アジア選手権2022 男子エリートで増田成幸が銀メダル獲得

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3月29日(火)タジキスタン共和国で開催された、2022アジア選手権 男子エリート ロードレースにおいて、日本代表として参戦した増田成幸が、個人タイムトライアルに続き同大会2つ目の銀メダルを獲得した。

アジア選手権2022

 

今大会のコースは、標高1253mの山岳ルートを2度通過する設定であり、総距離175kmとアジアチャンピオンを決めるふさわしいコースレイアウト。

増田は一昨日の出場した個人タイムトライアルの疲労がどこまで回復したのかも気になるところ。更にはチームメイトである山本大喜がレース直前で体調を崩して欠場となり、日本チームは増田と草場の2人出走とライバル国に比べて不利な状況でのスタートとなった。

レースのスタートが切られると、早くも9人のエスケープが決まる。この逃げには増田を含む、主要なライバル国(UAE、カザフスタン、モンゴル、ウズベキスタン、イラン、インドネシア)が加わる。少数参加の日本チームにとっては、増田が逃げに加わることで、後手を踏むことなく良い展開となった。

しかし、先頭グループは、ゴールまで130km以上の距離を残す段階で、各国の思惑が噛み合わずにアタック合戦となり、その中から3人が抜け出す。増田は焦らずセカンドグループに待機し、後半へと備えることを選択。その後、セカンドグループに追走グループが次々と合流。約20人のメイングループが先頭3人を射程圏内におきながらレース後半へと進める。

ゴール残り50km。2度目の標高1253mまで駆け上がる上りで、優勝候補のカザフスタンがペースアップを開始。メイングループは徐々に人数を減らしていく。先頭と40秒差まで縮まる頃には、メイングループは4人までに絞られ、増田もしっかりとこの位置をキープする。

その後、先頭グループは一つとなり、8人がローテーションを繰り返しながら後続グループとのアドバンテージを確保していき、優勝争いはこの8人に絞られた。

最終局面になり先頭グループはアタックの掛け合いとなる。後手にならぬよう増田はどのアタックにも反応していく。

残り8kmでCHZHAN(カザフスタン)の強烈なアタックに反応できたのは、増田とSAINBAYAR(モンゴル)のみ。3人は一気に差を広げ、後続グループを引き離しに成功。メダル争いはこの3人に決まった。

ゴールまでの数km、CHZHAN(カザフスタン)がアタックを何度か繰り返すが、先頭3人は崩れることなくゴールスプリントへ。増田がゴール残り300mからロングスパートを開始。キレのあるスピードで仕掛けたものの、2番手につけたCHZHAN(カザフスタン)が、ゴール直前で増田を交わし、1位でフィニッシュ。増田は惜しくも2位でゴールとなった。

増田は個人タイムトライアルに続き、ロードレースでも2位表彰台に。日本代表という大きなプレッシャーが掛かるなか、日本に2つのメダルを残した。

アジア選手権2022

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アジア選手権2022 男子エリートロードレース結果
1 イゴール・チザン(カザフスタン) 5:37’57”
2 増田成幸(日本・宇都宮ブリッツェン)ST
3 ジャムバルジャミツ・サインバーヤル(モンゴル)

開催日:2022年3月29日(火)
開催場所:タジキスタン共和国
出場選手:増田 成幸(宇都宮ブリッツェン所属)、草場啓吾(愛三工業レーシング)

日本自転車競技連盟
https://jcf.or.jp/road/