「アミノバイタル®全日本最速店長選手権 in Zwift 4th」はサイクルワークスFin’s 遠藤健太店長が優勝!

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オンラインサイクリングサービス Zwiftを舞台に繰り広げられる「アミノバイタル® 全日本最速店長選手権 in Zwift 4th」が2024年12月18日に開かれ、男性店長部門はサイクルワークス Fin’s(新潟県)の遠藤健太店長が2年連続3回目の優勝を遂げた。女性店長・スタッフの部はBicicletta SHIDO(東京都狛江市)の安藤沙弥さんが初優勝を果たした。この直後には一般レースも開催され、全国のズイフターたちが熱いバトルを繰り広げた。

アミノバイタル®全日本最速店長選手権 in Zwift 4ht 速報

 

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Zwift 10周年で登場した新コースCoast to Coastが舞台

スタートを待つ選手たち

Zoomで全参加選手をつないだ

最速店長選手権のスピンオフ企画として2021年から始まった「アミノバイタル®全日本最速店長選手権 in Zwift」。4回目となる今年の大会には、男性店長部門に26人、女性店長・スタッフ部門に7人がエントリーした。

今年のレースの舞台は、Zwiftの仮想世界Watpiaにある「Coast to Coast」というルート。WatpiaとZwiftの10周年を記念して最近追加されたZwiftベータ版時代の舞台Javis Islandをつなぐ全長24.1km、獲得票高154mと平坦基調のルートだ。序盤に2.6kmのリードイン区間があり、その終盤に今大会のスプリント賞の対象となるSasquatch Sprint(距離:0.35km、平均勾配:0.2%)がある。フィニッシュ前には、今大会の山岳賞の対象となるJarvis KOM(距離:1.8km、平均勾配:1.8%(最大斜度:6.0%))がある。序盤はほぼフラットなので逃げは決まりにくく、KOMを越えたあとは2kmほど下りと平坦を走ってでフィニッシュとなるので、KOMへの上りを先頭集団で越えること優勝への最低条件で、最後は先頭集団でのスプリント争いで優勝の行方が決まることが予想される。

 

男性店長クラスは例年にないハイペースによるサバイバルレースに

ゲストライダーの飯島誠さん(左)と安藤沙弥さん(右)

ゲストライダーの飯島誠さん(左)と安藤沙弥さん(右)

レースは午後7時に男女同時にスタート。ゲストライダーは元オリンピアンで現在ブリヂストンサイクル社員の飯島誠さんが務めた。ローリングスタートが採用され、序盤は飯島さんを先頭にパレード走行。2km過ぎのスプリントポイントSasquatch Sprintの計測開始地点からリアルスタートとなった。

男性店長部門では、最速店長選手権in Zwiftで過去3大会中2回優勝している遠藤健太店長(サイクルワークス Fin’s)や優勝経験者の佐藤教行店長(BICYCLE STEP)、昨年の大会で大逃げを見せて会場を盛り上げた松永慎太郎店長(KOGU鹿児島)、全日本マスターズロードレースの50歳代クラスでも活躍する西谷雅史店長(サイクルポイントオーベスト)らが有力候補と目された。

Sasquatch Sprintでもがく選手たち

Sasquatch Sprintでもがく選手たち

レースの開幕を告げる Sasquatch Sprintのスプリント賞は、この大会で過去3大会中2回優勝する優勝候補最右翼の遠藤店長が獲得。スプリント区間通過後に松永店長がカウンターアタックを仕掛け、6〜7秒差を付けて単独で逃げ始める。追走集団では遠藤店長、佐藤店長、西谷店長らのほか、中尾峻店長(Bicicletta SHIDO沖縄店)、野中秀樹店長(コーダーブルームショップ稲城店)、中川正一店長(バルバワークス タカオカストア)、宗野薫店長(α WORKS)、後藤辰徳店長(cycle shop ELMO)、川崎隼輔店長(ビチアモーレ千葉店)、 寺西剛店長(SIMIZUCYCLE CYCLESPORTS本館)、永田将司店長(スペシャライズド京都)、金森孝憲店長(BECKON)ら15人ほどがパックになって追走。遠藤店長が松永店長を追うために「上げるよ」とチャット機能で呼びかけるなど、集団のペースをコントロールしていた。

10km地点で松永店長の逃げが吸収されると、野中店長がカウンターアタック。2秒ほどのリードを保って逃げようと試みるも吸収され、この先はハイペースでちょっとした上りで少しずつ集団が小さくなっていくサバイバルレースの様相を呈した。

Javis KOMへ上る松永店長

Javis KOMへ上る松永店長

先頭集団は20km地点では遠藤店長、佐藤店長、西谷店長、松永店長、宗野店長、寺西店長、中尾店長の7人となった。勝負の決め手となると目されたJavis KOMは松永店長が2分49秒でトップタイムをマークし、山岳賞を獲得。その後、下りに入っても先頭集団は7人のままで、優勝の行方はこのメンバーによるスプリント争いに持ち込まれた。

フィニッシュゲートが近づくと、「スプリントは得意ではない」という松永店長が早めにアタック。これに遠藤店長が反応し、最大体重の15倍近いパワーを出して一気に抜き去った。後ろから2年前の覇者佐藤店長が瞬間的に15倍を超えるパワーを出して猛追するも及ばず、最後は1車身以上の余裕を持って遠藤選手が先頭でフィニッシュゲートを通過。

優勝した遠藤店長

フィニッシュゲートを通過した遠藤店長

2年連続3回目の“Zwift最速店長”の称号を手に入れた。2位には佐藤店長、3位には宗野店長が入った。

 

女性クラスは大会3連覇中の植竹さんが欠場。安藤さんが初のタイトル獲得

一方、女性店長&スタッフ部門では、大会3連覇中で今年も優勝候補の最有力と目されていた植竹海貴さん(ワイズロード新宿本館)が体調不良で欠場するという波乱の幕開けに。6選手の中から新チャンピオンが誕生することになった。

フィニッシュへと走る安藤さん

フィニッシュへと走る安藤さん

レース序盤のスプリントポイント区間では数名の女性選手が男性選手の先頭集団に食らいついたが、長く粘った安藤沙弥さん(Bicicletta SHIDO)がライバルを引き離すことに成功。安藤さんは男性の先頭集団から切れたあとも、同じぐらいのペースで走る男性選手とともに淡々とペースを刻み、2位に2分以上の差を付けてそのまま先頭でフィニッシュした。

スプリント賞は、このレース2位に入った野村綾乃さん(サイクルベースあさひ燕三条店)が25秒658で獲得。山岳賞は「爪痕を残したい」と頑張った羽田野千晶さん(カトーサイクル)が3分33秒のタイムで獲得した。

 

「飛び賞」「Zoom盛り上げ賞」を新設

今大会ではレース後に抽選で決まる順位に入った男性店長部門の選手に贈られる「飛び賞」とZoomの中継時に盛り上がっていた選手を表彰する「Zoom盛り上げ賞」が新設された。

飛び賞獲得の中川店長

飛び賞獲得の中川店長

飛び賞はMCを務めたZwiftジャパンの福田暢彦代表とサイクルスポーツ中島丈博編集長がレース終了後に抽選箱から選んだ順位の選手に贈られ、抽選の結果8位の中川正一店長(バルバワークス タカオカストア)に贈られた。

ズーム盛り上げ賞獲得の

Zoom盛り上げ賞獲得の宗野店長

Zoom盛り上げ賞はMCの二人がレースを盛り上げてくれた選手に独断と偏見で贈るもので、ピンクのジャージでお客さんが応援して盛り上がっていた宗野薫店長(α WORKS)に贈られた。

 

リザルト

<男性部門>

1位
サイクルワークス Fin’s 遠藤健太 店長
37:36
4.4w/kg

2位
BICYCLE STEP 佐藤教行 店長
37:37
4.1w/kg

3位
α WORKS 宗野薫 店長
37:37
4.1w/kg

 

<女性部門>

1位
Bicicletta SHIDO 安藤沙弥さん
41:57
3.5w/kg

2位
サイクルベースあさひ燕三条店 野村綾乃さん
44:05
3.4w/kg

3位
轍屋自転車店 片岡幸さん
45:04
3.2w/kg

 

<スプリント賞>

男性
サイクルワークス Fin’s 遠藤健太 店長

女性
サイクルベースあさひ燕三条店 野村綾乃さん

 

<山岳賞>

男性
KOGU鹿児島 松永慎太郎 店長

女性
カトーサイクル 羽田野千晶さん

 

<飛び賞>

8位
バルバワークス タカオカストア 中川正一 店長

 

<ZOOM盛り上げ賞>

α WORKS 宗野薫 店長

 

優勝者には豪華賞品が贈られる

優勝者には、豪華アミノバイタル®詰め合わせセットとZwift利用パス1年分が贈られる。

 

優勝者&各賞受賞者コメント

男性店長部門優勝/スプリント賞(男性店長部門)
遠藤健太店長(サイクルワークスFin’s・新潟県長岡市)

昨年よりペースが速く、最終局面では5人程度になると思っていたが、7人が残っていたので出場メンバーのレベルが上がっていると感じた。松永店長が逃げることや最後早めに仕掛けてくるだろうことは予測していたが、思っていたより速く動かれてそれに対応しなければならず、自分の予定より早くゴールスプリントを始めることになってしまった。そのため、後ろから猛追してくる佐藤店長の存在も怖かった。最後は後ろが離れたのも分かって勝ちを確信できて、ようやく安心できた。連覇できてうれしい。

 

女性店長・スタッフ部門優勝
安藤沙弥さん(Bicicletta SHIDO・東京都狛江市)

最初のスプリントポイントで男性の先頭集団に食らいつくことが優勝の条件だと感じていたので、なるべく長い時間集団に残れるように頑張った。その後、ちょっとした丘でちぎれてしまったけれど、ペースの合う男性選手と一緒に走れたことで何とか逃げ切ることができた。苦しかったけれど優勝できてうれしい。

 

山岳賞(男性店長部門)
松永慎太郎店長(KOGU鹿児島・鹿児島県鹿児島市)

スプリントが得意ではないので、逃げるしかないと思って今年も序盤から積極的に逃げようという作戦だった。遠藤店長が集団をコントロールしていて逃げ切るのは厳しかった。最後の局面では「自分が優勝するには山岳賞への上りで集団から飛び出すしかない」と思っていたので、全力で上げていった。上りは得意ではないので、山岳賞を取れたことには驚いている。

 

山岳賞(女性店長・スタッフ部門)
羽田野千晶さん(カトーサイクル・愛知県名古屋市)

強い選手がたくさん出ていて、上位でフィニッシュするのは難しいと分かっていたので、無事にフィニッシュすることだけを考えて走っていた。「爪痕を残すには山岳賞しかない!」と思っていたので、KOMだけは頑張った。まさか獲れると思っていなかったのでうれしい。

 

スプリント賞(女性店長・スタッフ部門)
野村綾乃さん(サイクルベースあさひ燕三条店・新潟県三条市)

自分にはパンチ力がないことを自覚していて、スプリントには苦手意識があるのでスプリント賞を獲れて驚いている。最速店長選手権に向けてスプリント対策としてZwiftのThe Gorbyというワークアウトをしたのがよかったと思う。