ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 頂上ゴールの第19ステージはログリッチが制して総合首位奪還

  • photo Unipublic /SprintCyclingAgency /Cxcling /Naike Ereñozaga

スペインで開催中の第79回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月6日にログローニョから標高1491mでカテゴリー1のアルト・デ・モンカルビリョ頂上までの173.5kmで第19ステージを競い、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が独走で今大会区間3勝目を上げた。
 

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ログリッチが独走で今大会区間3勝目を上げた (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)

 
総合リーダーのラ・ロハを着ていたオーストラリアのベン・オコナー(デカトロン・AG2Rラモンディアル)は、1分49秒遅れの区間12位でゴールし、ログリッチが2ステージを残して総合首位の座に返り咲いた。オコナーのラ・ロハ着用日数は13日で止まった。
 

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ログリッチが2ステージを残して総合首位に返り咲き、ラ・ロハを取り戻した (photo :Unipublic /SprintCyclingAgency)

 
ラ・リオハ州で行われた第19ステージは139選手が出走。逃げグループは最後のアルト・デ・モンカルビリョのふもとで全員吸収された。集団はレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが終日引き続け、ゴールまで残り6kmで、ダニエル・マルティネス(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が、アレクサンドル・ヴラソフ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)とログリッチを連れて飛び出した。

後方では誰もレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの3人を追えなかった。発射台の仕事を終えたマルティネスはすぐに下り、ヴラソフがログリッチを引いて集団との差を広げた。残り5kmでログリッチが独走になった時、ライバルたちとのタイム差は既に30秒近くになっていた。
 

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最後の坂でマルティネスとヴラソフがログリッチを勝利へと送り出した (©SprintCycling)

 
ゴールまで残り3.6kmでスペインのエンリク・マス(モビスターチーム)が単独で追走を試みたが、先頭のログリッチに追いつく事はできなかった。ログリッチはライバルたちに大差を付けてゴールし、ブエルタ区間通算15勝目を上げた。

総合リーダーのラ・ロハを取り戻したログリッチは、残り2ステージを残して総合2位のオコナーと1分54秒差、総合3位のマスと2分20秒差になり、4度目の総合優勝が現実味を帯びてきた。

 

■独走で今大会区間3勝目を上げ、総合首位に返り咲いたログリッチのコメント
「この山には良い思い出があったから、チャンスを逃さなかった。嬉しいよ。本当は計画にはなかった。ボクは区間優勝する必要はないと言っていたが、チームメイトたちに「あなたの言う事は聞かない。とにかく働く」と言われたんだ。我々は行かなければならなかったから、そのために言ったのさ。明日は最後の大きなステージで、それはとても厳しいものになるだろう。

そしてマドリードは通常のサーキットではなく、タイムトライアルという別の決定的なステージだから、これはまだ終わっていないよ。(タイム差には)正直驚いている。もちろん、5分遅れるよりはマシだ。だから自分のやった事に満足しているし、チームメイトたちにも満足している」
 

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表彰台で得意のテレマークを見せたログリッチ (©SprintCycling)


■第19ステージ結果

[9月6日/ログローニョ~アルト・デ・モンカルビリョ/173.5km]
1. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) 03h 54′ 55”
2. D. GAUDU (GROUPAMA-FDJ / FRA) + 00′ 46”
3. M. SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN) + 00′ 46”
4. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 00′ 50”
5. M. LANDA (T-REX – Quick-Step / ESP) + 00′ 57’’
6. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 00′ 57”
7. E. DUNBAR (TEAM JAYCO ALULA / GBR) + 01′ 01”
8. S. KUSS (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 01′ 01”
9. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 01′ 03”
10. F. LIPOWITZ (RED BULL – BORA – HANSGROHE / GER) + 01′ 23”
12. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) + 01′ 49”

■第19ステージ後の総合成績
1. P. ROGLIC (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) 76h 43′ 36”
2. B. O’CONNOR (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) + 01′ 54”
3. E. MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02′ 20”
4. R. CARAPAZ (EF EDUCATION – EASYPOST / ECU) + 02′ 54”
5. D. GAUDU (GROUPAMA-FDJ / FRA) + 04′ 33”
6. M. SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN) + 04′ 47”
7. C. RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 04′ 55”
8. F. LIPOWITZ (RED BULL – BORA – HANSGROHE / GER) + 05′ 55”
9. M. LANDA (T-REX – Quick-Step / ESP) + 06′ 40”
10. P. SIVAKOV (UAE TEAM EMIRATES / FRA) + 07′ 39”

[各賞]
■ポイント賞 : K. GROVES (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
■山岳賞 : M. SOLER (UAE TEAM EMIRATES / ESP)
■新人賞 : M. SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES (UAE)
 

 
最終日前日はクイーンステージ

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●第20ステージのコースプロフィール (MAP : UNIPUBLIC)

 
9月7日はビジャルカヨから標高1498mでカテゴリー1のピコン・ブランコ頂上までの172kmで、今年最後の山岳区間となる第20ステージが行われる。ゴールのピコン・ブランコは全長7.9kmで平均勾配は9.1%。途中、カテゴリーのついた峠も6カ所越えなければならない今大会のクイーンステージの1つだ。
 

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(photo : Unipublic /Cxcling /Naike Ereñozaga)

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

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