イスラエル・スタートアップネーションが一足早くチームトレーニングを再開
イスラエル・スタートアップネーションは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な流行)で自転車競技の2020年シーズンが中断した後、世界で初めてトレーニングキャンプを行ったチームになった。
ヨーロッパの多くの国と同様に、イスラエルは5月に入って新型コロナウイルス感染防止措置の段階的な緩和を始め、5日には屋外で20人までの活動が許されるようになった。
今季イスラエル初のUCIワールドチームになったイスラエル・スタートアップネーションは、養成チームであるUCIコンチネンタルチームのイスラエル・サイクリングアカデミーと合同で、3日間の集中的なトレーニングキャンプをイスラエル北部で行い、スプリントとクライミングの訓練を行った。
新型コロナウイルス危機が始まってからすでに2カ月以上経過し、ロードレースの2020年シーズンは3月中旬から中断しているが、UCIワールドツアーのカレンダーは8月1日に再開することが決まっている。ヨーロッパよりも一足早い規制緩和のおかげで、イスラエル・スタートアップネーションは、どのチームよりも早くシーズン再開にむけての準備を始めることができた。
「このパンデミックに対して、イスラエルが前向きで巧妙な管理をし、我々の国が比較的少ない感染者数である事の証明だ」と、トレーニングキャンプに同行したチームオーナーのシルバン・アダムス氏は語っている。
トレーニングキャンプ開催にあたり、イスラエル・スタートアップネーションは『新型コロナウイルス・ルール』を厳守し、参加者(選手、メカニック、マッサージャー、コーチ)がいかなる危険にもさらされないように注意した。
参加者は全員、健康証明書に署名しなければならず、検温は頻繁に行われた。食事は箱入りで配布され、厳密なソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)を空けて食べられた。チームミーティングのような、トレーニング以外の全ての活動は屋外で行われ、マッサージ施術はマスク着用で行われた。
ガイ・ニヴはトレーニングキャンプについて「それは貴重だ。一緒にトレーニングできると、スプリントのために一緒にレースをしたり、ハイスピードで努力したりできる。それは一人でトレーニングしていてもできないし、ホームトレーナーでもできないことだ。他の方法では達成できないレベルに到達できる」と、語っている。
今回のトレーニングキャンプは、イスラエル在住の選手だけが参加し、スペインのジローナに住んでいるイスラエルチャンピオンのガイ・サギヴは参加できなかった。
キエール・カールストローム監督は「シーズン再開前に克服すべきハードルがいくつかあり、国家間の移動制限が最も重要だ。選手は世界中にいるので、選手全員が揃ってトレーニングキャンプをするのは難しいだろう。地域ごとにいくつかの分隊を構築して保つ必要があるかもしれない」と、言っている。
それでもオーナーのアダムス氏は、チームが最初の一歩を踏み出せたことに満足している。「我々はレースシーズン再開と、イスラエルのチームとして歴史的な初出場となるツール・ド・フランスのために準備する。他の国でも同様の進展を期待している」と、語っている。
Only In Israel: ISN First Professional Team To Go On Training Camp Since Covid-19.
•Team has started the first organized training camp since Corona
•Three days of intensive riding in northern Israel
•Israel – the first country to allow it#VisitIsrael #OnlyInIsrael(1/2) pic.twitter.com/6SJY7Qw0qo
— Israel – Premier Tech (@IsraelPremTech) May 12, 2020