ツール・ド・フランス2024 第６ステージはオランダチャンピオンのフルーネウェーヘンが優勝
第111回ツール・ド・フランス（ＵＣＩワールドツアー）は、７月４日にマコンからディジョンまでの163.5kmで平坦区間の第６ステージを競い、オランダチャンピオンのディラン・フルーネウェーヘン（チームジェイコ・アルウラー）が集団ゴールスプリントを制し、31歳で区間通算６勝目を上げた。
オランダチャンピオンのフルーネウェーヘンがツール区間通算６勝目を上げた (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)
区間２位はベルギーのヤスペル・フィリプセン（アルペシン・ドゥクーニンク）、３位はマイヨ・ベールを着たエリトリアのビニアム・ギルマイ（アンテルマルシェ・ワンティ）だったが、フィリプセンはゴールから１時間後にスプリントで違反があったとして降格処分となった。総合首位のマイヨ・ジョーヌは、スロベニアのタデイ・ポガチャル（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が守った。
横風で集団は一時分断
●第6ステージのコースプロフィール (MAP : A.S.O.)
第６ステージは174選手が出走。前日の集団ゴールスプリントでフェンスに激突して転倒したマス・ピーダスン（リドル・トレック）は左肩甲骨を負傷したが骨折は見つからず、この日はスタートした。10km地点に唯一の丘（カテゴリー４）があり、山岳賞のマイヨ・アポワを着たヨーナス・アブラハムセン（ウノエクス モビリティ）が飛び出してポイントを稼いだ。
序盤のカテゴリー４の丘でポイントを稼いだマイヨ・アポワのアブラハムセン (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)
アブラハムセンはアクセル・ジングレ（コフィディス）としばらく逃げたが、中間スプリントの前に吸収された。31.1km地点の中間スプリントはフィリプセンがギルマイとピーダスンを打ち負かし、先頭で通過した。
フランス東部を北上するコースは、西からの風が強く吹き続け、予想された通りゴールまで残り81kmで集団分断（エシェロン）が発生した。ロット・デスティニーが試みて失敗した後、ヨーロッパチャンピオンのクリストフ・ラポルト（ヴィスマ・リースアバイク）が先頭を引き、集団は２つになった。マイヨ・ジョーヌを着たポガチャルは一時第１集団でチームメイト不在になってしまったが、残り70kmで後続集団が合流し、事なきを得た。
強い横風が吹き続ける中、エシェロン（集団分断）を警戒しながら走る集団
ゴールまで残り10kmを切り、集団の先頭ではアスタナ・カザクスタン チームが列車を組み始めた。その後、残り4kmからマイヨ・アポワのアブラハムセンを先頭にしたウノエクス モビリティが列車を組んで残り1kmのフラム・ルージュを通過した。
カーブが続いた後、残り400mからアルカンシエルのマチュー・ファンデルプール（アルペシン・ドゥクーニンク）が先頭を引いてフィリプセンのスプリントをお膳立てした。しかし、右側からスパートしたフィリプセンより、左側から車体を投げ出したフルーネウェーヘンの方が先にフィニッシュラインを通過していた。
マイヨ・ジョーヌはポガチャルが守り、今年最初の個人タイムトライアルに臨む事になった (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)
■第６ステージ結果
［７月４日／マコン～ディジョン／163.5 km］
1. D. GROENEWEGEN (TEAM JAYCO ALULA / NED) 03h 31′ 55”
2. B. GIRMAY (INTERMARCHÉ – WANTY / ERI)
3. F. GAVIRIA (MOVISTAR TEAM / COL)
4. P. BAUHAUS (BAHRAIN VICTORIOUS / GER)
5. A. DE LIE (LOTTO DSTNY / BEL)
6. W. VAN AERT (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL)
7. A. DEMARE (ARKEA-B&B HOTELS / FRA)
8. A. KRISTOFF (UNO-X MOBILITY / NOR)
9. P. ACKERMANN (ISRAEL – PREMIER TECH / GER)
10. P. ALLEGAERT (COFIDIS / BEL)
107. J. PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL)
■第６ステージ後の総合成績（マイヨ・ジョーヌ）
1. T. POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 26h 47′ 19”
2. R. EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 45”
3. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) + 00′ 50”
4. J. AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 01′ 10”
5. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 01′ 14”
6. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 01′ 16”
7. M. LANDA (SOUDAL QUICK-STEP / ESP) + 01′ 32”
8. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 01′ 32”
9. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 03′ 20”
10. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 03′ 21”
［各賞］
■ポイント賞：B. GIRMAY (INTERMARCHÉ – WANTY / ERI)
■山岳賞 : J. ABRAHAMSEN (UNO-X MOBILITY / NOR)
■新人賞 ：R. EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■チーム成績：UAE TEAM EMIRATES (UAE)
■敢闘賞 : M. PEDERSEN (LIDL-TREK / DEN)
前日に前人未到のツール区間通算35勝目を記録したカヴェンディッシュは記念のヘルメットを被ってスタートした (©SprintCycling)
第７ステージは個人タイムトライアル
●第7ステージのコースプロフィール (MAP : A.S.O.)
７月５日はニュイ・サン・ジョルジュからジュヴレ・シャンベルタンまでの25.3kmで、個人タイムトライアルの第７ステージが行われる。
(photo : A.S.O. /Charly Lopez)
