シクロクロス世界選2021 男子エリートはファンデルプールが連覇
1月31日にベルギー北部のオーステンドで開催された2021UCIシクロクロス世界選手権の男子エリートは、オランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)が独走で連覇し、4度目のシクロクロス世界チャンピオンに輝いた。
気温1℃の曇り空の下で開催された男子エリートには、15カ国の44選手が参加した。コースはオーステンドの競馬場と北海に面した海岸の砂浜を巨大な橋でつないでいて、橋の勾配は21%という難所で、行きと帰りに2回通過する。スタートしてすぐにその橋を渡り、前半は長い砂浜を走り続けなければならない非常に厳しいコースだった。
スタートして最初の砂浜を走り終えた時、先頭は早くも地元ベルギーのウァウト・ヴァンアールト(ユンボ・ヴィスマ)とファンデルプールの2人になっていた。2人の優勝候補は、追走する4人のベルギー選手に14秒差を付けて1周目を終えた。
2周目の砂浜の終盤、わずかにコントロールを失ったファンデルプールはヴァンアールトを追走する立場になった後、競馬場の中で転倒。2周目を終えた時には、先頭を走るヴァンアールトとファンデルプールは15秒のタイム差が付いていた。
このままヴァンアールトが独走を続けるのかと思われたが、ファンデルプールは猛追し、3周目の終盤に追いついた。ここでヴァンアールトは不運にもパンクに見舞われてしまい、ファンデルプールが先頭でコントロールラインを通過した。
ピットが近かったお陰で、ヴァンアールトはすぐに自転車を交換する事ができ、ファンデルプールを追った。ファンデルプールは4周目の橋を上っている最中にペダルが外れるアクシデントがあったが、転倒は免れた。その後、2人のタイム差はじわじわと開いていき、ヴァンアールトは最後まで先頭のファンデルプールに追いつけなかった。
最後は永遠のライバルに37秒差を付けたファンデルプールが、2回ガッツポーズをしてフィニッシュラインを通過した。3位には英国チャンピオンのトーマス・ピドコック(トリニティレーシング)を振り切った地元ベルギーのトーン・アールツ(バロワーズ・トレック ライオンズ)が入った。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)の影響で、今年のシクロクロス世界選手権はジュニア・カテゴリーが中止となり、男女のエリートとアンダー23の4つのカテゴリーだけが競われたが、その全てをオランダが制して幕を閉じた。
2021UCIシクロクロス世界選手権 男子エリート結果
[1月31日/8周回/23.3km]
1. VAN DER POEL Mathieu (NED) 58:57
2. VAN AERT Wout (BEL) +0:37
3. AERTS Toon (BEL) +1:24
4. PIDCOCK Thomas (GBR) +1:37
5. SWEECK Laurens (BEL) +2:05
6. VANTHOURENHOUT Michael (BEL) +2:14
7. ISERBYT Eli (BEL) +2:18
8. HERMANS Quinten (BEL) +2:23
9. VAN DER HAAR Lars (NED) +2:41
10. NIEUWENHUIS Joris (NED) +3:15
18. ŠTYBAR Zdeněk (CZE) +5:42
35. HAUSSLER Heinrich (AUS) -3 LAP
[出走:44/完走:20]
女子アンダー23はオランダのファネンペルが優勝
2021UCIシクロクロス世界選手権 女子アンダー23結果
[1月31日/4周回/11.7km]
1. VAN EMPEL Fem (NED) 36:59
2. VAN ALPHEN Aniek (NED) +0:03
3. VAS Kata Blanka (HUN) +0:09
4. VAN DER HEIJDEN Inge (NED) +0:27
5. BARONI Francesca (ITA) +0:54
6. PIETERSE Puck (NED) +0:56
7. BAKKER Manon (NED) +1:04
8. KAY Anna (GBR) +1:10
9. TRUYEN Marthe (BEL) +1:53
10. NORBERT RIBEROLLE Marion (FRA) +2:11
[出走:37/完走:34]