2020エンデューロ・ナショナルシリーズ第2戦 永田隼也が2連勝で後半戦へ
9月に開幕した2020エンデューロ・ナショナルシリーズ(ENS)第2戦が、10月17日~18日に富士見パノラマリゾートで開催された。
同会場では初めての開催となる本格的なエンデューロの大会は、グリーンシーズンの締めくくりとなる「ありがとうfrom富士見パノラマ」に、XCレース&ランニングヒルクライムの「アドベンチャーイン富士見」を加えたトリプルイベントとして行なわれることとなり、各イベントのエントリー受付時間をずらすなど「密」を避けるための対策を実施して開催された。
大会初日、秋雨前線の影響で朝から雨模様となり、気温も一気に一ケタ台を記録。コースのいたるところに水たまりができ、ステージ2に割り当てられた、パノラマで一番新しいフロートレイル「ブルーホーネット」は、コース保全のため1時間半のみの試走となった。
タイムドセッションは実施されないことと、夜半には雨も上がる予報だったため、ダウンヒル競技でパノラマを走り慣れているエントラントは、コースチェックに留めて早々に撤収。
迎えた決勝日。メインエリア付近は曇っていたものの山頂付近には青空が広がり、秋の富士見パノラマ人気イベントの「プレミアム~雲海ゴンドラ」は盛況だった。
ゴンドラ待ちの時間を考慮して8時50分からコールアップが開始され、164名が次々にコースイン。雲を抜けたところからスタートするステージ1は、約600mと今回最短ステージだが、テクニカルなセクションが続く。陽が射している箇所は路面も乾きだして比較的走りやすいコンディションとなった。
AAクラスで1分34秒95のトップタイムをマークしたのは金子匠(&STREAM…小川輪業)。井本はじめ(sram/SANTA CRUZ)が1.5秒差で続く。だがこの後、Aクラス1番手の羽口鉄馬(アールズサイクル)が、金子を1.5秒上回るタイムをたたき出して総合争いに名乗りを上げる。
ステージ1フィニッシュ後、初級コースを移動してやってきたステージ2「ブルーホーネット」のスタート付近は、濃い霧に覆われて2コーナー先が見えない状況。1.8kmのロングステージは滑りやすいうえにぬかるんだ箇所も多く、漕ぎ続ける必要があるなどフィジカルの強さも要求された。ここで九島勇気がただ一人、4分39秒台をマークして金子を逆転。これに永田隼也(KONA/OAKLEY)が4分41秒33で続く。
最終のステージ3は、テックエリアからジープロードを約2km上った場所からスキルパークを下る全長約750kmのトレイル風コース。陽の光があまり入らない森の中に作られたコースは、前日の試走によっていたるところに深い轍ができた上に、ところどころ雨の影響が残り、繊細なバイクコントロールが要求された。
「マッド路面は得意」という永田は、2分8秒35というトップタイムをマーク。3ステージの合計タイム8分27秒31として九島を待つ。永田の次に走った井本も0.57秒差で迫ったものの、前ステージのトラブルがたたって1秒46及ばず。そして九島のランはAAクラス4位の2分13秒44。この結果1秒62差で永田が開幕戦に続き優勝を飾った。
<永田隼也のコメント>
「富士見パノラマで初めてのエンデューロでしたが、楽しく走ることができました。前日の雨でも感触は悪くなかったので、スピードを維持できるよう走り方をイメージしてスタートしました。3ステージそれぞれコースコンディションが全く違っていたので、これまでのダウンヒル経験を活かせたのが勝因だと思います。残り2戦も全力で勝ちに行きますので応援よろしくお願いします。」
ENDURO NATIONAL SERIES 第1戦 白馬岩岳 AAクラス リザルト
1.永田隼也(KONA RACING/OAKLEY) S1:02:00.48、S2:02:01.76、S3:10:31.88 合計:14:34.12
2.九島勇気(玄武/Mondraker) S1:02:02.57、S2: 02:01.86、S3: 10:42.17 合計:14:46.60
3.宇津孝太郎 S1:01:57.95、S2: 02:04.07、S3: 10:45.04 合計:14:47.06