東京パラリンピック自転車競技のクラス分けとは?
目次
2021年8月24日(火)に開幕する東京パラリンピック。自転車競技はトラックとロードが行われるが、その種目は細かく分かれている。始まる前に確認しておこう。
4つの競技クラス
タイムや順位を競う点は、パラサイクリングも健常と全く変わらない。パラサイクリングの特徴は、障害の種類と使用する自転車により、C、T、B、Hの4つのクラスに選手が分けられるところだ。さらに、障害の度合いにより分類され、数字が小さいほど障害が重い。選手の障害の種類は、大まかに四肢障害(切断、機能障害)、脳性麻痺、視覚障害、下半身不随がある。機材には、通常の二輪自転車だけでなく、三輪自転車、タンデム自転車、ハンドサイクルも用いられる。
- Cクラス(通常の二輪自転車を使用)
切断、機能障害、麻痺などの四肢の障害を持つ選手のクラス。障害の程度によりC1~C5に分類される。 - Tクラス(三輪自転車を使用)
麻痺などの重度の四肢障害を持つ選手のクラス。障害の程度によりT1、T2に分類される。 - Bクラス(2人乗り用タンデム自転車を使用)
視覚障害を持つ選手のクラス。前に健常の選手(パイロット)、後ろに視覚障害の選手(ストーカー)が乗る。 - Hカテゴリー(ハンドサイクルを使用)
下半身不随などの選手のクラス。障害の程度によりH1~H5に分類される。
トラック競技(8月25〜28日)
東京パラリンピックの自転車競技は、伊豆ベロドロームで行われる、開会式翌日のトラック競技から始まる。男女別のタイムトライアル、パーシュート、男女混合のチームスプリントがある。タイムトライアルとパーシュートはクラス(CとB)、障害の度合いで種目が分かれている。チームスプリントはCクラスのみで、性別と障害の度合いで選手にポイントが定められ、選手3人合計10点以内でチームを組んで競う。
- タイムトライアル
男子 C1-3 1000m
男子 C4-5 1000m
男子 B 1000m
女子 C1-3 500m
女子 C4-5 500m
女子 B 1000m - パーシュート
男子 C1 3000m
男子 C2 3000m
男子 C3 3000m
男子 C4 4000m
男子 C5 4000m
男子 B 4000m
女子 C1-3 3000m
女子 C4 3000m
女子 C5 3000m
女子 B 3000m - チームスプリント
混合 C1-5 750m
ロード競技(8月31日〜9月3日)
富士スピードウェイで行われるロード競技には、健常と同じ男女別のロードレースとタイムトライアルのほか、パラサイクリング特有のチームリレーがある。ロードレースとタイムトライアルは、トラックと同様のC、Bクラスのほか、T、Hの種目があり、さらに障害の度合いによって分けられる。チームリレーはHカテゴリーの種目だ。3人の選手で1チームを構成。周回コースを1周ずつ交代しながら走り、規定周回の最終タイムを競う。
- ロードレース
男子 C1-3
男子 C4-5
男子 T1-2
男子 B
男子 H1-2
男子 H3
男子 H4
男子 H5
女子 C1-3
女子 C4-5
女子 T1-2
女子 B
女子 H1-4
女子 H5 - タイムトライアル
男子 C1
男子 C2
男子 C3
男子 C4
男子 C5
男子 T1-2
男子 B
男子 H1
男子 H2
男子 H3
男子 H4
男子 H5
女子 C1-3
女子 C4
女子 C5
女子 T1-2
女子 B
女子 H1-2-3
女子 H4-5 - チームリレー
混合 H1-5
東京パラリンピックの自転車競技には、日本からは4人が出場する。8月31日(火)に行われるロード男子C2タイムトライアルの川本翔大、同C3の藤田征樹、9月3日(金)に行われる女子C1-3ロードレースの杉浦佳子、藤井美穂だ。藤田は前回のリオパラリンピックで銀メダル、杉浦は2019年の世界選手権ロードレースで銀メダルを獲得している。