リエージュ~バストーニュ~リエージュ2021でポガチャルが初優勝
現存する最古のレースで、モニュメント・クラシックの1つに数えられる第107回リエージュ~バストーニュ~リエージュ(UCIワールドツアー)が、4月25日にベルギー南部ワロン地方で開催され、スロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)が、世界チャンピオンのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ/フランス)をゴールスプリントで打ち負かし、22歳で初優勝した。
3位にはフランスのダヴィド・ゴデュ(グルパマ・FDJ)が入った。
ポガチャルは昨年アラフィリップが降格処分になった今大会で3位に入り、初めて表彰台に上がっていた。彼が所属するアラブ首長国連邦のUAEチーム・エミレーツ(UCIワールドチーム)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査でチーム内に陽性者が出て、4月21日に開催されたフレッシュ・ワロンヌ(UCIワールドツアー)には参加できなかったが、今大会はスタートできた。
第107回大会は快晴に恵まれ、気温も10℃以上でおだやかなアルデンヌの休日になった。レースはゴールまで残り37kmのラ・ルドゥットの丘で動き始めた。序盤から逃げていた7人の先頭グループはここでバラバラになり、2分後方のメイン集団もイネオス・グレナディアズが先頭を引き、2つに分断してしまった。
逃げは続くフォルジュの丘で集団から先行した小さなグループに吸収され、そこから残り21.5kmでエクアドルのリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)がアタックし、独走を開始した。しかし、彼は最後のロッシュ・オー・フォコンの丘で集団に吸収されてしまった。
ロッシュ・オー・フォコンの丘で集団からマイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネーション)、ポガチャル、アラフィリップ、ゴデュ、アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)が抜け出し、ゴールまで残り11kmで後続に15秒のタイム差を付けた。
最後はこの5人が逃げ切り、この日が41歳の誕生日だったバルベルデが先頭でゴールスプリントを開始したが、4番手のアラフィリップが抜け出して先頭に立った。ところが、後ろから飛び出したポガチャルがアラフィリップを追い抜き、初のモニュメント・タイトルを手中に収めてしまった。
■リエージュで初優勝したポガチャルのコメント
「言葉を失った。このレースが大好きで、こんなビッグネームと競ってここで勝つなんて信じられない。ジュリアンがロングスプリントをするだろうと思っていたから、彼の後ろに留まって、最後は彼を追い抜いた。それは自分が付いていくべき適切な車輪だった。
(フレッシュ・ワロンヌに参加できず)我々は本当にがっかりして、今日は本当にやる気満々だった。本当に嬉しいよ。この後は休養して、しばらくは家族との時間を過ごし、そしてツール・ド・フランスの準備を開始する」
■第107回リエージュ~バストーニュ~リエージュ結果
[4月25日/UCIワールドツアー/ベルギー/259.5km]
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 6:39:26
2. ALAPHILIPPE Julian (DECEUNINCK – QUICK-STEP / FRA)
3. GAUDU David (GROUPAMA – FDJ / FRA)
4. VALVERDE Alejandro (MOVISTAR TEAM / ESP)
5. WOODS Michael (ISRAEL START-UP NATION / CAN)
6. HIRSCHI Marc (TEAM DSM / SUI) +07
7. BENOOT Tiesj (TEAM DSM / BEL) +07
8. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED) +07
9. SCHACHMANN Maximilian (BORA – HANSGROHE / GER) +09
10. MOHORIC Matej (BAHRAIN VICTORIOUS / SLO) +09
DNF NAKANE Hideto (EF EDUCATION – NIPPO / JPN)