フレッシュ・ワロンヌ2022はベルギーのトゥーンスが初優勝

  • photo A.S.O./Gautier Demouveaux

アルデンヌ・クラシックのフレッシュ・ワロンヌ(UCIワールドツアー)が、4月20日にベルギー南部ワロン地方で開催され、地元ベルギーのディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス)が、優勝候補だったスペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)を激坂ゴールスプリントで打ち負かし、サプライズな初優勝を果たした。
 

フレッシュ・ワロンヌ2022

■トゥーンスが激坂ゴールスプリントを制して初優勝した

 
地元ベルギーの選手がフレッシュ・ワロンヌで優勝したのは、2011年のフィリップ・ジルベール(ロット・スーダル)以来で、北部フランダース地方の選手が勝ったのは、2002年のマリオ・アールツ以来、実に20年ぶりだった。3位にはロシアのアレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)が入った。

フレッシュ・ワロンヌのスタート地は毎年変更し、第86回大会はかつて鉱山で栄えたリエージュ州のブレニーだった。序盤の逃げはゴールまで残り9.3kmで全員集団に吸収され、残り7kmで通過したシュラーヴの丘で飛び出したマウリ・ヴァンセヴェナント(クイックステップ アルファヴィニル チーム)とセーアン・クラーウアナスン(チームDSM)も、最後のウイのふもとで捕まった。

ウイの激坂はエンリク・マス(モビスターチーム)が先頭を引き続けた。マスが仕事を終えた後、バルベルデとウラソフが先頭になったが、残り200mでトゥーンスが先頭に出て、最多優勝記録を6勝に更新したいバルベルデが一旦並んだ。しかし、25日で42歳になり、今季で現役を引退すると表明しているバルベルデは、30歳のトゥーンスを最後に追い抜く事ができなかった。

■初優勝したトゥーンスのコメント
「壁の上り始めは完璧な位置に居た。残り500mでボーラ・ハンスグローエとモビスターの選手に閉じ込められたが、バルベルデがどこで加速するかは分かっていた。彼はいつも同じ場所でそうしている。それはボクにとって完璧だった。まだいくらか力が残っていると感じていたから、頑張る事ができた。

バルベルデには大いなる敬意を表する。あの年齢まで、自分が彼と同じ事をしているとは思えない。彼はウイの壁の王だ。5年前、3位で彼の隣に居たが、彼が最後に加速した時、付いて行けなくて失望したよ。今日はその逆だった。それをとても誇りに思うよ」

■最多優勝記録を更新できなかったバルベルデのコメント
「今日はただ、自分のパフォーマンスに満足できた。勝利にすごく近づいた。とても強くプッシュしたから、脚よりも腕に痛みを感じたよ。トゥーンスは私よりも強かった。彼を祝福する。チームが一日中素晴らしい仕事をしてくれた事に感謝したい。彼らはウイの坂までの素晴らしい旅を与えてくれた。最後の上りではマスが非常に強力なペースをセットし、私は最後の加速のために完璧な位置取りができた。ウイの壁の上りは史上最速だったに違いない。間違いなく、最速の1つだった。

この2位は優勝と同じ位、価値がある。私はあと5日で42歳になり、これは最後のフレッシュ・ワロンヌだからね。このレベルでパフォーマンスをして、多くの苦しみを味わいながら良い成績を収めたから、日曜日の素晴らしいリエージュ~バストーニュ~リエージュを期待している」
 

フレッシュ・ワロンヌ2022

■左から2位のバルベルデ、初優勝したトゥーンス、3位のウラソフ

 
第86回フレッシュ・ワロンヌ 結果

[4月20日/ブレニー~ウイ(ベルギー)/UCIワールドツアー/202.5km]
1. DYLAN TEUNS (BAHRAIN VICTORIOUS /BEL) 04H 42′ 12”
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 00′ 02”
3. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 00′ 02”
4. JULIAN ALAPHILIPPE (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / FRA) + 00′ 05”
5. DANIEL FELIPE MARTINEZ (INEOS GRENADIERS / COL) + 00′ 07”
6. MICHAEL WOODS (ISRAEL-PREMIER TECH / CAN) + 00′ 07”
7. RUBEN ANTONIO ALMEIDA GUERREIRO (EF EDUCATION – EASYPOST / POR) + 00′ 07”
8. RUDY MOLARD (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 07”
9. WARREN BARGUIL (TEAM ARKEA – SAMSIC / FRA) + 00′ 07”
10. ALEXIS VUILLERMOZ8 (TOTALENERGIES / FRA) + 00′ 07”
12. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 00′ 07”
13. BENOIT COSNEFROY (AG2R CITROEN TEAM / FRA) + 00′ 07”
 

フレッシュ・ワロンヌ2022

(photo : A.S.O./Gautier Demouveaux)

 

フレッシュ・ワロンヌ公式サイト

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