UCIはトラックレースの新たなるプロリーグ「UCIトラックチャンピオンズリーグ」の開催を発表した。2021年11月～12月に全6戦がヨーロッパを舞台に開催される。オリンピック種目でもある自転車トラックレースは、大きな目標であるオリンピック開催年にむけて盛り上がりをみせてきた。しかしそれ以外の時期に、もっと競技としての注目度を上げたいという課題があった。新リーグの設立によって毎年大きな競技シーズンを作り出し、選手に活躍の場を作るとともに、観客にトラックレースをより楽しんでもらう機会を増やすことが目的だ。

UCIトラックチャンピオンズリーグ開催スケジュール

第1戦 スペイン　11月6日
第2戦 フランス　11月20日
第3戦 リトアニア　11月27日
第4戦、第5戦 英国　12月3日～4日
第6戦 イスラエル　12月11日

リーダージャージ

リーダージャージはサンティーニ製。「ナショナルジャージともチームキットとも違うデザインになっている」と評するのは、トラックチャンピオンズリーグのアンバサダーであクリス・ホイ。元英国トラック競技代表で、金メダル6つ、銀メダル1つを獲得した経験を持つ。

もう一人のアンバサダーは元ドイツ代表、クリスティーナ・フォーゲル。11回世界チャンピオンを獲得、オリンピックも2度制覇したドイツの伝説的選手。

トロフィーデザイン

トロフィーを持つダビー・ラパルティアン／UCI会長（左）、フランソワ・リベイロ／ユーロスポーツイベント責任者（右）

選手にとっても五輪以外の時期に目標ができ、恒常的にパフォーマンスを発揮する場を提供することによって競技レベルのさらなる向上を狙う。種目はスプリント、ケイリン、エリミネーション、スクラッチの4種目。

トラックの世界選手権がが終わったそのあとにトラックチャンピオンズリーグは開幕。選手が最高のコンディションになったそのあと2か月にチャンピオンズリーグは開催される。

レースには男女間格差をなくすことも明記されている。参加する選手の男女比率をイコールにし、賞金の金額も同額とする。

UCIは欧州スポーツ中継でシェアを持つユーロスポーツが組むことで、テレビやインターネット中継でより魅力が伝わりやすくなる。ユーロスポーツはモータースポーツで培ってきたスポーツ中継のノウハウをトラック競技でもいかんなく発揮するだろう。最初のシーズンは欧州内での開催だが、将来的にはそれ以外の地域（日本も含めて）での開催も視野に入れているという。