ブラバンツ・ペイル2020でアルカンシエルのアラフィリップが初優勝
フランダース・クラシックスの1戦である第60回ブラバンツ・ペイル(UCIプロシリーズ/ワンデイ)が、10月7日にベルギー北部フランダース地方で開催され、世界チャンピオンのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が、オランダチャンピオンのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)をゴールスプリントで下して初優勝した。
9月27日にイタリアのイモラで開催されたロード世界選を制したフランスのアラフィリップは、これがアルカンシエルを着て初めての優勝でもあった。彼は3日前に開催されたベルギーのリエージュ~バストーニュ~リエージュ(UCIワールドツアー)で、初優勝を逃したばかりだった。3位にはフランスのブノワ・コスヌフロワ(AG2R・ラモンディアル)が入った。
アラフィリップ VS ファンデルプール
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で10月に延期になっていた今年のブラバンツ・ペイルは、新型コロナウイルス対策で変更になったコースに、新しく組み込まれたモスケスストラートの石畳の坂が勝負どころになった。
モスケスストラートは林の中の細い石畳の坂で、長さは550mと短いが、平均勾配は8.9%で最大勾配は17%ある。序盤の逃げが全て吸収された後、ゴールまで残り33kmでこの坂を最初に通過した時、ファンデルプールがアタックし、ついて行けたのはアルカンシエルのアラフィリップだけだった。
この逃げは一度吸収されたが、残り11kmでもう一度モスケスストラートを通過した時、今度はアラフィリップがアタックし、ファンデルプールだけがついて行けた。石畳の細い道から大きな道路に出た後、後方からコスヌフロワが追いつき、先頭は3人になった。
3人は追走グループに20秒ほどのタイム差を付けたまま、ゴールへと続くスカフェイの坂に突入。残り200mの坂のトップで最初にコスヌフロワがアタックしたが、すぐにアラフィリップが追い抜いた。ファンデルプールは位置取りに失敗し、フィニッシュラインで両手を上げたアラフィリップを左側から差そうと試みたが、日曜日のプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ヴィスマ)のようなサプライズは起こせなかった。
昨年のブラバンツ・ペイルはファンデルプールが初優勝し、アラフィリップはゴールスプリントで負けて2位になっていたが、今年は表彰台の中央に上がる事ができた。
■アルカンシエルを着て初めて優勝したアラフィリップのコメント
「(日曜日の)リベンジでは決してなかった。ボクはここのスタートに居られて本当に嬉しかった。ボクはただベストを尽くし、自分のジャージをエンジョイしたかっただけさ。好きなようにレースをして、勝てて本当に嬉しい。(アルカンシエルで勝つのは)本当に素晴らしい気分だ。今朝着た時も、特別に感じた。だからそれで勝てたのは素晴らしいよ」
■第60回ブラバンツ・ペイル 結果
[10月7日/UCIプロシリーズ – ワンデイ/ベルギー/197.2km]
1. ALAPHILIPPE Julian (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA) 04:36:52
2. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN – FENIX / NED)
3. COSNEFROY Benoit (AG2R LA MONDIALE / FRA)
4. COLBRELLI Sonny (BAHRAIN – MCLAREN / ITA) +13
5. BARGUIL Warren (TEAM ARKEA – SAMSIC / FRA) +13
6. KWIATKOWSKI Michal (INEOS GRENADIERS / POL) +13
7. BAGIOLI Andrea (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) +13
8. TURGIS Anthony (TOTAL DIRECT ENERGIE / FRA) +13
9. COVI Alessandro (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +13
10. DEVENYNS Dries (DECEUNINCK – QUICK – STEP / BEL) +13