パリ~ツール2021で地元フランスのデマールが初優勝

  • photo A.S.O./Gautier Demouveaux

第115回パリ〜ツール(UCIプロシリーズ)が、10月10日に北フランスで開催され、地元フランスのアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)が、4選手でのゴールスプリントを制して初優勝した。
 

パリ~ツール2021

地元のデマールが4選手でのゴールスプリントを制した

地元フランスの選手がパリ~ツールで優勝したのは、2006年のフレデリック・ゲドン以来だった。2位はフランスのフランク・ボナムール(B&Bホテルズ・P/B KTM)、3位はベルギーのヤスペル・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)だった。
 

パリ~ツール2021

パリ~ツール2021表彰台。左から2位のボナムール、初優勝したデマール、3位のストゥイヴェン


ワイン畑の未舗装路を疾走

パリ~ツール2021

パリ~ツール2021のコースプロフィール(MAP : ASO)

かつてスプリンターのクラシックと呼ばれていたパリ~ツールは、112回大会からコンセプトが変更し、最後の50kmに小さな丘越えとブドウ畑の中の未舗装の農道を走るセクションが設定されるようになった。第115回大会には、7つの丘と9カ所の農道があった。

22チームの152選手がシャルトルをスタート。今年もベルギーのドゥクーニンク・クイックステップは参加しなかった。風が強く、スタートから高速レースになった。強風を利用してグルパマ・FDJが集団を分断し、124kmで序盤の逃げが吸収された時、先頭グループには37人しか居なかった。
 

パリ~ツール2021

ワイン畑の農道を走る集団

ゴールまで残り51kmで、最初のブドウ畑の農道がスタート。いくつかのアタックが失敗に終わった後、コナー・スウィフト(チームアルケア・サムシック)が飛び出し、フレデリック・フリゾン(ロット・スーダル)が続いた。ここにスタン・デウルフ(AG2R・シトロエンチーム)が合流し、3人の先頭グループは残り44kmで後続に30秒差を付けた。
 

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終盤逃げ続けたボナムール、デウルフ、フリゾン

スウィフトはパンクで脱落したが、ボナムールが合流した先頭グループは40秒ほどのタイム差を維持して逃げ続けた。追走集団ではヴァランタン・マドゥアス(グルパマ・FDJ)が攻撃を続けていた。ゴールまで残り17.4kmのヴヴレの丘でマドゥアスが引く追走グループは6人に絞られた。ここにデマールとストゥイヴェンも加わっていた。

ゴールまで残り13kmの最後の農道で、フリゾンがパンクに見舞われてしまい、先頭はボナムールとデウルフの2人になった。追走グループは残り11kmの最後のロシュコルボンの丘でデマールがアタックし、付いて行けたのはストゥイヴェンだけだった。
 

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未舗装路で攻撃を続けるマドゥアスに付いて行くストゥイヴェン

ゴールの街ツールへと向かう残り10kmには、もう未舗装路の農道も丘もなかった。デマールとストゥイヴェンは先頭のボナムールとデウルフに10数秒差で走り続けた後、残り3kmからいっきに追い詰め、ゴールまで残り350mで2人に追いついた。4人になった先頭グループは、すぐにデマールがスプリントを開始し、誰にも先頭を譲らなかった。

■パリ~ツールで初優勝したデマールのコメント
「今シーズンは厳しい走りだったが、ボクは決して諦めなかった。ツール・ド・フランスはリタイアし、ブエルタ・ア・エスパーニャは調子が良くなく、その後はいつもそこには居たのに勝てなかった。我々は信じ続けるために、全てをうまくやった。そして今回は物事が思い通りに運んだ。シーズン最後のレースで勝つ事は、ボクを本当に満足させてくれる。

コースがスプリンターに向いていた頃、ボクは2位や3位になっていた。ブドウ畑の農道はレースをより難しくしているが、ボクは好きだ。残り1kmで(先頭の)彼らはちょっとお互いを見合っていたから、ボクたちは彼らを捕まえた。ストゥイヴェンがスプリントで速いのは知っていたから、彼も注意しなければならなかった。皆出来上がっていたから、遠くから(スプリントを)始めたかった。ボクは全力を尽くした。本当にこれが欲しかったんだ」


■第115回パリ~ツール 結果

[10月10日/UCIプロシリーズ/フランス(シャルトル〜ツール)/212.3km]
1. ARNAUD DEMARE (GROUPAMA – FDJ / FRA) 04H 33′ 07”
2. FRANCK BONNAMOUR (B&B HOTELS P/B KTM / FRA)
3. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL)
4. STAN DEWULF (AG2R CITROEN TEAM / BEL) + 00′ 03”
5. DANNY VAN POPPEL (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX / NED) + 00′ 40”
6. BRYAN COQUARD (B&B HOTELS P/B KTM / FRA) + 00′ 40”
7. ARNE MARIT (SPORT VLAANDEREN – BALOISE / BEL) + 00′ 40”
8. ANDREA PASQUALON (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX / ITA) + 00′ 40”
9. JULIEN TRARIEUX (DELKO / FRA) + 00′ 40”
10. AMAURY CAPIOT (TEAM ARKEA – SAMSIC / BEL) + 00′ 40”
 
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