ジロ・デ・イタリア2022開幕 第1ステージはファンデルプールが優勝

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今年最初の3大ツアーとなる第105回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)が、5月6日に中欧ハンガリーの首都ブダペストで開幕した。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■残り50mで転倒したユアンはゴールスプリントを競えなかった (photo : LaPresse)

 
初日はブダペストからヴィシェグラードまでの195kmで、カテゴリー4頂上ゴールの第1ステージが競われ、オランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)が区間優勝し、最初のマリア・ローザを獲得した。

区間2位はエリトリアのビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)、3位はスペインのペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)だった。ゴールまで残り50mで、ギルマイの後方に付けたオーストラリアのケイレブ・ユアン(ロット・スーダル)が転倒するアクシデントが発生したが、レース結果に影響はなかった。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■昨年のマイヨ・ジョーヌに続き、マリア・ローザを獲得したファンデルプール (photo : LaPresse)


ハンガリーのブダペストで開幕

ジロ・デ・イタリア2022

■英雄広場のスタートでは、ハンガリー出身の3選手が最前列に並んだ (photo : LaPresse)

 
第1ステージは176選手が出走。スタート地点となったブダペスト市内の英雄広場では、今大会に参加する3人のハンガリー選手が、大会ディレクターのマウロ・ベンニやダヴィー・ラパルティアンUCI会長と一緒に最前列に並び、記念撮影を行った。

スタートしてすぐに、ドローンホッパー・アンドローニジョカットリのマッティーア・バイスとフィリッポ・タリアーニの2人がアタックし、今年のジロで最初の逃げグループになった。2人は28km地点で10分以上のタイム差を付けたが、集団はアルペシン・フェニックスとアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオーがコントロールし続け、タイム差はすぐに縮まり始めた。

ゴールまで残り13.7kmで逃げは吸収され、集団は1つのままヴィシェグラードの古城がある丘に設けられたゴールを目指した。残り5.6kmでカテゴリー4の上り坂がスタートし、序盤はアルペシン・フェニックスとロット・スーダルが集団の先頭を争った。しかし、残り3.7kmでラウレンス・ナーセン(AG2R・シトロエンチーム)が飛び出し、戦況は変わった。

残り2.2kmでレナード・ケムナ(ボーラ・ハンスグローエ)が先頭のナーセンを追い抜いたが、彼も残り1kmのフラム・ルージュで集団に吸収された。最後は先頭に出たギルマイを、ファンデルプールがゴール目前で追い抜き、ジロ初参加で区間初優勝を勝ち取った。

ファンデルプールは、昨年初参加したツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)の第2ステージで区間優勝し、マイヨ・ジョーヌを獲得していた。彼は2回目のグランツール参加となった今大会でも、区間優勝して総合リーダージャージを獲得する偉業を成し遂げた。彼の祖父である故レイモン・プリドール(フランス)は、ジロには一度も参加した事がなかった。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■ファンデルプールがアップヒルのゴールスプリントでギルマイを打ち負かした (photo : LaPresse)

 
■初参加で区間初優勝し、マリア・ローザも獲得したファンデルプールのコメント
「今日は位置取りが勝つための鍵になると分かっていたが、何回か閉じ込められてとても難しかった。最後の最後にやっと、スプリンターたちを打ち負かす事ができると気が付いた。マイヨ・ジョーヌの後で、マリア・ローザを着るなんて信じられない。しかし、明日はタイムトライアルで、これを守れるかどうかは分からない。それでもきっと努力してみるよ」

■区間2位で新人賞のマリア・ビアンカを獲得した22歳のギルマイのコメント
「初めてのグランツールの、初めてのステージだったから、この成績にとても満足している。チームは今日、とても素晴らしかった。彼らは本当にボクを守ってくれた。我々はこのジロで非常に強いチームだ。ボクは勝つために来て、今日我々はもう少しで勝てた。このマリア・ビアンカはとても満足だ」
 

ジロ・デ・イタリア2022

■区間2位になったエリトリアのギルマイが新人賞のマリア・ビアンカを獲得した (photo : LaPresse)


■第1ステージ結果[5月6日/ブダペスト~ヴィシェグラード/195 km]

1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) 4:35:28
2. GIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX /ERI)
3. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP)
4. NIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN)
5. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED)
6. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU)
7. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED)
8. ULISSI Diego (UAE TEAM EMIRATES / ITA)
9. VENDRAME Andrea (AG2R CITROEN TEAM / ITA) +0:04
10. JENSEN Mattias (TREK – SEGAFREDO / DEN) +0:04

■第1ステージの総合成績(マリア・ローザ)
1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) 4:35:18
2. GIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX /ERI) +0:04
3. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +0:06
4. NIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN) +0:10
5. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED) +0:10
6. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +0:10
7. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED) +0:10
8. ULISSI Diego (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +0:10
9. VENDRAME Andrea (AG2R CITROEN TEAM / ITA) +0:14
10. JENSEN Mattias (TREK – SEGAFREDO / DEN) +0:14

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED)
(※第2ステージはBILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP)が着用)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED)
(※第2ステージはNIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN)が着用)
■新人賞(マリア・ビアンカ):GIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX /ERI)


第2ステージはブダペスト市内を巡る個人タイムトライアル

ジロ・デ・イタリア2022

■第2ステージのコースプロフィール (MAP : RCS Sport)

5月7日はブダペスト市内を巡る9.2kmの個人タイムトライアルを競う第2ステージが行われる。コースはペスト地区の英雄広場をスタートし、ドナウ川を渡ってブダ地区に入り、序盤に14%の傾斜があるカテゴリー4の坂を上がったブダ・スクエアにゴールする。
 

ジロ・デ・イタリア2022

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ジロ・デ・イタリア公式サイト

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