ストラーデ・ビアンケ2020でヴァンアールトが初優勝
8月1日にイタリア中部トスカーナ地方で開催されたUCIワールドツアーのストラーデ・ビアンケは、ベルギーのウァウト・ヴァンアールト(チームユンボ・ヴィスマ)が独走で逃げ切って初優勝を果たした。2位はイタリアチャンピオンのダヴィデ・フォルモロ(UAEチーム・エミレーツ)、3位はドイツチャンピオンのマクシミリアン・シャッハマン(ボーラ・ハンスグローエ)だった。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で延期になったストラーデ・ビアンケは、初めて真夏のトスカーナで開催され、気温37℃の猛暑に見舞われた。
シーズン再開後、最初のUCIワールドツアーとなったストラーデ・ビアンケには、24チームの166選手が参加。大会前には全選手が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査を受け、陽性になったスイスのシルヴァン・ディリエール(AG2R・ラモンディアル)はシエナのスタートラインに並ぶことができなかった。
最後の白い道でアタック
ヴァンアールトは残り12.4kmの最後の未舗装路区間で5人の先頭グループからアタック。昨年ベルギーのロンド・バン・ブラーンデレン(ツール・デ・フランドル/UCIワールドツアー)を独走で制した地元イタリアのアルベルト・ベッティオール(EFプロサイクリング)が反応したが、追いつくことはできなかった。
未舗装路は1km程度しかなかったが、ヴァンアールトはベッティオール、シャッハマン、フォルモロの追走グループに8秒差を付けて舗装路に出ていた。ゴールまで残り8.4kmでベッティオールは遅れ、追走はフォルモロとシャッハマンの2人になった。しかし、2人に協力体制はなく、ヴァンアールトを捕まえることはできなかった。
残り1kmのフラム・ルージュを通過し、ほとんど観客のいないシエナ旧市街の最後の坂を上り始めた時、ヴァンアールトは追走の2人に30秒差を付けていた。彼はそのまま逃げ切り、新型コロナウイルス対策で無観客だったゴールに飛び込んだ。
現在25歳のヴァンアールトはシクロクロス出身の選手で、ロードレースを本格的に走り始めた2018年に今大会に初参加し、3位で表彰台に上がった。彼は昨年も3位になり、3度目の挑戦で待望のタイトルを手中に収めた。
■ストラーデ・ビアンケで初優勝したヴァンアールトのコメント
「ストラーデ・ビアンケで勝つのは満足の大きな源だ。シーズン最初の復帰レースでもう成功したのは本当に素晴らしい。どんなチャンスも無駄にはしたくなかった。ボクはこのレースに本当に集中していたから、それが報われた。とてもハードなストラーデ・ビアンケだった。とりわけ最初は、レースから長い間遠ざかっていた後で集団で走るのがとても難しかった」
第14回ストラーデ・ビアンケ結果
[8月1日/UCIワールドツアー/イタリア]
1. VAN AERT Wout (TEAM JUMBO – VISMA / BEL) 4:58:56
2. FORMOLO Davide (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +30
3. SCHACHMANN Maximilian (BORA – HANSGROHE / GER) +32
4. BETTIOL Alberto (EF PRO CYCLING / ITA) +1:31
5. FUGLSANG Jakob (ASTANA PRO TEAM / DEN) +2:55
6. ŠTYBAR Zdeněk (DECEUNINCK – QUICK – STEP / CZE) +3:59
7. BOOKWALTER Brent (MITCHELTON – SCOTT / USA) +4:25
8. VAN AVERMAET Greg (CCC TEAM / BEL) +4:27
9. GOGL Michael (NTT PRO CYCLING TEAM / AUT) +6:47
10. ROSA Diego (TEAM ARKEA – SAMSIC / ITA) +7:45