モホリッチ5位、新城は落車に巻き込まれリタイア パリ~ルーベ2022
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は4月17日にフランスで開催されたモニュメント、パリ~ルーベ2022(UCIワールドツアー1day)に出場した。
119年の伝統を持つこのレースはその過酷さから『北の地獄』という異名を持つ一方で、『クラシックの女王』とも称されるモニュメント。今年はパリ北部のコンピエーニュをスタートし、伝統のルーベのヴェロドロームまで30カ所ものパヴェ(石畳)区間が待ち受ける257km。
初夏のような天候に恵まれたものの、この好天の影響かレースは最初のパヴェ区間に入るまで、異常なハイペースで進んでいく。
新城はエースのマテイ・モホリッチ(スロベニア)を守るため、序盤のハイペースなアタック合戦を前方で待機し、石畳区間に入る前にメイン集団が大きく2つに分断し有力選手が後方に取り残される中、モホリッチと一緒に先頭集団に残り、苦手と言っていた石畳区間を先頭集団でこなしていく。
しかし多発する落車に巻き込まれ、1度目の落車は集団に復帰したものの、集団内で起きた大きな落車に巻き込まれ2度目の落車。一度は走り出したが、左顔面を強打したことにより、こめかみ付近に裂傷を負い、出血が止まらずリタイアとなった。
新城幸也のコメント:
「110kmで自分のパリ~ルーベが終わってしまった。今日は脚の調子は良かったけど、大きな失敗をした。序盤だったし、問題無い位置を走っていたが……
たった1カ所、濡れた区間で落車に巻き込まれてしまった。自分の後ろにいた、モホリッチと(ヤッシャ)ズッターリンが転ばなくて良かった。代車に乗り換えてスタートしたが、痛みもあり、集中力も無くなり補給所でバイクを降りた。
大きな逃げグループには入るように注意して序盤は走った。そこで集団が割れて、思いもよらずチームには良い方向に進んだが、自分は力を出し切る前にレースから脱落してしまった。スタートしてから、後悔の無いように走ろうと思った結果が今日の結果だけど、良い思い出となると思う。こんな経験はまたいつ出来るだろうか……。
アルデンヌクラシックは経験があったが、北のクラシックはまた全く違うモノだった。なんと表現して良いかわからないが、それぞれの魅力があるし、今日は短いなりにパリルーベを楽しんだ!
今は体を休めなければならない。北クラシックでシーズン過ごした事が無いから、どのぐらい体にダメージがあるのかもわからない。
そして、今日もモホリッチは強かった(5位)。もっと助けてあげたかったという気持ちでいっぱいだ。でも強いチームで走れて楽しかった!」
※ なお、新城のケガの状況は顔の裂傷と膝と肘の打撲で、脳震盪などの症状はなく、しばらくは自宅療養となります。