新型コロナウイルス感染拡大の影響でロット・スーダルはスタッフ25人が一時的な失業者になった

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のパンデミック(世界的な大流行)が続くなか、ベルギーのロット・スーダル(UCIワールドチーム)は3月27日に、チームで働く25人のスタッフが一時的な失業者となり、残りのスタッフと選手たちは賃金の一部を自発的に放棄したと発表した。

ロット・スーダル2020

(photo : © Photo News / Lotto-Soudal)

3月に入ってヨーロッパでは新型コロナウイルスの感染拡大が続き、主要なロードレースは次々と開催延期や中止を発表。国際自転車競技連合(UCI)も3月15日に、4月末日まで全てのレースを中止にした為、UCI国際カレンダーに掲載されたレースは、14日に閉幕したフランスのパリ~ニース(UCIワールドツアー)以降、1レースも開催されていない。

ベルギーの一般紙ヘットニュースブラッドによれば、ベルギー連邦政府は27日の夜に国家安全保障評議会を開き、新型コロナウイルス感染拡大対策で行っている外出制限を2週間延長して4月19日までとした。

その決定後に、ロット・スーダルは「困難な状況に対処する為の措置を取ることを余儀なくされた。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)はUCIワールドチームのロット・スーダル全体に影響を及ぼしている」とし、スタッフの一時的な解雇と減給を発表した。

レースが長期間開催されない為、ロット・スーダルはメカニック、ソワニュール(マッサージャー)、理学療法士、バス運転手を一時的に失業させた。そうすることで彼らは、ベルギー政府による新型コロナウイルス関連の休業補償措置の恩恵を受けられる、とチームは説明している。ベルギーでは現在、こうした政府の措置により、企業が従業員を解雇しなくても人件費を削減することができる為、1カ月も経たない間に100万人以上が一時的な失業を経験しているという。

その一方で、ロット・スーダルに所属している27人の選手たちは、レースが再開した時の為の準備でトレーニングを続けている。スタッフとスポンサーの連帯により、選手たちはチームのマネージメントスタッフや管理スタッフと同じように、チームが再びレースに出るまで、賃金の一部を放棄することを自発的に決めている。

ロット・スーダルの公式サイト