ツール・ド・フランス2024 休養日明けの第10ステージはフィリプセンが優勝

  • photo A.S.O. /Charly Lopez /Billy Ceusters / ©SprintCycling

第111回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、休養日明けの7月9日にオルレアンからサン・タマン・モンロンまでの187.3 kmで第10ステージを競い、ベルギーのヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が集団ゴールスプリントを制し、区間通算7勝目を上げた。
 

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昨年区間4勝してポイント賞を獲ったフィリプセンがやっと区間優勝した (©SprintCycling)

 
区間2位はマイヨ・ベールを着たエリトリアのビニアム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)、3位はドイツのパスカル・アッカーマン(イスラエル・プルミエテック)だった。マイヨ・ジョーヌはスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)が守った。
 

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ポガチャルのマイヨ・ジョーヌ着用日数は29日になった (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

 
休養日明けの静かな1日

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●第10ステージのコースプロフィール (MAP : A.S.O.)

 
休養日明けの第10ステージは172選手が出走。ロシアのアレクサンドル・ヴラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は第9ステージで転倒した際に足首を骨折していた事がゴール後に判明し、ツールを去った。総合を争うスロベニアのプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は、本格的な山岳ステージが始まる前に重要なアシストを失ってしまった。

フランス中部を南下する第10ステージは、山岳賞のポイントがかけられた上りが1カ所もない平坦区間で、スタートから逃げ出す選手はなく、山岳賞のマイヨ・アポワを着たノルウエーのヨーナス・アブラハムセン(ウノエクス モビリティ)も動かなかった。最初の1時間の平均時速は37.2km/hというスローペースだった。

中間スプリント地点が近づいて、集団ではやっと動きがあり、ロット・デスティニーのマキシム・ヴァンヒルスとハルム・ヴァンハウケが、コーベ・ホーセンス(アンテルマルシェ・ワンティ)と一緒に逃げ出した。ヴァンヒルスはすぐに諦め、57.1kmの中間スプリントはホーセンスが先頭で通過し、ヴァンハウケが続いた。集団はフィリプセンが先頭で通過し、65km地点で逃げを吸収した。その後、ゴールまで集団から逃げを試みる選手はなく、この日の敢闘賞はホーセンスに贈られた。
 

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この日唯一の逃げに加わったゴーセンス(左)が敢闘賞を受賞した (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

 
レース後半のコースは強い横風が吹くエリアで、エシェロン(集団分裂)が発生するのではと予想されていた。しかし、横風はさほど強くなく、集団は1つのままゴールのサン・タマン・モンロンへと到着した。最後はアルペシン・ドゥクーニンクが列車を組んで残り1kmのフラム・ルージュを通過し、アルカンシエルのマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)にリードアウトされたフィリプセンが、今大会でやっと区間優勝する事ができた。

昨年区間4勝してポイント賞を初受賞した26歳のフィリプセンは、今年最初の集団ゴールスプリントだった第3ステージでは、ゴール間近の大落車に巻き込まれでスプリントに参加できなかった。第5ステージ、第6ステージ、第8ステージは区間2位で(第6ステージは後に降格処分を受けた)、2週目に入ってやっと彼にも勝利の女神が微笑んでくれたようだ。
 

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予想されていたような強い横風は吹かず、おだやかな1日になった (photo : A.S.O. /Charly Lopez)


■第10ステージ結果

[7月9日/オルレアン~サン・タマン・モンロン/187.3 km]
1. J. PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) 04h 20′ 06”
2. B. GIRMAY (INTERMARCHÉ – WANTY / ERI)
3. P. ACKERMANN (ISRAEL – PREMIER TECH / GER)
4. W. VAN AERT (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL)
5. F. GAVIRIA (MOVISTAR TEAM / COL)
6. S. BENNETT (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / IRL)
7. 7. J. DEGENKOLB (TEAM DSM-FIRMENICH POSTNL / GER)
8. P. BAUHAUS (BAHRAIN VICTORIOUS / GER)
9. D. GROENEWEGEN (TEAM JAYCO ALULA / NED)
10.A. ZINGLE (COFIDIS / FRA)

■第10ステージ後の総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. T. POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 40h 02′ 48”
2. R. EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 33”
3. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) + 01′ 15”
4. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 01′ 36”
5. J. AYUSO (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 02′ 16”
6. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 02′ 17”
7. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 02′ 31”
8. M. LANDA (SOUDAL QUICK-STEP / ESP) + 03′ 35”
9. D. GEE (ISRAEL – PREMIER TECH / CAN) + 04′ 02”
10. M. JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 04′ 03”

[各賞]
■ポイント賞:B. GIRMAY (INTERMARCHÉ – WANTY / ERI)
■山岳賞 : J. ABRAHAMSEN (UNO-X MOBILITY / NOR)
■新人賞 :R. EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■チーム成績:UAE TEAM EMIRATES (UAE)
■敢闘賞 : K. GOOSSENS (INTERMARCHÉ – WANTY / BEL)
 


第11ステージは中央山塊のスキーリゾート地がゴール

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●第11ステージのコースプロフィール (MAP : A.S.O.)

 
7月10日はエヴォー・レー・バンから中央山塊のスキーリゾート地ル・リオランまでの211kmで山岳区間の第11ステージが行われる。累積標高は4350mで後半にはカテゴリー2の峠が2カ所、カテゴリー1の峠が1カ所あるが、頂上ゴールではない。
 

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(photo : A.S.O. /Billy Ceusters)

 

ツール・ド・フランス 公式サイト

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