがトラック競技の代表候補選手として選抜されたことを祝福するとともに、前回の東京2020オリンピックでは梶原が女子オムニアムで銀メダルを獲得したことをあげ、パリでの活躍に期待したいと述べた。
また、鈴木知事は「皆さんが長い間トレーニングを積まれてきた素晴らしい力を思い切り発揮して、静岡県民だけでなく、日本国民を大いに湧き立たせるような活躍をしてもらいたい」と続けた。
さらに、会場である清水町の関 義弘町長を始め、三島市・豊岡武士市長、伊豆市・菊地豊市長、伊豆の国市・山脇裕之副市長、JKA・浅野史久氏、ブリヂストンサイクル・磯部正博社長といった方々が来賓として訪れ、選手たちに激励の言葉を述べた。
チアリーディング世界戦表彰台獲得のチームが選手たちを激励
選手を代表して、窪木がこのように述べた。
「僕たち日本ナショナルチームは、伊豆を拠点に活動しています。日頃から地元のたくさんの方々のサポートを受けて、海外でも活躍できています。今回は男女チームパシュート、男子マディソンで初めてのオリンピック出場になります。結果を出せるように頑張ります。僕たちの走りを皆さんの胸に刻んでいただいて、これからの健康づくりなどに活かしてもらえれば嬉しいです。熱い応援をよろしくお願いいたします」
その後、選手たちへの激励ということで、伊豆の国市を拠点に活動するチアリーディングチーム『パワフルキッズ』が、2階付近まで飛び上がる大きなジャンプを含むパフォーマンスを披露した。
彼らは昨年11月に開催された、チアリーディング世界選手権において、中学生の部で第2位、小学生(高学年)の部で第3位という好成績を収めたチームである。
そして選手たちによるトークショーが行われた。選手たちがトラック競技の説明、また短距離種目、中距離種目についての説明を行うことから始まり、いくつかの質問に選手たちが答える形で進んだ。
ーーオリンピックで最大のパフォーマンスを出すこつは?
「平常心。この一つです。いつもの大会と同じようにオリンピックも戦います。スタート前に、応援してくださる皆様の笑顔を思い出して、メダルを獲得して持ち帰って、みんなと笑顔で写真を撮りたい、その一心でスタートラインにつきます」(梶原)
ーーオリンピックの選手村で楽しみにしていることは?
「選手にとって夢の国のようなところです。24時間空いている食堂もあり、カルチャーショックを受ける場面もあります。自分の国のピンバッチを他国の選手と交換する交流の場でもあります」(長迫)
「東京オリンピックの時は選手村に入ることはできませんでした。パリで初めて選手村に入るので、選手同士の交流を楽しみにしています」(梶原)
メダル獲得への大きな期待を静岡から
トークの後は、近郊の子どもたちが記載した選手たちへのメッセージを、先のパワフルキッズのメンバーたちが渡し、また来場した人々が記載した国旗へのメッセージを選手たちに手渡した。選手たちは口々にそのお礼をのべ、来場の方々と記念写真で締めくくった。
前回の東京2020オリンピックでは、静岡県で行われた自転車競技が唯一の有観客開催となった。そのレガシーは今も続き、地域では自転車競技への理解も大きくなっている。
さらに来たるパリ2024オリンピックでは、特にトラック競技でメダルを獲得できる可能性は大きい。オリンピックメダルを獲得することで、自転車競技全体の機運が向上していくのを期待したい。