新型コロナウイルス流行拡大のレッドゾーンに入ったツール・ド・フランスは観戦の規制を実施
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)流行の再拡大が続くフランスでは、9月10日に24時間での新規感染者が9843人と、1万人近くまで増加し、強い警戒が必要とされるレッドゾーンは42県に増加した。
主催紙レキップによれば、ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は9月12日に開催された第14ステージのスタートから当面このレッドゾーンの地域を走るため、感染拡大防止措置でスタートとゴールに近づける観客数が制限される事になった。第14ステージのスタート地だったクレルモン・フェランでは、2500人の観客だけがスタートエリアでの観戦を許され、リヨンのゴール地点も観客の立ち入りが制限されていた。
現在ツールが向かう地域でレッドゾーンになっているのは、ローヌ県、イゼール県、アン県で、第15ステージ、第16ステージ、第17ステージは同様に観戦が規制される事になる。レッドゾーンは新型コロナウイルスの感染の状況で変化するため、その後のステージへの影響は不確かだが、最終日のパリはすでにレッドゾーンとなっており影響は免れないだろう。
観戦の規制はスタートとゴールだけでなく、大勢の観客が集中する山でも行われる。第15ステージでは、アン県が前日正午から当日の午後8時まで、県令によりカテゴリー1のビシュ峠と、ゴールとなるカテゴリー超級のグラン・コロンビエール山への観客の入山を禁止した。今後、他のステージでも同様の措置が取られることになるだろう。
9月14日の月曜日は、レッドゾーンになっているイゼールでの休養日となり、選手、チームスタッフ、レース・オフィシャルで構成されたツールのレース・バブル(安全圏グループ)は全員が今大会で4回目のPCR検査を受ける予定になっている。前回の検査では、総合ディレクターのクリスティアン・プリュドム(フランス)が陽性になり、レースを離脱した。