ツール・ド・フランス2021第5ステージTTはポガチャルが優勝
第108回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、6月30日にシャンジェからラヴァルまでの27.2kmで、個人タイムトライアルの第5ステージを競い、新人賞のマイヨ・ブランを着たスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)が区間優勝した。
ポガチャルは昨年のツールでも、最終日前日の個人タイムトライアルを制したが、その時は頂上ゴールのレイアウトだった。この日のコースは山岳ポイントがなく平坦だったが、彼はホットシートに座っていたヨーロッパTTチャンピオンのシュテファン・キュンク(グルパマ・FDJ)よりも19秒速い30分00秒のトップタイムを計測した。
前日までの総合成績で、ポガチャルは39秒遅れの6位だったため、第5ステージで早くも首位に立つのではないかと期待された。しかし、マイヨ・ジョーヌを着たオランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)は、ポガチャルにたった31秒遅れでレースを終え、8秒差で総合首位の座を守る事ができた。
第3ステージの落車で負傷したプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)は、ポガチャルよりも44秒遅れの区間7位で個人タイムトライアルを終え、1分48秒遅れの総合10位になった。
第5ステージは177人が出走。選手たちはレース後に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を受けている。
■区間優勝したポガチャルのコメント
「今日は本当に良い日だった。何のミスもしなかったし、天候も完璧だった。濡れた路面が嫌いな選手もいるが、幸運な事にボクは完璧なコンディションだった。最近のタイムトライアルでは、スタートから飛ばしすぎて上手く走れていなかった。今回はとても良いペースでスタートして、最後まで完璧なリズムを見つけられた。目標はタイムを失わない事だった。だからとても嬉しいよ。たぶんマイヨ・ジョーヌを取らない方が良いだろう。マイヨ・ジョーヌを持つのは大好きだけど、ブランも似合うからね」
■マイヨ・ジョーヌを守ったファンデルプールのコメント
「今日は自分でも驚いた。チームに感謝しなければならない。我々はバイク上で最高のポジションを得るために、深夜まで働いていた。自転車に乗っていて最高の日だった。今日は限界を超える事ができて、自分が成し遂げた事を誇りに思う。最後に向けて本当に自分自身を追い込むために、いくらかのエネルギーを節約した。燃料タンクにいくらか取っておく必要がある。昨日このマイヨを失うだろうと言った時は、そう思っていたんだけどね」
■第5ステージ結果[6月30日/シャンジェ~ラヴァル(エスパス・マイエンヌ)/27.2 km]
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATESMSLO) 32:00
2. KÜNG Stefan (GROUPAMA – FDJ / SUI) +19
3. VINGEGAARD Jonas (JUMBO-VISMA / DEN) +27
4. VAN AERT Wout (JUMBO-VISMAMBEL) +30
5. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) +31
6. ASGREEN Kasper (DECEUNINCK – QUICK-STEP / DEN) +37
7. ROGLIČ Primož (JUMBO-VISMAMSLO) +44
8. CATTANEO Mattia (DECEUNINCK – QUICK-STEP / ITA) +55
9. PORTE Richie (INEOS GRENADIERSMAUS) +55
10. LUTSENKO Alexey (ASTANA – PREMIER TECHMKAZ) +1:00
13. URAN Rigoberto (EF EDUCATION – NIPPO / COL) +1:08
14. ALAPHILIPPE Julian (DECEUNINCK – QUICK-STEPMFRA) +01:11
16. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERSMGBR) +01:18
23. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERSMECU) +01:44
27. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHEMNED) +01:49
29. FUGLSANG Jakob (ASTANA – PREMIER TECHMDEN) +01:52
■第5ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) 16:51:41
2. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) +08
3. VAN AERT Wout (JUMBO-VISMA / BEL) +30
4. ALAPHILIPPE Julian (DECEUNINCK – QUICK-STEP / FRA) +48
5. LUTSENKO Alexey (ASTANA – PREMIER TECH / KAZ) +01:21
6. LATOUR Pierre (TOTALENERGIES / FRA) +01:28
7. URAN Rigoberto (EF EDUCATION – NIPPO / COL) +01:29
8. VINGEGAARD Jonas (JUMBO-VISMA / DEN) +01:43
9. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +01:44
10. ROGLIČ Primož (JUMBO-VISMA / SLO) +01:48
12. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +01:54
13. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED) +01:56
16. FUGLSANG Jakob (ASTANA – PREMIER TECH / DEN) +02:16
17. GAUDU David (GROUPAMA – FDJ / FRA) +02:35
18. QUINTANA Nairo (TEAM ARKEA – SAMSIC / COL) +02:45
19. NIBALI Vincenzo (TREK – SEGAFREDO / ITA) +02:55
22. CHAVES RUBIO Jhoan Esteban (TEAM BIKEEXCHANGE / COL) +03:24
25. PORTE Richie (INEOS GRENADIERS / AUS) +03:58
61. YATES Simon Philip (TEAM BIKEEXCHANGE / GBR) +10:49
70. MARTIN Daniel (ISRAEL START-UP NATION / IRL) +12:01
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):CAVENDISH Mark (DECEUNINCK – QUICK-STEP / GBR)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):SCHELLING Ide (BORA – HANSGROHE / NED)
■新人賞(マイヨ・ブラン):POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■チーム成績:JUMBO-VISMA (NED)
第6ステージはスプリント・ステージ
北西部のブルターニュ地方で開幕した今年のツール・ド・フランスは、南東部のアルプス山脈を目指して南下を開始する。7月1日はロワール地方のトゥールからシャトールーまでの160.6kmで、ゴールスプリントが期待できる平坦区間の第6ステージが行われる。