ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 コバドンガ頂上ゴールの第16ステージはソレルが逃げ切り優勝／ヴァンアールト棄権
スペインで開催中の第79回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、休養日明けの9月3日にルアンコからカテゴリー超級のラゴス・デ・コバドンガ頂上までの181.5kmで、アストゥリアス山岳区間の第16ステージを競い、雨の中を地元スペインのマルク・ソレル（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が独走で逃げ切り、区間優勝した。
地元スペインのソレルが雨と霧のコバドンガ頂上ゴールを独走で制した (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)
30歳のソレルは2020年と2022年にもブエルタで区間優勝していて、これが３回目の区間優勝だった。区間２位は18秒遅れでイタリアのフィリッポ・ザーナ（チーム ジェイコ・アルウラー）、３位は23秒遅れで英国のマックス・プール（チームＤＳＭ・フィルメニッヒ・ポストＮＬ）だった。
総合リーダーのラ・ロハを着たオーストラリアのベン・オコナー（デカトロン・ＡＧ２Ｒラモンディアル）はコバドンガの登坂で善戦し、総合２位のプリモシュ・ログリッチ（レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ／スロベニア）より58秒遅れてゴール。彼はたった５秒差で総合首位の座を守った。
コバドンガを上がるラ・ロハのオコナー。彼はログリッチに58秒遅れでゴールし、たった5秒差で総合首位を守った (©SprintCycling)
総合３位のエンリク・マス（モビスターチーム／スペイン）、総合４位のリチャル・カラパス（ＥＦエデュケーション・イージーポスト）と一緒にゴールしたログリッチは、第15ステージで20秒のペナルティタイムを課されていなければ、コバドンガで総合首位に返り咲く事ができていた。
ログリッチ（中央）は第15ステージで課されたペナルティタイムのせいで総合首位の座を奪い返す事ができなかった (©SprintCycling)
ポイント賞と山岳賞で総合首位のヴァンアールトが棄権
深緑のポイント賞ジャージを着ていたヴァンアールトは下り坂で転倒し、レースを棄権した (photo : Unipublic /Cxcling /Toni Baixauli)
ポイント賞と山岳賞で総合首位だったベルギーのワウト・ヴァンアールト（チームヴィスマ・リースアバイク）は、この日も逃げに加わり、２カ所のカテゴリー１の峠を先頭で通過して、山岳賞のポイントを稼いだ。しかし、彼は２カ所目の峠の下り坂で転倒して右腕と右膝を負傷し、一度はレースに復帰したが、結局棄権した。
ポイント賞はオーストラリアのケイデン・グローヴズ（アルペシン・ドゥクーニンク）、山岳賞はオーストラリアのジェイ・ヴァイン（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が総合首位になった。
■今大会で何度も逃げてやっと区間優勝したソレルのコメント
「何度か優勝を逃したが、やっと勝てた。（コバドンガで）何度か加速を試みた。プールも何度が挑戦して、最後はボクがこのアドバンテージを得る事ができたんだ。常にハイレベルな逃げだったが、１度が２度はアタックできると分かっていて、それで十分だった。ボクが一度試し、それからプールがとても強いペースを保ったから、ボクは最終的にスタートし、決して後ろを振り返らなかった。
この勝利は妻と子供たちに捧げる。とても幸せだ。これはとても特別な勝利だ。このチームではそんなに多く勝てていなかったし、２年経ってブエルタでまた勝てたのは特別だよ」
オコナーがコバドンカ頂上ゴールで総合リーダーのラ・ロハを守った (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)
■第16ステージ結果
［9月3日／ルアンコ～ラゴス・デ・コバドンガ／181.5km］
1. M. SOLER (UAE TEAM EMIRATES / ESP) 04h 44′ 46”
2. F. ZANA (TEAM JAYCO ALULA / ITA) + 00′ 18”
3. M. POOLE (TEAM DSM-FIRMENICH POSTNL / GBR) + 00′ 23”
4. J. VINE (UAE TEAM EMIRATES / AUS) + 00′ 57”
5. I. IZAGIRRE (COFIDIS / ESP) + 01′ 02”
6. I. DEL TORO ROMERO (UAE TEAM EMIRATES / MEX) + 01′ 29”
7. M. FRIGO (ISRAEL – PREMIER TECH / ITA) + 01′ 35”
8. M. RICCITELLO (ISRAEL – PREMIER TECH / ITA) + 01′ 47”
9. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03′ 54”
10. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 03′ 54”
11. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 03′ 54”
20. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) + 04′ 52”
■第16ステージ後の総合成績
1. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) 65h 09′ 00”
2. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 00′ 05”
3. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 25”
4. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 01′ 46”
5. M. LANDA (T-REX – Quick-Step / ESP) + 02′ 18”
6. D. GAUDU (GROUPAMA-FDJ / FRA) + 03′ 48”
7. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 03′ 53”
8. M. SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN) + 04′ 00”
9. F. LIPOWITZ (RED BULL – BORA – HANSGROHE / GER) + 04′ 27”
10. P. SIVAKOV (UAE TEAM EMIRATES / FRA) + 05′ 19”
［各賞］
■ポイント賞 : K. GROVES (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
■山岳賞 : J. VINE (UAE TEAM EMIRATES / AUS)
■新人賞 : C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES (UAE)
(photo : Unipublic /Cxcling /Naike Ereñozaga)
