ラパルティアンUCI会長が東京五輪トラック、MTB会場を視察
11/27 ダビド・ラパルティアンUCI会長が東京五輪の自転車競技会場となる伊豆ベロドロームおよび、日本サイクルスポーツセンター内に設置されるMTB XCのコース視察に訪れた。
選手村の予定地であるラフォーレ修善寺での昼食後、視察のため日本サイクルスポーツセンターに到着したラパルティアン会長。約2時間かけてトラック競技の会場であるベロドロームとMTBのコースを視察した。
2017年の9月にUCI会長に就任後、初めての来日となる。自身で東京五輪の会場を確かめたいという思いからの視察となった。現在決まっているプランを大幅に変更するのではなく、細かい部分、懸念される問題の解決策を協議することになるという。
Q:今回の視察で心掛けたことは?
常にアスリートが中心であることです。彼らにとってベストであることが大切ですね。もちろん観客にとってもそうであることは言うまでもありませんが、でもまずは選手が第一。それを心がけました。視察で見えた細かい問題について、関係者と詳細な検討する予定です。
Q:ベロドロームの感想は?
現状1800席ある観客席を、仮設観客席を会場内に増築することで倍の3600席まで拡張すると聞き、具体的に図面を見ながら確認しました。増設する観客席へエレベーターも2基追加されることも。
リオ、ロンドンのトラック競技では約5000席のキャパシティを持つ会場が使われていたので、それと比べると(伊豆ベロドロームは)確かに小さい会場です。ですが、五輪を実施するために必要最低限の規模であること、またそのための追加コストが抑えられることは評価すべきポイントです。UCI、IOC、東京五輪組織委員会の間で合意されています。
Q:MTBコースの感想は?
とてもコンパクトなコースレイアウトで素晴らしいです。会場がコンパクトであるということは、運営側にとっても、報道にとっても、コスト面からもメリットが多いです。
観客にとってもコースを一望できるようなレイアウトなので、常にレース展開を追うことができ、レース観戦を楽しむことができると思います。
Q:UCI会長選挙の時にドーピングについてや、女子競技の強化など公約を掲げていましたが、東京五輪までに達成したい目標はありますか?
いろいろな公約のなかから一つ言うなら、女子自転車競技、特に女子ロードレースの発展を約束します。2020年までに女子ロード選手の育成を強化し、価値を高めていきます。
2024年パリ五輪までには、ぜひとも男子と女子の状況を公平に保つようにするつもりです。例えば女子選手も男子選手と同じレベルの賞金を獲得できるといったことです。これが私が成しえたいと思っている公約です。
サイクリングは世界各地で成長しています。日本における競技人口、レースも増えたと聞いています。東京五輪には世界トップの選手たちが来る。彼らトップの競技を見ることで、日本のアスリートの刺激になり、選手のレベルが上がるきっかけになるでしょう。日本から世界で、例えばツール・ド・フランスのような大きなレースで活躍する人が増えるといいですね。