パリ五輪・トラック男子チームスプリント結果 日本は5位入賞

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パリ2024オリンピックは8月6日(火)〜7日(水)、ヴェロドローム・ド・サン・カンタン・アン・イヴリーヌで男子チームスプリントの予選、決勝が行われた。日本(長迫吉拓/太田海也/小原佑太)は1回戦でフランスに敗れ5-6位決定戦に回り、ドイツ相手に42秒078の日本新記録で全体の5位でレースを終えた。
 
チームパシュートは男女とも予選敗退となったが、女子チーム(梶原悠未/内野艶和/池田瑞紀/垣田真穂)は日本新記録を達成した。
 

男子チームスプリント1回戦 photo:Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2024

 
 

長迫吉拓(チームスプリント)のコメント
「フライングで再スタートになった影響は確実にあったと思います。1本目のスタートはかなり良いスタートが切れたと思うので、リズムが狂ったところはありました。(スタートでのスリップについては)「やってしまった」という感じです。今回は2走の太田選手、3走の小原選手がなんとか繋いでくれてコンマ2秒差で抑えてくれたので「惜しかったな」と思うのですが、ほんの少し早く出てゲートに引っかかってしまったことが悔やまれます。順位決定戦の前、太田選手と小原選手が(1回戦の)失敗の後でも「次は日本記録を目指そう」と笑顔で言ってくれました。これが僕の最後のオリンピックだから、全力で走ろうと思って、自己ベストに近いタイムを出すことができました。悔しいですけど、全力を出すことはできたと思います。 」

太田海也(チームスプリント)のコメント
「自分たちの 100%を出し切れなかった悔しさがあります。それでも4年後のロサンゼルスへ、すごく良い一歩を踏み出した日になったとも思います。どのチームでもリスタートになると、動揺したり、慌てたりするのは当たり前のことです。1回戦の後は話し合いをすることなく、5-6位決定戦の前に「日本新を出しにいこう」とチーム内で話しました。長迫選手がもっと速く走れることを練習で見てきましたし、自分も小原選手ももっと速く走れたと思います。41秒台に入るポテンシャルがある中で、本番でこういう結果というのは、日本チームの弱さでもあります。そういう部分を見つめ直して戦っていく必要があると感じました。 」

小原佑太(チームスプリント)のコメント
「フライングが2回があって、自分たちのペースを乱される形になりました。とはいえ結果は仕方がないと思っています。2本目でしっかり自分たちの記録を塗り替えることができたので、よかったと思っています。メダルを目標に走ってきましたし、予選の感触でもメダル争いにいけると感じていました。この3人にメンバーが固定してから2年強になります。メダルが目標でしたが、この2年間にはメダル以上の価値があったと思いますし、この3人だったからここに来ることができました。このメンバーが誇りですし、すごく尊敬できる3人で走ることができた。良い旅になったと思います。 」

梶原悠未(チームパシュート)のコメント
「最初の2周半チームのスピードを作り、後半まで維持して全体をまとまる役割でした。ベストなパフォーマンスは発揮できたと思います。ひとりひとりがベストのピーキングをして、一番強い状態で臨むことができました。この2年間みんなでチームパシュートの練習をしてきたので、その成果がこの4分13秒に発揮できたと思います。若い選手たちが初めてのオリンピックで堂々と戦えていました。今日良いパフォーマンスを発揮できたので、11日のオムニアムでの目標達成に向け、頑張っていきます。 」

内野艶和(チームパシュート)のコメント
「日本新記録についてはとても嬉しいです。自分達としてのベストが出たということは、素直に喜んで良いことだと思います。緊張が出て、序盤に設定タイムより少し速く入ってしまいましたが、それでも最後まで落とし切ることなく、しっかりみんなで回して走れたと思います。最初の半分くらいは結構速いペースになっていたと思います。 」

垣田真穂(チームパシュート)のコメント
「自分は4走。1走・2走が作ってくれたペースをキープしてキツい役割でもあり、長く前を牽いて1走・2走を休ませる役割、それから最後のゴールでしっかり上げてみんなを引っ張る役割です。 2回目のローテーションの時にちょっと落としてしまって、タイムロスしてしまったなと思います。この日のためにみんなで頑張ってきて、ベストを尽くすことはできたと思います。日本記録を出せたことは良かったのですが、走り終わって他の国のタイムを見ると「もう少しで予選を上がれたのに」という気持ちがあって、悔しい気持ちがあります。 」

池田瑞紀(チームパシュート)のコメント
「初めてのオリンピックで緊張もありましたが、それ以上にワクワクして「自分達の力を出し切るぞ」という気持ちで臨むことができました。日本記録を更新することができましたが、ラップタイム、ライン取りや車間の詰め具合など他のチームの強さも改めて感じ、まだまだやらなくてはいけないことがたくさんあるとわかりました。自分はみんなより重いギヤを踏めていません。2回目、3回目のローテーションでペースを上げていく力がなかったです。そこが課題だなと思います。 」

 
 
【日本代表チームの結果】
 
8月6日(火)
 
男子チームパシュート予選(窪木一茂/今村駿介/橋本英也/中野慎詞)
3:53.489(レース距離 4km)
全体の10位で予選敗退
 
男子チームスプリント予選(長迫吉拓/太田海也/小原佑太)
42.174(周回数 3)
全体の4位で1回戦に進出
 
 
8月7日(水)
 
女子チームパシュート予選(梶原悠未/内野艶和/池田瑞紀/垣田真穂)
4:13.818 ※日本新記録(レース距離 4km)
全体の10位で予選敗退 
 
男子チームスプリント1回戦(長迫吉拓/太田海也/小原佑太)
42.569(周回数 3)
フランスに敗れ、5-6位決定戦に進出
 
男子チームスプリント5-6位決定戦(長迫吉拓/太田海也/小原佑太)  
42.078 ※日本新記録(周回数 3)
ドイツに先着して5位入賞
 
 
 
【自転車トラック競技 レース結果】
 
女子チームスプリント
1. 英国 45.186
2. ニュージーランド 45.659
3. ドイツ 45.400
 
男子チームスプリント
1. オランダ 40.949
2. 英国 41.814
3. オーストラリア 41.597
4. フランス 41.814
5. 日本 42.078