和歌山県などを拠点とする地域密着型の自転車ロードレースチーム KINAN Racing Team（キナンレーシングチーム）は、発足11年目となる新シーズンへ向けて選手・関係者・ファンが集まる決起イベント「KINAN Racing Team Kickoff Meeting 2024-2025」を12月15日（日）、愛知県春日井市にて開催した。

新加入選手を交えたチーム紹介、交流イベント、下部組織「KINAN Racing Team MIE Junior」の活動報告などが催され、新シーズンへの期待が膨らむ2時間となった。

このイベントでは、シーズンを通しての応援と支援への感謝を伝える場とし、多数のスポンサー・サプライヤー企業を招くとともに、ファンも一般参加として来場。昨年よりも多くの列席者に恵まれ、会場は賑わいをみせた。

まずはこの日の主役たちを迎え入れて、会がスタート。レッドカーペットを用いた入場から、2025年に所属する9名の選手たち（新城雄大、ドリュー・モレ、山本元喜、宮崎泰史、トマ・ルバ、レイン・タラマエ、ネイサン・アール、新宮颯太、橋本英也／柚木伸元と宇賀隆貴は欠席）が壇上へ一列に並んだ。錚々たるメンバーが一同に揃う貴重な機会でもあり、たくさんの歓声、拍手を浴びた。

それぞれの選手が、関係者・ファンへの日頃の感謝や来シーズンへの意気込みを語った。また、レイン・タラマエをはじめとする新加入選手らも来シーズンからのチームでの活動に期待を膨らませた。

メインスポンサーの株式会社キナン・角口賀敏会長は、「今年は満足のいく結果が少なかったが、強力なメンバーが揃って来年こそは勝てるチームになったと思う」と期待を寄せた。

続いて、選手たちを引き続き支えるリバース東京（ラフィネグループ）・川村信久社長が激励。そして、春日井市・石黒直樹市長も力強い応援の言葉を述べたあと乾杯の音頭を取った。

乾杯の後は選手らとの交流のほか、ステージ上でのトークセッションやスポンサー・サプライヤー企業からの出品による大抽選会、KINAN Racing Team MIE Junior（キナンレーシングチーム みえジュニア）の活動報告などを実施。同日に宇都宮で開催されたシクロクロス全日本選手権に出場していた柚木信元のU23優勝速報もあり、会場は大いに賑わいをみせた。

さらに、今年のジャパンカップにて引退を発表した畑中勇介の引退セレモニーも執り行われた。これまでの競技人生やキナンでの活動を振り返るとともに、チームやファンへの感謝の気持ちを述べ、「キナンで良かった！」と満面の笑みで選手生活を締めた。2025年シーズンからは当チームのコーチに就任することもその場で発表され、チームのさらなる盛り上がりが期待される。

プログラムの最後には、2025年シーズンに使用するジャージやバイクを公開。これまでとは一変した印象の新デザインのジャージや、来季から新しく使用することとなったオルベアのバイクに、参加者はみな釘付け。会場は驚きの声と歓声に包まれた。

2025年の初戦をシャールジャ・ツアー（UCIアジアツアー2.2、1月24～28日）で迎えることも発表。チームキャプテンの新城雄大は、この新しいチーム・機材での活躍を誓った。

そして、会の最後には全員で集合写真の撮影。「キナンでよかった！」を合言葉に、参加者全員一丸となって、今年のキックオフミーティングを締めた。

Text：山内渓太
Edit：福光俊介