ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 中級山岳区間の第11ステージはダンバーが逃げ切り初優勝
スペインで開催中の第79回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、8月28日にガリシア地方のカンプス・テクノロジコ・コルティソ（パドロン）がスタートとゴールの166.5kmで、中級山岳区間の第11ステージを競い、アイルランドのエディ・ダンバー（チームジェイコ・アルウラー）が逃げ切り、グランツール区間初優勝を果たした。
27歳のダンバーがグランツール区間初優勝を果たした (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)
区間２位は2秒差でベルギーのクインテン・ヘルマンス（アルペシン・ドゥクーニンク）、３位は英国のマックス・プール（チームＤＳＭフィルメニッヒ・ポストＮＬ）だった。
ダンバーは序盤に逃げ出した38人の大きな逃げ集団の一員だった。逃げで総合が最も上位だったのはニュージーランドのジョージ・ベネット（イスラエル・プルミエテック）だったが、9分50秒遅れの総合16位だったため、デカトロン・ＡＧ２Ｒラモンディアルがコントロールする集団は一時6分以上遅れていた。
中盤に単独で逃げ続けていたクサンドロ・ムーリッセ（アルペシン・ドゥクーニンク）を吸収した後、逃げ集団は最後の峠（カテゴリー４）で一時バラバラになったが、下りで再結成されてゴールを目指した。ダンバーはその集団からゴールまで残り1kmのフラム・ルージュを通過した後に飛び出し、そのまま単独でゴールに飛び込んだ。
メイン集団はレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが先頭を引いて最後の峠を上り始め、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ（レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ）がアタックしたが、付いて行けたのはスペインのエンリク・マス（モビスターチーム）だけで、総合リーダーのラ・ロハを着たオーストラリアのベン・オコナー（デカトロン・ＡＧ２Ｒラモンディアル）は遅れを取ってしまった。オコナーはログリッチよりも37秒遅れてゴールし、総合首位の座は守ったものの、総合成績でのログリッチとのタイム差は3分16秒になってしまった。
ラ・ロハのオコナーは総合２位のログリッチよりも37秒遅れてゴールした (photo : Unipublic /Cxcling /Jose Carlos Diaz)
第11ステージは159選手が出走。オランダのティメン・アレンスマン（イネオス・グレナディアズ）とオーストリアのパトリック・コンラート（リドル・トレック）が新型コロナウイルス感染症（COVID-19）でスタートしなかった。
■グランツール区間初優勝したダンバーのコメント
「不思議な感じだ。このレースでは本当にスタートが悪く、たくさんのタイムを失った。総合成績のためにここに来ていたが、すぐにそのための脚がない事が分かった。準備はとても良くできていたから、見直す必要があり、区間優勝は自分が期待していなかったチャンスになった」
ログリッチのアタックに付いては行けなかったが、総合首位の座は守る事ができたオコナー (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)
■第11ステージ結果
［8月28日／カンプス・テクノロジコ・コルティソ（パドロン）～カンプス・テクノロジコ・コルティソ（パドロン）／166.5km］
1. E. DUNBAR (TEAM JAYCO ALULA / IRL) 03h 44′ 52”
2. Q. HERMANS (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) + 00′ 02”
3. M. POOLE (TEAM DSM-FIRMENICH POSTNL / GBR) + 00′ 02”
4. J. NARVAEZ PRADO (INEOS GRENADIERS/ ECU) + 00′ 02”
5. U. BERRADE FERNANDEZ (EQUIPO KERN PHARMA / ESP) + 00′ 04”
6. F. ZANA (TEAM JAYCO ALULA / ITA) + 00′ 04”
7. I. IZAGIRRE (COFIDIS / ESP) + 00′ 04”
8. C. VERONA (LIDL-TREK / ESP) + 00′ 04”
9. G. GAROFOLI (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) + 00′ 04”
10. B. MCNULTY (UAE TEAM EMIRATES / USA) + 00′ 04”
33. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 03′ 31”
35. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 03′ 31”
37. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03′ 31”
39. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 03′ 46”
42. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) + 04′ 08”
43. F. LIPOWITZ (RED BULL – BORA – HANSGROHE / GER) + 04′ 08”
46. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) + 04′ 08”
■第11ステージ後の総合成績
1. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) 43h 54′ 54”
2. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 03′ 16”
3. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03′ 58”
4. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 04′ 10”
5. M. LANDA (T-REX – Quick-Step / ESP) + 04′ 40”
6. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 05′ 23”
7. F. LIPOWITZ (RED BULL – BORA – HANSGROHE / GER) + 05′ 29”
8. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) + 05′ 30”
9. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUT) + 05′ 30”
10. G. BENNETT (ISRAEL – PREMIER TECH / NZL) + 05′ 46”
［各賞］
■ポイント賞 : W. VAN AERT (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL)
■山岳賞 : A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR)
■新人賞 : C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES (UAE)
(photo : Unipublic /Cxcling /Naike Ereñozaga)
