第8回全日本BMXフリースタイル選手権 パーク中村輪夢6連覇、フラットランド片桐悠2連覇

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日本自転車競技連盟が主催する2024全日本BMXフリースタイル選手権大会は、今年でパークが8回目、フラットランドは6回目を迎え、昨年同様に岡山県岡山市の特設会場(パーク:岡山市役所、フラットランド:杜の街グレース)にて開催された。

雨天の影響により、フラットランドを3日目に、パークを大会最終日である4日目に実施。両日ともに晴天となり、両種目ともにワールドカップチャンピオンなど世界トップ選手が集まるなか、今年の全日本チャンピオンが決定した。

 

バーク男子エリート決勝

国内シリーズ・ジャパンカップを勝ち上がった12人が、日本一の称号を賭けて岡山の舞台へ集まった。注目は大会5連覇中であり、パリオリンピック日本代表の中村輪夢をはじめ、今年度よりエリートカテゴリーへ上がり、先日のワールドカップ中国大会において9位(日本人2位)を獲得した松本翔海、昨年の全日本で3位を獲得してる小澤楓など、次世代成長株が集まった。

ベストコンディションの中で行われた決勝では、中村輪夢が「バックフリップバースピン toバースピンバーバック toダブルバースピン(後方1回転中にハンドルを1回転、反対方向に1回転、再び2回転回す」などのビッグトリックを連発し、貫禄の走りで大会6連覇、自身7度目の全日本タイトルを持ち帰った。

2位には1本目のランで76点を出した小澤楓、3位にはドリームランを目指す大ベテラン高木聖雄が、他の選手が出さない「フロントフリップ・ノーハンド」や「フロント・フレア」など大技を決め、表彰台を獲得した。

2024全日本BMXフリースタイル選手権大

優勝した中村輪夢のコメント:
「パリオリンピックでの悔しさは残っていますが、その後に少しずつ切り替えて X-Gamesやワールドカップでも表彰台を獲得できていたので、いつもとは違うプレッシャーを感じながら大会に臨みました。ワールドカップでも出してきていた大技を今大会本番で成功させられたことが結果以上に収穫であり嬉しく思っています。12月の世界選手権でもタイトルを狙えるよう、練習を積んでいきます。応援ありがとうございました。」

パーク男子エリート結果
優勝:中村輪夢(ウイングアーク 1 st)94.62点
2位:小澤楓(岐阜第一高等学校)76点
3位: 高木聖雄(大垣共立銀行)75.62点

 

バーク女子エリート決勝

女子は今シーズンのワールドカップシリーズチャンピオンである地元岡山の大池水杜や、昨年の全日本チャンピオンである内藤寧々、そして今シーズンよりエリートへ上がり先日のワールドカップ中国大会で2位を獲得している小澤美晴など、過去最多となる7人のトップ選手たちが揃った。

1ラン目から小澤美晴がビッグトリックを決め、2ラン目では更にスコアを伸ばし、2位と20点以上差をつけて、自身初の全日本タイトルを獲得した。2位には1ラン目の転倒から巻き返しをはかった内藤寧々、3位には山本結花が表彰台を獲得した。大池は1ラン目で60点代を出すものの、2ラン目では伸び悩み全体の4位で大会を終えた。

優勝した小澤美晴のコメント:
「今大会では1ラン目に予定していたルーティーンを成功させ、2ラン目のウィニングランでは更に良いライディングができたので、タイトル獲得も嬉しいし、今日の大会は100点をつけたいです。もっと実力をつけて、ワールドカップなどでも活躍できるように頑張ります。」

パーク女子エリート結果
優勝:小澤美晴(本巣市糸貫中学校)89.50点
2位:内藤寧々(ipu環太平洋大学)66.25点
3位:山本結花(龍谷富山高等学校)65.50点

 

フラットランド男子エリート決勝

今大会では屋外特設ステージでの実施となったフラットランド種目だが、初日の雨天の影響によりプログラムが変更となり、予選および決勝が大会2日目に同日内に行われた。

男女ともに世界選手権大会やワールドカップにて表彰台を独占している、世界トップレベルのライダーが多数集まって争われた今年の全日本タイトル。男子エリートは、2022年世界チャンピオンである佐々木元が予選をトップで通過、総勢8人で決勝が行われた。

現ワールドカップシリーズチャンピオンである片桐悠は予選は3位通過であったが、決勝では会場を大きく沸かせる世界最高難易度のトリックを連続で決めた。ラストは直前でルーティーンを切り替えて優勝を狙ったという佐々木だったが、3.35点差で2位。優勝は全てのトリックを決めた片桐、昨年に続き2連覇となった。

2024全日本BMXフリースタイル選手権

優勝した片桐悠のコメント:
「今年1年間、攻めたライディングで全てのトリックを決めて優勝することを目標にしてきたのですが、大会で成功できず苦しいシーズンでした。今大会でフルメイクすることができて、他のライダーも皆認めてくれるライディングができて本当に嬉しかったです。」

フラットランド男子エリート結果
優勝:片桐悠(GLOW)92.25点
2位:佐々木元(鎌ケ.巧業)89点
3位:伊藤真人(GETITBMX スクール)84点

 

フラットランド女子エリート決勝

女子エリートは7人で行われた予選から上位 4人が決勝へ勝ち上がり、予選1位、2位はわずか0.75点の僅差のバトルとなった。予選2位通過の吉村想花が、ミスのないライディングを見せ、最終走者であり、直前のワールドカップ中国大会でも優勝している鈴木仁菜にプレッシャーをかけると、鈴木は前半を好調に進めるものの残り1分 2度のミスがあり、最終的に3.50点差で吉村が初の全日本タイトルを獲得した。2位に鈴木、3位には昨年度覇者の宮嶋歩菜が入った。

優勝した吉村想花のコメント:
「今年からエリートカテゴリーにあがり、ここで優勝することがずっと夢で目標でもあったので、とても嬉しいです。今後は国際大会への出場を目指して頑張っていきたいです。」

フラットランド女子エリート結果
優勝:吉村想花(セントヨゼフ女子学園中学校)84点
2位:鈴木仁菜(THE PARK) 80.50点
3位:宮嶋歩菜(日体大桜華高等学校) 78.75点

 

 

大会名:第8回 全日本BMXフリースタイル選手権

種目:BMXフリースタイル・パーク、BMXフラットランド

日程:
パーク:2024年11月1日(金)〜4日(月)
フラット:2024年11月2日(土)〜3日(日)

会場:
パーク会場:岡山市役所 構内駐車場 (岡山市北区大供1-1-1)
フラットランド会場:杜の街グレース(岡山市北区下石井2-10-8)

入場無料

主催:公益財団法人 日本自転車競技連盟 (JCF)

主管:一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)

後援:岡山市、岡山商工会議所、公益財団法人 JKA、一般社団法人日本アーバンスポーツ支援協議会、一般社団法人岡山県アーバンスポーツ協会

大会特設サイト
https://japanbmx.com/nationalchampionships