ジロ・デ・イタリア2020 第11ステージはマリア・チクラミーノのデマールが区間4勝目
イタリアで開催中の第103回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、10月14日にポルト・サン・テルピディオからリミニまでの182kmで平坦区間の第11ステージを競い、ポイント賞のマリア・チクラミーノを着たフランスチャンピオンのアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)が、集団ゴールスプリントを制して今大会4勝目を記録した。
区間2位はスロバキアのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)、3位はコロンビアのアルバロ・ホッジ(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。マリア・ローザはポルトガルのジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が守った。
平坦区間で5人が逃げた
第11ステージは144選手が出走。スタートしてすぐに5人が逃げ出した。メンバーはマッティーア・バイス(アンドローニジョカットリ・シデルメク)、ファビオ・マッズッコとフランチェスコ・ロマーノ(バルディアーニ・CSF・ファイザネ)、サンデル・アルメ(ロット・スーダル)、マルコ・フラッポルティ(ヴィーニザブ・KTM)だった。彼らは13km地点で集団に3分58秒差を付けていた。
105.9km地点の中間スプリント地点はロマノが1位になった。集団は2分後にマリア・チクラミーノのデマールが、サガンを打ち負かして先頭で通過した。ゴールまで残り70.7km地点にあったカテゴリー4の丘では、タイム差はまた3分半に開いたが、集団ゴールスプリントを目指す集団はそれ以上のタイム差を許さなかった。
ゴールまで残り35kmで、先頭の逃げからバイスとアルメーがアタックし、2人で逃げ続けた。集団では残り32.4kmのランドアバウトでエリア・ヴィヴィアーニ(コフィディス)が主催者のバイクに衝突されて転倒する事故が発生したが、彼はレースを続ける事ができた。
先頭では、残り24.8kmでアルメがアタックして独走を開始。しかし、グルパマ・FDJが引く集団とのタイム差は2分を切っていた。アルメはゴールまで残り6.4kmで集団に吸収された。最後はグルパマ・FDJの完璧な働きにサポートされたデマールが、集団ゴールスプリントで難なく区間4勝目を勝ち取った。
これでデマールはベルナール・イノーが持っていたフランス人として1大会区間4勝の記録に並んだ。1982年にイノーがこの記録を作ったとき、2区間は個人タイムトライアルだったため、デマールが成し遂げた通常ステージでの4勝は唯一無二の記録になった。
ポイント賞のマリア・チクラミーノ争いは、第11ステージまでで総合首位のデマールが220ポイント、サガンが184ポイントになっていて、後半戦も2人の戦いからは目が離せない。
■今大会区間4勝目を上げたデマールのコメント
「これは4勝目で、ゴールの町に到着した時、我々のチームは適切なポジションには居なかったが、今年のジロで初めての完璧なスプリントだった。監督とコーチたちはこのゴールをとても良く準備していたから、我々はどこで行けば良いのか分かっていたんだ。自分のスプリントを開始した時、それはまた非常に高速だった。区間2勝して以来、全てはただボーナスのようなもので、チームとして一緒に優勝することで得られる喜びは桁外れだよ」
■第11ステージ結果[10月14日/ポルト・サン・テルピディオ~リミニ/182km]
1. DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA) 4:03:52
2. SAGAN Peter (BORA – HANSGROHE / SVK)
3. HODEG CHAGUI Alvaro Jose (DECEUNINCK – QUICK – STEP / COL)
4. CONSONNI Simone (COFIDIS / ITA)
5. ZABEL Rick (ISRAEL START – UP NATION / GER)
6. DENZ Nico (TEAM SUNWEB / GER)
7. GAVIRIA RENDON Fernando (UAE TEAM EMIRATES / COL)
8. OLDANI Stefano (LOTTO SOUDAL / ITA)
9. MOSCA Jacopo (TREK – SEGAFREDO / ITA)
10. VIVIANI Elia (COFIDIS / ITA)
50. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN – MCLAREN / JPN)
■第11ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1. ALMEIDA Joao (DECEUNINCK – QUICK – STEP / POR) 43:41:57
2. KELDERMAN Wilco (TEAM SUNWEB / NED) +34
3. BILBAO Pello (BAHRAIN – MCLAREN / ESP) +43
4. POZZOVIVO Domenico (NTT PRO CYCLING / ITA) +57
5. NIBALI Vincenzo (TREK – SEGAFREDO / ITA) +1:01
6. KONRAD Patrick (BORA – HANSGROHE / AUT) +1:15
7. HINDLEY Jai (TEAM SUNWEB / AUS) +1:19
8. MAJKA Rafal (BORA – HANSGROHE / POL) +1:21
9. MASNADA Fausto (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) +1:36
10. PERNSTEINER Hermann (BAHRAIN – MCLAREN / AUT) +1:52
11. FUGLSANG Jakob (ASTANA PRO TEAM / DEN) +2:20
86. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN – MCLAREN / JPN) +1:17:56
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):GUERREIRO Ruben (EF PRO CYCLING / POR)
■新人賞(マリア・ビアンカ):ALMEIDA João (DECEUNINCK – QUICK – STEP / POR)
(※第12ステージは HINDLEY Jai (TEAM SUNWEB / AUS) が着用)
■チーム成績 : INEOS GRENADIERS (GBR)