ジロ・デ・イタリア2022第3ステージはカヴェンディッシュが優勝
中欧ハンガリーで開幕した第105回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月8日にカポシュバールからバラトンフュレドまでの201kmで、ハンガリー最終区間となる第3ステージを競い、英国のマーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)が集団ゴールスプリントを制し、区間通算16勝目を上げた。
区間2位はフランスのアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)、3位はコロンビアのフェルナンド・ガビリア(UAEチーム・エミレーツ)だった。総合首位のマリア・ローザは、オランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)が守った。
今年のジロの開幕地(グランデ・パルテンツァ)となったハンガリーでの最終日は、176選手が出走。スタートしてすぐにアタックしたのは、第1ステージでも逃げたドローンホッパー・アンドローニジョカットリのマッティーア・バイス、フィリッポ・タリアーニの2人と、サムエーレ・リーヴィ(エオロ・コメタ サイクリングチーム)だった。
3人の逃げは序盤に6分差を付けたが、集団はアルペシン・フェニックスがコントロールを開始し、タイム差はそれ以上にならなかった。この日の逃げはゴールまで残り28kmで全員吸収された。途中、スロベニアのヤン・トラットニック(バーレーン・ヴィクトリアス)がレースを棄権し、今年のジロで最初のリタイアになった。彼は第1ステージの落車で負傷していた。
残り12.6km地点のカテゴリー4の丘は、山岳賞総合2位でリーダージャージのマリア・アッズラーを着用していたドイツのリック・ツァベル(イスラエル・スタートアップネーション)が先頭で通過し、山岳賞総合でトップに立った。
最後は集団ゴールスプリントになり、ゴールまで残り1kmのフラム・ルージュはクイックステップ・アルファヴィニル チームが列車を形成して通過。最後はミケル・モルコフ(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)のリードアウトから、残り300mでスプリントを開始したカヴェンディッシュが、そのまま先頭を維持して勝利を収めた。
現在36歳のカヴェンディッシュがジロに参加したのは、区間5勝してポイント賞を受賞した2013年以来、9年ぶりだった。その年も彼は、ベルギーのオメガファルマ・クイックステップ(現在のクイックステップ アルファヴィニル チーム)に所属していた。
■9年ぶりにジロで区間優勝したカヴェンディッシュのコメント
「すごく嬉しい。勝つのは素晴らしい。最初のスプリントでうまくやりたかった。ここで我々はチームの半数が山のためで、半数がスプリントのためだ。チームメートたちは信じられない位良く走った。残り300mで長いスプリントをしなければならなかった。でも、それがうまくいって満足だ」
■第3ステージ結果[5月8日/カポシュバール~バラトンフュレド/201 km]
1. CAVENDISH Mark (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / GBR) 4:56:39
2. DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA)
3. GAVIRIA RENDON Fernando (UAE TEAM EMIRATES / COL)
4. GIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX /ERI)
5. MARECZKO Jakub (ALPECIN-FENIX / ITA)
6. THEUNS Edward (TREK – SEGAFREDO / BEL)
7. CONSONNI Simone (COFIDIS / ITA)
8. EWAN Caleb (LOTTO SOUDAL / AUS)
9. DAINESE Alberto (TEAM DSM / ITA)
10. BAUHAUS Phil (BAHRAIN VICTORIOUS / GER)
■第3ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) 9:43:50
2. YATES Simon (TEAM BIKEEXCHANGE – JAYCO / GBR) +0:11
3. DUMOULIN Tom (JUMBO-VISMA / NED) +0:16
4. SOBRERO Matteo (TEAM BIKEEXCHANGE – JAYCO / ITA) +0:24
5. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED) +0:24
6. TULETT Ben (INEOS GRENADIERS / GBR) +0:24
7. FOSS Tobias S. (JUMBO-VISMA / NOR) +0:28
8. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED) +0:28
9. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +0:29
10. SCHMID Mauro (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / SUI) +0:29
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED)
(※第4ステージはGIRMAY Biniam (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX /ERI) が着用)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):Rick Zabel (ISRAEL – PREMIER TECH / GER)
■新人賞(マリア・ビアンカ):SOBRERO Matteo (TEAM BIKEEXCHANGE – JAYCO / ITA)
第4ステージはエトナ山頂上ゴール
5月9日はイタリア南部シチリア島への移動日を兼ねた休養日となり、5月10日は標高1892mのエトナ山頂にゴールする第4ステージが行われる。