UCIが新型コロナウイルス感染拡大対策で4月末日までのレース中止を発表
世界規模での新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大が続き、主要レースが次々と開催延期や中止を発表するなか、国際自転車競技連合(UCI)は3月17日に追加の対策を発表し、4月末日までの全てのロードレースを中止にした。
UCIは3日前の3月15日に最初の新型コロナウイルス感染拡大に対する措置を発表し、少なくとも4月3日までのサイクリングイベントを中止にするよう主催者に要求していた。その後、UCIは17日にAIOCC(主催者団体)、AIGCP(チーム団体)、CPA(プロ自転車選手団体)と会議をし、2020年シーズンを再開する為に参加者が満場一致で合意した原則を発表した。
まず第1に、新型コロナウイルス感染拡大のスピードに直面し、UCIは全ての利害関係者と協議して、UCI国際ロードカレンダーのイベントを中止にする期限を少なくとも4月末日までに延長した。しかし、この期日までに開催を予定していたUCIワールドツアーのレースは、すでに個々の主催者が自主的に延期もしくは中止を発表した後だった。
延期したグランツールとモニュメントクラシックは
優先的に日程が割り当てられる
サイクリングシーズンの再開に向けて、UCIは優先順位を定め、再開した時点でのカレンダー上のレースが最優先されるとした。次に男子のカレンダーについては、利用可能な日程次第でグランツールとモニュメントクラシックを優先するとした。
UCIは、2020年の男女のロードシーズンが11月1日まで延長する可能性があることも明らかにした。さらに参加選手の人数についても、柔軟性の原則が考えられるとしている。
この決定により、すでに延期を発表しているレースの中で、イタリアのジロ・デ・イタリアとミラノ~サンレモ、ベルギーのロンド・バン・ブラーンデレン(ツール・デ・フランドル)とリエージュ~バストーニュ~リエージュ、フランスのパリ~ルーベは、今秋に日程を変更して開催される可能性が出てきた。
新型コロナウイルス関連ニュース タイムライン(updated)
2月28日・UAEツアー2020が残り2ステージの中止を発表
2月28日・2ステージ中止になったUAE・ツアー2020はA・イェーツが総合優勝
3月4日・UAE・ツアーで新たに6人の感染確認
3月4日・2チームが週末のストラーデ・ビアンケ2020不参加を発表
3月5日・UCIワールドツアーのストラーデ・ビアンケ2020は開催延期
3月5日・3月のレース参加自粛を表明するチームが続出
3月5日・フランスのパリ〜ニース2020は19チームが参加して開催予定
3月6日・ミラノ~サンレモ2020とティレーノ~アドリアーティコ2020も開催延期
3月6日・モビスターチームとチームユンボ・ヴィスマがパリ~ニース2020不参加を発表
3月9日・パリ~ニース2020は第2ステージからスタートとゴールを観客立入制限して開催続行
3月10日・UAE・ツアー2020に参加したロシアのストラコフが新型コロナウイルス感染
3月12日・UAE・ツアー2020に参加したガビリアが新型コロナウイルス感染を公表(updated)
3月12日・UCIワールドツアーのボルタ・ア・カタルーニャ2020が開催延期を発表
3月13日・パリ〜ニースの主催者が日曜日の最終ステージ中止を発表
3月13日・UAE・ツアーに参加したリチェセが新型コロナウイルス感染を公表
3月13日・ジロ・デ・イタリア2020が開催延期を発表
3月13日・3月に開催予定だったベルギーのUCIワールドツアー4レースが中止
3月15日・UCIが新型コロナウイルス感染拡大地域でのレース中止を要求
3月16日・UCIワールドツアーのツール・ド・ロマンディ2020が中止を発表
3月16日・UCIワールドツアーのイツリア・バスク・カントリー2020が開催延期を発表
3月17日・パリ〜ルーベ2020が開催延期を発表
3月17日・ASOはアルデンヌ・クラシック2020の開催延期も発表
3月17日・ロンド・バン・ブラーンデレン2020が開催延期を発表
3月18日・アムステル・ゴールド・レースが中止を発表
3月18日・UCIが新型コロナウイルス感染拡大対策で4月末日までのレース中止を発表
3月18日・UCIワールドツアーのエシュボールン・フランクフルトが開催延期を発表
3月21日・ミラノ〜サンレモのバーチャルライドイベントが開催された
3月24日・東京2020オリンピック・パラリンピックは来年に延期