クラシカ・サンセバスティアン2022 はエヴェネプールが独走で優勝

  • photo ©SprintCycling / ©Quick-Step Alpha Vinyl

スペイン北部バスク地方で、7月30日に開催されたUCIワールドツアーのクラシカ・サンセバスティアン(ドノスティア・サンセバスティアン・クラシコア)は、ベルギーのレムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)が45kmを独走で逃げ切り、2019年に続いて2度目の優勝を果たした。
 

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■22歳のエヴェネプールが独走で逃げ切り、2度目の優勝を果たした (photo : ©Quick-Step Alpha Vinyl – ©Gonzalo Arroyo Moreno / Getty Images )

 
2位は1分58秒遅れでフランスのパヴェル・シヴァコフ(イネオス・グレナディアズ)、3位は2分31秒遅れでベルギーのティシュ・ベノート(ユンボ・ヴィスマ)だった。


残り45kmの峠から独走

第41回大会には24チームが参加を予定していたが、フランスのチームアルケア・サムシック(UCIプロチーム)は病気の選手が多いため参加を辞退した。

先週末に閉幕したツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)で総合優勝したデンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)は参加せず、ポイント賞を受賞したベルギーのウァウト・ヴァンアールト(ユンボ・ヴィスマ)は風邪で欠場したが、総合2位になったスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)や、今季で引退するスペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)がスタートラインに並んだ。

序盤は9人が逃げ続けたが、集団はクイックステップ・アルファヴィニル チームとUAEチーム・エミレーツが先頭を引き、タイム差は3分以上にならなかった。逃げはハイツキベル峠(カテゴリー2)で全員吸収され、ここでポガチャルは集団から遅れた。

メイン集団は1つのまま、ゴールまで残り46.3kmで最後から2番目の峠だったエルライツ峠(カテゴリー1)に到着。平均勾配10.6%で3.8kmのエルライツ峠でエヴェネプールがアタックし、サイモン・イェーツ(チームバイクエクスチェンジ・ジャイコ)だけが付いて行った。
 

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■エルライツ峠でサイモン・イェーツを引き離し、独走を開始したエヴェネプール (©SprintCycling)

 
しかし、山頂まて2kmを切った残り44.5kmでイェーツは遅れ、エヴェネプールの独走が始まった。山頂でエヴェネプールはイェーツに20秒ほどのタイム差を付けていた。下りでイェーツにシヴァコフ、ベノート、カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアズ)、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)が合流し、追走グループは5人になったが、その時タイム差は既に1分になっていた。

最後のムルギル・トントラ峠(カテゴリー2)を越えた時、エヴェネプールは2位のシヴァコフに2分差を付けていた。彼はそのまま残り8kmを難なく逃げ切り、22歳で2度目の勝利を手中に収めた。

■サンセバスティアンで2度目の勝利を果たしたエヴェネプールのコメント
「この勝利はとても嬉しいよ。リヴィーニョでの堅実な高地トレーニングキャンプの後、フレッシュでやる気満々のスタートを切った。全てがうまくいった過程に満足している。リエージュ~バストーニュ~リエージュとクラシカ・サンセバスティアンは、ボクのお気に入りのワンデーレースで、その両方を同じシーズンに勝てるなんて素晴らしい。

チームメイトたちは1日の始まりから素晴らしい仕事をしてくれた。彼らには感謝している。彼らのハードワークのお陰で、ボクは沢山のエネルギーを持ってエルライツ峠に到着できた。ボクがやらなければならなかったのは、全力を尽くす事だけで、それをボクはやり遂げた。

我々にとっては完璧なレースだったし、2度目のチャペラ(勝者に贈られるバスク伝統の帽子)は嬉しいよ。最初のは両親にあげたから、今度は自分で持っていられる。ファンが素晴らしいから、ここでレースをするのは大好きだ。(8月19日に開幕する)ブエルタ・ア・エスパーニャでバスクに戻ってくるのが待ちきれない。その時はこの勝利の後で、良い感覚を持ち、リラックスして自信を持っているだろう」
 

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■表彰台でバスク伝統の帽子『チャペラ』をもらったエヴェネプール (photo : ©Quick-Step Alpha Vinyl – ©Gonzalo Arroyo Moreno / Getty Images )


■第41回クラシカ・サンセバスティアン結果

[7月30日/サンセバスティアン〜サンセバスティアン/UCIワールドツアー/224.8km]
1. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) 5H 31’ 44’’
2. PAVEL SIVAKOV (INEOS GRENADIERS / FRA) + 01’ 58”
3. TIESJ BENOOT (JUMBO-VISMA / BEL) + 02’ 31’’
4. BAUKE MOLLEMA (TREK – SEGAFREDO / NED) + 03’ 11’’
5. CARLOS RODRIGUEZ (INEOS GRENADIERS / ESP) + 03’ 11’’
6. SIMON YATES (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO / AUS) + 03’ 28’’
7. TOMS SKUJINS (TREK – SEGAFREDO / LAT) + 04’ 09’’
8. MATTIAS SKJELMOSE JENSEN (TREK – SEGAFREDO / DEN) + 04’ 09’’
9. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION – EASYPOST / COL) + 04’ 09’’
10. LORENZO LOTA (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX / ITA) + 04’ 09’’

クラシカ・サンセバスティアン 公式サイト