ブリュッセルで開幕したツール・ド・フランス2019第1ステージはトゥニセンがサプライズ優勝
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1919年に導入されたマイヨ・ジョーヌ誕生100年と、1969年のエディ・メルクス初優勝から50年を祝う第106回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)が、2019年7月6日にベルギーの首都ブリュッセルで開幕した。
初日はブリュッセル中心部の王宮前広場をスタートし、郊外のラーケン王宮でゴールする194.5kmの第1ステージを競い、オランダのマイク・トゥニセン(チームユンボ・ビスマ)が、集団ゴールスプリントでスロバキアのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)を下し、サプライズなグランツール区間初優勝を果たした。
トゥニセンはブリュッセルのシンボルであるアトミウムがデザインされたマイヨ・ジョーヌを第2ステージで着用する。オランダの選手がツールでマイヨ・ジョーヌを着用するのは、1989年のエリック・ブロイキンク以来、実に30年ぶりとなる。
新人賞のマイヨ・ブランは、区間3位に入った24歳のケイレブ・ユアン(ロット・スーダル)が獲得した。山岳賞は序盤に設定されていたミュール・ド・グラモン(カテゴリー3)を先頭で通過したベルギーのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(CCCチーム)が首位になった。彼は第2ステージのチームタイムトライアルで、1980年のジャンリュック・バンデンブルック以来39年ぶりに地元でマイヨ・アポワを着て走る選手になる。
ヴァンアーヴェルマートが山岳賞を狙ってアタック!
第106回大会は快晴の下、ブリュッセル王宮を22チームの176選手がスタート。オフィシャルスタートの合図とともにアタックしたのは、地元ベルギーのヴァンアーヴェルマート(CCCチーム)とクサンドロ・ムーリッセ(ワンティ・ゴベール)、ナトナエル・ベルハネ(コフィディス)、マス・ヴーツ・シュミット(カチューシャ・アルペシン)だった。4人は20km地点で最大3分25秒差を付けて逃げ続けた。集団はスプリンターチームがコントロールし、タイム差はそれ以上にはならなかった。
43.5km地点に設定された石畳の激坂、ミュール・ド・グラモン(カテゴリー3)は地元の2選手の争いになり、ヴァンアーヴェルマートが先頭で通過して2ポイントを獲得し、マイヨ・アポワを確実にした。続くボスベルフ(カテゴリー4)はムーリッセが先頭で通過した。
この日のミッションを果たしたヴァンアーヴェルマートは集団を待ったが、残りの3人は逃げ続けた。しかし、中盤に設定されていた1.9kmのティメオンの石畳でボーラ・ハンスグローエが集団の先頭を引き、残り30kmで逃げを吸収した。
この加速で集団は分断し、ダン・マーティン(UAEチーム・エミレーツ)やサイモン・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が一時遅れたが、間もなく集団に戻ることができた。ゴールまで残り59kmで、ステファヌ・ロセット(コフィディス)がアタックし、単独で逃げ続けた。
残り20kmでデンマークのヤコブ・フルサング(アスタナプロチーム)が落車したが、すぐ集団に復帰することができた。ロセットは残り10kmで捕まったが、この日の敢闘賞を獲得できた。
集団はゴールスプリントの準備を開始。フラム・ルージュの手前でこの日の区間優勝候補の1人だったディラン・フルーネウェーヘンが落車し、チームユンボ・ビスマの戦略は変わった。最後は後方から上がってきたトゥニセンが、サガンを写真判定で下して区間優勝した。
■区間初優勝してマイヨ・ジョーヌを獲得したトゥニセンのコメント
「我々のプランはフルーネウェーヘンが落車して台無しになった。ボクは彼が落ちたかどうかしっかり見てはいなかったが、彼がそうなったと気がついた時、まだスプリントすることができた。スプリントの前にそんなに力を出し切っていなかったからフレッシュだった。ヴァンアールトがまだボクと一緒にいた。
我々の目標が瞬時に消え去って本当に奇妙に日だった。ボクが代わりに勝って、フルーネウェーヘンが喜んでくれていることを願っている。自分に何が起きたか理解するには数日かかるだろう。特にマイヨ・ジョーヌを取ったことがね。でも、明日はチームでまた別の大きな目標があるよ」
■第1ステージ結果[7月6日/ブリュッセル〜ブリュッセル/194.5 km]
1. MIKE TEUNISSEN (TEAM JUMBO – VISMA / NED) 4H 22′ 47”
2. PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)
3. CALEB EWAN (LOTTO SOUDAL / AUS)
4. GIACOMO NIZZOLO (TEAM DIMENSION DATA / ITA)
5. SONNY COLBRELLI (BAHRAIN – MERIDA / ITA)
6. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS)
7. MATTEO TRENTIN (MITCHELTON – SCOTT / ITA)
8. OLIVER NAESEN (AG2R LA MONDIALE / BEL)
9. ELIA VIVIANI (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA)
10. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL)
■第1ステージの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. MIKE TEUNISSEN (TEAM JUMBO – VISMA / NED) 4H 22′ 47”
2. PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK) +04”
3. CALEB EWAN (LOTTO SOUDAL / AUS) +06”
4. GIACOMO NIZZOLO (TEAM DIMENSION DATA / ITA) +10”
5. SONNY COLBRELLI (BAHRAIN – MERIDA / ITA) +10”
6. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS) +10”
7. MATTEO TRENTIN (MITCHELTON – SCOTT / ITA) +10”
8. OLIVER NAESEN (AG2R LA MONDIALE / BEL) +10”
9. ELIA VIVIANI (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) +10”
10. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL) +10”
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):MIKE TEUNISSEN (TEAM JUMBO – VISMA / NED)
※第2ステージはPETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)が着用
■山岳賞(マイヨ・アポワ):GREG VAN AVERMAET (CCC TEAM)
■新人賞(マイヨ・ブラン):CALEB EWAN (LOTTO SOUDAL / AUS)
■敢闘賞(赤ゼッケン):STÉPHANE ROSSETTO (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA)
■チーム成績(黄色ゼッケン):TEAM JUMBO – VISMA (NED)
💛 #MaillotJauneLCL 🇳🇱 @MikeTeunissen
💚 Maillot vert 🇳🇱 @MikeTeunissen
🔴⚪️ #MaillotaPois 🇧🇪 @GregVanAvermaet
⚪️ Maillot blanc 🇦🇺 @CalebEwan #TDF2019 pic.twitter.com/uxEAgCQf0f— Tour de France™ (@LeTour) July 6, 2019
📹 Relive the last kilometre and @MikeTeunissen's win!
📹 Revivez le dernier kilomètre de cette première étape et la victoire à la photo-finish de @MikeTeunissen !#TDF2019 pic.twitter.com/FF0SuRe90g— Tour de France™ (@LeTour) July 6, 2019