ツール・ド・フランス2021第19ステージはモホリッチが2勝目

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第108回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月16日にムランクスからリブールヌまでの207kmで第19ステージを競い、スロベニアチャンピオンのマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)が独走で逃げ切り、第7ステージに続いて今大会区間2勝目を上げた。
 

ツール・ド・フランス2021

モホリッチが今大会2度目の逃げ切り優勝を決めた(©Bettiniphoto)

区間2位はフランスのクリストフ・ラポルト(コフィディス)、3位はデンマークのカスパ・ピーダスン(チームDSM)だった。メイン集団は20分50秒遅れでゴール。総合上位に変動はなく、スロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)がマイヨ・ジョーヌを守った。
 

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マイヨ・ジョーヌはポガチャルが守った


今年9回目の逃げ切り勝ち

ツール・ド・フランス2021

●第19ステージのコースプロフィール(MAP : ASO)

第19ステージは142選手が出走。カナダのマイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネーション)と、コロンビアのミゲルアンヘル・ロペス(モビスターチーム)がスタートしなかった。

オフィシャルスタートからアタックが始まり、ジュリアン・ベルナール(トレック・セガフレード)、ヨーナス・ルッチ(EFプロサイクリング・NIPPO)、サイモン・クラーク(チームクベカ・ネクストハッシュ)、フランク・ボナムール(B&Bホテルズ・P/B KTM)、ゲオルク・ツィンマーマン(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)が逃げ出した。

この5人に7km地点でモホリッチが合流し、先頭は6人になった。集団では38km地点で落車事故が発生し、マイヨ・ベールを着たマーク・ガウェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が巻き込まれたが、大事には至らなかった。54km地点の中間スプリントで、逃げはメイン集団に3分45秒差を付けていた。
 
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メイン集団からは次々とアタックがかかり、20人の追走集団が形成された。そのうちの14人が、ゴールまで残り100kmで6人に追いつき、先頭は20人の大きな集団になった。総合成績を脅かす選手は入っていなかったため、集団は追走を止め、タイム差はどんどん開いていった。ゴールまで残り55kmで、20人の逃げ集団とメイン集団のタイム差は10分になっていた。

逃げ切れる事が確定すると、先頭集団では早々にアタックが始まったが、なかなか逃げ出せる選手は出なかった。ゴールまで残り26kmで、先頭は11人に絞られていた。ここからモホリッチがアタックを決め、独走を開始した。追走グループは協力し合うことができず、アタックと牽制が続いた。その間にモホリッチは1分差を付け、ゴールを目指した。

残り1kmのフラム・ルージュを通過後、後ろを振り返って誰も居ない事を確認したモホリッチは、勝利を確信してガッツポーズを見せた。今年のツールで逃げが決まったのは、これで9回目だった。

モホリッチは右手の人差し指を口に当て、口を閉ざすようなポーズを取ってからフィニッシュラインを通過した。2日前の夜にフランス憲兵隊は、彼が所属するバーレーン・ヴィクトリアスのホテルの家宅捜索を行っていた。
 
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■今大会2勝目を上げたモホリッチのコメント
「信じられない。今日はただ、ベストを尽くそうとしていた。特にドゥクーニンク・クイックステップやアルペシン・フェニックスが入った数人の逃げに注意していた。それらのチームはスプリントのためにレースをコントロールするに違いないと思っていた。

最初の逃げが行った時、追いつくためにとても大きな努力をすることに決めた。最前線に出たら、合意を得るために彼らと話し、ステージの序盤から可能な限り速度を上げた。スプリンターのチームは、すでにコントロールする選手があまり居ないから、ゴールに向かって逃げをリードするのが最良の方法だったと思う。

途中で大きなグループが集団から追いついた。そこにチームメートは居なかったから、ちょっとガッカリした。彼らが追いついたので、ボクはエネルギーを節約しようとして、最後までずっと後ろについていた。ポリッツが上りでアタックした時は限界で、ほとんど爆発しかけていた。それからボクがアタックする番が回ってきた。そしてゴールまで何とかラリーするリズムを見つけたんだ。エネルギーはどんどん減っていったけど、ライバルを寄せ付けなかった」

■第19ステージ結果[7月16日/ムランクス〜リブールヌ/207km]
1. MOHORIC Matej (BAHRAIN VICTORIOUS / SLO) 4:19:17
2. LAPORTE Christophe (COFIDIS / FRA) +58
3. PEDERSEN Casper (TEAM DSM / DEN) +58
4. TEUNISSEN Mike (JUMBO-VISMA / NED) +01:02
5. POLITT Nils (BORA – HANSGROHE / GER) +01:08
6. THEUNS Edward (TREK – SEGAFREDO / BEL) +01:08
7. HUNDAHL Michael Valgren (EF EDUCATION – NIPPO / DEN) +01:08
8. ZIMMERMANN Georg (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / GER) +01:08
9. TURGIS Anthony (TOTALENERGIES / FRA) +01:10
10. STUYVEN Jasper (TREK – SEGAFREDO / BEL) +01:10

■第19ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 79:40:09
2. VINGEGAARD Jonas (JUMBO-VISMA / DEN) +05:45
3. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +05:51
4. O’CONNOR Ben (AG2R CITROEN TEAM / AUS) +08:18
5. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED) +08:50
6. MAS NICOLAU Enric (MOVISTAR TEAM / ESP) +10:11
7. LUTSENKO Alexey (ASTANA – PREMIER TECH / KAZ) +11:22
8. MARTIN Guillaume (COFIDIS / FRA) +12:46
9. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Peio (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +13:48
10. URAN Rigoberto (EF EDUCATION – NIPPO / COL) +16:25

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):CAVENDISH Mark (DECEUNINCK – QUICK-STEP / GBR)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
(※第20ステージは POELS Wouter (BAHRAIN VICTORIOUS / NED) が着用)
■新人賞(マイヨ・ブラン):POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
(※第20ステージは VINGEGAARD Jonas (JUMBO-VISMA / DEN) が着用)
■チーム成績:BAHRAIN VICTORIOUS (BRN)
■敢闘賞:MOHORIC Matej (BAHRAIN VICTORIOUS / SLO)


第20ステージは30.8kmの個人タイムトライアル

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●第20ステージのコースプロフィール(MAP : ASO)

今年のツールも残り2ステージ。7月17日はジロンド県のリブールヌからサン・テミリオンまでの30.8kmで、個人タイムトライアルを競う第20ステージが行われる。昨年最終日前日の個人タイムトライアルは頂上ゴールだったが、今年は山岳ポイントがなく、ワイン畑の中を走る。
 

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スタートにはメルクスが来場し、彼の最多区間優勝記録に並んだカヴェンディッシュを祝福した(©Bettiniphoto)

ツール・ド・フランス公式サイト

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