UCIワールドツアーのE3・サクソ・クラシック2025 はファンデルプールが連覇
UCIワールドツアーの第68回E3・サクソ・クラシックが、3月28日にベルギー北部フランダース地方で開催され、オランダのマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)が独走で連覇を果たした。
2位は1分5秒遅れでデンマークのマス・ピーダスン(リドル・トレック)、3位は2分4秒遅れでイタリアのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ)だった。
世界チャンピオンのポガチャルは欠場
今年のE3・サクソ・クラシックには、当初世界チャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ/スロベニア)が参加を予定していた。しかし、彼は先週末に開催されたイタリアのミラノ~サンレモ(UCIワールドツアー)で3位になった後、チームと話し合い、4月13日に開催されるパリ〜ルーベ(UCIワールドツアー)に初挑戦する事になった。
このため、ポガチャルのレースプログラムは変更になり、E3・サクソ・クラシックと3月30日のヘント~ウェヴェルヘム(UCIワールドツアー)の参加はキャンセルされ、彼は4月6日のロンド・バン・ブラーンデレン(ツール・デ・フランドル/UCIワールドツアー)と翌週のパリ~ルーベの準備に専念する事になった。
第68回大会はスタートしてすぐに大きな落車事故が発生し、地元ベルギーのスーダル・クイックステップは7人中3人がリタイアした。この事故の影響で一時集団は2つに分断し、ファンデルプールや地元ベルギーのワウト・ヴァンアールト(チーム ヴィスマ・リースアバイク)は3分遅れの第2集団に入っていた。その後、アルペシン・ドゥクーニンクの選手たちは第2集団を引き続け、中間地点に近いカナリーベルフでメイン集団に合流する事ができた。
エメ・デヘント(コフィディス)とカスパ・ピーダスン(スーダル・クイックステップ)が集団から逃げ出した後、勝敗を左右する動きはゴールまで残り83kmのターイエンベルフで起こった。イネオス・グレナディアズが集団の先頭を引き続けた後、石畳の坂で最初に攻撃を仕掛けたのはマス・ピーダスンだった。しかし、ファンデルプールはその動きを見逃す事なく付き従った。2人の元世界チャンピオンには、ターイエンベルフの頂上でガンナが合流した。
3人は先頭を走っていたデヘントとカスパ・ピーダスンに追いつき、5人の先頭グループを作った。後方ではマッテーオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク)、ティム・ウェレンス(UAEチーム・エミレーツ)、ヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)、シュテファン・キュンク(グルパマ・FDJ)、ジョシュア・ターリング(イネオス・グレナディアズ)、マッテーオ・トレンティン(チューダー プロサイクリングチーム)という有力な選手たちが追走グループを作ったが、最後まで先頭グループに追いつく事はなかった。残り50kmでタイム差は1分以上に開いていた。
終盤に入ると雨が降り始めた。ゴールまで残り40kmでオウド・クワルモントの石畳の坂が始まり、ファンデルプールがアタックした。マス・ピーダスンは何とか彼に付いていこうと試みたが、失敗に終わった。ファンデルプールはそのまま独走を続け、連覇を果たした。
第68回E3・サクソ・クラシック 結果
[3月28日/ハールビーク~ハールビーク(ベルギー)/UCIワールドツアー/208.8km]
1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK / NED) 4:38:11
2. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK) +01:05
3. GANNA Filippo (INEOS GRENADIERS / ITA) +02:04
4. PEDERSEN Casper (SOUDAL QUICK-STEP ?DEN) +02:33
5. STUYVEN Jasper (LIDL-TREK / BEL) +02:33
6. KÜNG Stefan (GROUPAMA-FDJ / SUI) +02:33
7. DE GENDT Aime (COFIDIS / BEL) +02:33
8. WELLENS Tim (UAE TEAM EMIRATES / BEL) +02:35
9. JORGENSON Matteo (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) +02:38
10. TEUNISSEN Mike (XDS ASTANA TEAM / NED) +02:43
15. VAN AERT Wout (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) +02:43
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