2024ダウンヒルシリーズ第5戦・ニセコアンヌプリは幾田悠雅が優勝

DOWNHILL SERIES 2024 #5 ニセコアンヌプリ国際スキー場 MTBパーク特設コース(北海道)が2024年8月24日(土)〜25日(日)に開催された。

2017年に初めて開催したニセコ大会。ニセコ・グランヒラフMTBパークで4年間開催したあと、グランヒラフのMTBパークが閉鎖になることをきっかけに函館七飯スノーパークに場所を移して3年。そして今年4年ぶりに、北海道でのDOWNHILL SERIESはじまりの地「ニセコ」に戻っての開催となった。

2024ダウンヒルシリーズ第5戦・ニセコ大会

© Hiroyuki NAKAGAWA/DOWNHILL SERIES

 

冬は世界中から人が集まる一大リゾート地であるニセコ。そんなニセコの夏のアクティビティとしてMTBの人気は高い。初心者向けにも優しいニセコ・コロポックルバイクパーク、世界中からプロのトレイルビルダーを集めて作られていながら完全無料で開放されているツインピークスバイクパーク。そしてニセコグランヒラフにもロングフロートレイルが復活した今年、ニセコアンヌプリ国際スキー場にMTBパークが新設された。今、夏のニセコはまさにMTB天国なのだ。

そんな今年新設されたニセコアンヌプリ国際スキー場MTBパークが今回の会場。全日本選手権を5度制している清水一輝(BRAZE A TRAIL)が監修したコースは距離2.75km、標高差500m。フロートレイルと呼ばれるコースが増えるなか、ザ・ダウンヒルなコースができあがった。

大会直前、木・金曜日は北海道に記録的な大雨予報が出たほどで、かなりの雨が降り続いた。山頂はかなり強い風が吹いていたようで、コースは濡れてツルツル。金曜日にコースウォークに行ったライダーたちは白いTシャツをドロドロにして帰ってきた。

7月半ばにオープンしたばかりのコースということもあり、土は柔らかく掘れやすい。国定公園と道有林を借りて営業している場所柄、コース幅は1mという制約の中作られており、選べるラインは多くない。バームも浅く、雨の影響で崩れていくため、毎回走るたびに新たな石やギャップが現れるコースにライダーたちのタイヤ一本分のラインが刻まれていった。

1週間前の予報では土日ともに100%雨予報だったが、予報は外れ、奇跡的に晴れ。暑い日差しが降り注ぐ夏っぽい週末となった。

 

1日目は前日までの雨の影響もあってコースはマッドコンディション。午前中は井本はじめと清水一輝によるライドセッションを開催。コースを1本降りながらコース攻略のアドバイスをしてもらえるとあって、大人から子供まで17人が参加。特に北海道のライダーはトップライダーと交流できる貴重なチャンスを楽しんだようだ。

予選は幾田悠雅(輪娯館/vittoria)が2位以下に9秒差をつける4分30.713秒でトップタイム。田中航太(myX/trailadventure)が4分39.781秒、淺野善亮(CIVREL Homies)が4分43.153秒と続いた。

 

2日目になるとコースは乾き、ドライコンディション。前日に比べスピードが一気に上がり、ギャップの処理、それに合わせた加速が要となった。

決勝も幾田悠雅が快心の走りで4分16.587秒で優勝。2位には4分23.700秒で朝倉佑太(風魔プラス1)が入り、自身のキャリア最高位を獲得。3位には4分25.302秒で清水一輝、4位には4分25.839秒で井本はじめ、5位に4分28.250秒で田中航太という若手とベテランが表彰台に揃うトップ5となった。

2024ダウンヒルシリーズ第5戦・ニセコ大会

レース後の幾田は「フラットコーナーが多く、距離も長くて、ところどころ斜度もあって、自分の得意なコースでした。水曜日からニセコに入り、水曜は2本、木曜日は6本ほど乗り込みました。決勝はバームがないところはしっかり抑えて、他で漕いで、大丈夫なバームは全開でいきました。コーナーを出たら漕いで、出たら漕いで、と漕ぎまくったのが勝因だと思います。次戦の富士見は(土屋)聖眞が出てくると思うので、また勝ちます。」と話してくれた。

8月初旬にはJOCジュニアオリンピックカップ全国ユース選抜マウンテンバイク大会にも出場し、クロスカントリー競技にも挑戦。体作りもしっかり行なっているようで、どんどん体が大きくなって、漕ぎもどんどんパワフルになっている。自分の強み、他のライダーとの違いをしっかりとわかっている若者の強さが際立つ結果となった。

今大会はニセコにお店を構えるRHYTHM JAPANのサポートにより、金曜日にツインピークスバイクパークでのライドと前夜祭を企画。天気の都合でライドイベントは中止となってしまったが、前夜祭はライダーや保護者との交流もでき、良い時間となった。中国から5人のライダーも参戦してくれ、ニセコならではの国際色豊かな大会になった。

 

DOWNHILL SERIES 2024 #5 ニセコアンヌプリ国際スキー場 MTBパーク特設コース(北海道)

開催日:2024年8月24日(土)〜25日(日)

エリート男子結果
1. 幾田 悠雅(輪娯館/vittoria)4:16.587
2. 朝倉佑太(風魔プラス1)+7.113
3. 清水一輝(BRAZE A TRAIL)+8.715

全リザルト

 

次戦は9月7日(土)〜8日(日)#6 富士見パノラマリゾートとなる。すでにたくさんのブース出展も決定している。現在、エントリー受付中。

※富士見パノラマ大会のコースはDOWNHILL SERIESのための特設コースであり、昨年同様、他の会場以上に距離・スピード・セクションの繋ぎなど、いずれも難易度の高い設定となる予定です。参加にあたっては本人の技量と共に車両整備など、しっかりとコースに対応できるライダーのみを参加対象とします。ご了承ください。

※キッズクラスに関して大きな変更点があります。キッズクラスにご参加の際は、エントリー前に必ずこちらをご一読ください。詳細、DHSフレンドクラブ登録組織一覧が掲載されています。
https://dhseries.jp/kids-class/

イベント詳細・エントリーはこちらから
https://dhseries.jp/2024-5-fujimipanoramaresort/

 

DOWNHILL SERIES 2024年シーズン 開催スケジュール

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