2024 UCIロード世界選 雨天の女子エリートはベルギーのコペッキーが連覇
スイスのチューリッヒで開催中の2024年UCIロード&パラサイクリングロード世界選手権大会は、9月28日にウスターからチューリッヒまでの154.1kmで女子エリートのロードレースを競い、ベルギーのロッタ・コペッキー(チームSDワークス・プロタイム)が6選手でのゴールスプリントを制し、連覇を果たした。
2位は米国のクロエ・ダイガート(キャニオン・スラム)、3位はイタリアのエリーザ・ロンゴボルギーニ(リドル・トレック)だった。
チューリッヒは雨天が続き、ロードレース3日目もスタートから土砂降りで気温は11℃と低かった。スタート前にはスイスチームが最前列に並び、女子ジュニアのロードレースで発生した落車事故で亡くなったスイスのミュリエル・フュレール(18)に黙祷が捧げられた。
レースは1周26.9kmのチューリッヒ市街地サーキットの最終周回で目まぐるしく動いた。ベテランのマリアンヌ・フォス(オランダ)が加わった4人の逃げに残り20kmでロンゴボルギーニ(イタリア)、デミ・フォレリング(オランダ)、リアヌ・リッパート(ドイツ)が合流し、ディフェンディングチャンピオンのコペッキーに10数秒差を付けて先行した。
しかし、コペッキーはゴールまで残り14kmで先頭グループに合流する事ができた。残り10kmの坂でフォレリングは攻撃を続けたが、コペッキーを蹴落とす事はできなかった。残り5.6kmでロンゴボルギーニがアタックを試み、フォレリングがそれを鎮圧したのはコペッキーには有利だった。
残り1kmのフラムルージュで遅れていたダイガートらが追いつき、先頭グループは6人になった。最後はコペッキーが難なくゴールスプリントを制し、タイトル防衛を果たした。女子エリートで連覇が達成されたのは、2012年と2013年に優勝したオランダのフォス以来だった。
■連覇を果たしたコペッキーのコメント
「まず最初に、ミュリエルの家族にお悔やみを申し上げたい。スタートでの1分の黙祷はスイスの選手たちが泣いていて、誰も見たくはない辛い瞬間だった。残り3周から、私は本当に凍えていた。でも、可能な限り冷静になるように努力し、いかなるトラブルにも見舞われなかった。長い上り坂でフォレリングがアタックした時は少し厳しかった。でも、自分自身のペースを保って戻るように努力した。最後は心理戦が続いた。ロンゴボルギーニが後方から高速でアタックし、フォレリングがすぐに反応したのは私にとって完璧だった」
■ロードレース・女子エリート結果
[9月28日/ウスター(チューリッヒ州)~ゼヒセレウテン広場(チューリッヒ)/154.1km]
1. KOPECKY Lotte (BEL) 4:05:26
2. DYGERT Chloe (USA)
3. LONGO BORGHINI Elisa (ITA)
4. LIPPERT Liane (GER)
5. VOLLERING Demi (NED)
6. ROSEMAN-GANNON Ruby (AUS)
7. GHEKIERE Justine (BEL) +1:06
8. VOS Marianne (NED) +1:06
9. MARKUS Riejanne (NED) +1:06
10. VAS Blanka (HUN) +3:00
13. PIETERSE Puck (NED) +3:00 ※U23チャンピオン
73. YONAMINE Eri (JPN) +21:05
74. KINOSHITA Yurina (JPN) +21:05