イル・ロンバルディア2022はポガチャルが連覇

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今年最後のモニュメント・クラシックである第116回イル・ロンバルディア(UCIワールドツアー)が、10月8日に北イタリアのロンバルディア州で開催され、スロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)が、スペインのエンリク・マス(モビスターチーム)を一騎打ちのゴールスプリントで打ち負かし、連覇を果たした。
 

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■ポガチャルがゴールスプリントでマスを打ち負かし、連覇を果たした (photo : LaPresse)

 
3位には10秒遅れでミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)が入り、表彰台の両脇をスペイン勢が占めた。今大会でスペイン勢がトップ5に3人入ったのは、実に1905年以来の出来事だった。
 

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■左から2位のマス、優勝したポガチャル、3位のランダ (photo : LaPresse)

 
ニバリとバルベルデの引退レース

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■ロンバルディアが引退レースになったバルベルデ(左)とニバリ (photo : LaPresse)

 
中国のツアー・オブ・グアンシーが中止になり、UCIワールドツアー最終戦にもなった今年のイル・ロンバルディアは、ベルガモからコモまでの253kmで競われた。今シーズンも残りわずかとなり、今大会は地元イタリアのヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザクスタン チーム/37歳)とスペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/42歳)の引退レースになった。

2週間前にオーストラリアで世界チャンピオンになったベルギーのレムコ・エヴェネプール(クイックステップ アルファヴィニル チーム)は、10月4日に母国で開催されたバンシュ〜シメイ〜バンシュ(ヨーロッパツアー1.1)で、地元のレースファンにアルカンシエル姿を披露してシーズンを終え、今大会には参加しなかった。
 

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■マドンナ・デル・ギザッロを通過する集団はUAEチーム・エミレーツが引いていた (photo : LaPresse)

 
マドンナ・デル・ギザッロを通過してコモに到着した集団は、UAEチーム・エミレーツが引き続けていた。ゴールまで残り21kmで、4.2km続くチビリオの坂が始まると、集団からはジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ アルファヴィニル チーム)やニバリが遅れ始めた。

UAEチーム・エミレーツが引く集団から、ゴールまで残り19kmでポガチャルがアタックすると、付いて行けたのはマスだけだった。400m先で追いついたランダは、マスのアタックですぐに遅れてしまった。チビリオの頂上で10秒ほど遅れていたランダは下りで追いつき、残り15kmで先頭は3人になった。

ゴールまで残り8kmで、最後のサン・フェルモ・デッラ・バッタリアの坂が始まり、マスが攻撃を開始するとランダは再び遅れてしまった。この坂で勝負が決着しなかった2人は、そのままコモのゴールへと向かい、最後は一騎打ちのゴールスプリントをポガチャルが難なく制した。
 

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■ポガチャルとマスは上り坂で対等だった (photo : LaPresse)

 
■連覇を果たしたポガチャルのコメント
「戻ってきて勝利を繰り返すのは、本当に素晴らしい事だ。チームワークのお陰だ。チビリオでアタックを試みたが、マスは明らかにボクと同じレベルだった。それでもボクにはスプリントで彼を打ち負かす自信があった。(マスに負けた10月1日の)ジロ・デッレミリアでは、まだオーストラリアからの帰国の影響があったが、その後は次第に調子が良くなっていた。この勝利で2022年のシーズンは、ほぼ完璧になったよ」
 

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■連覇を果たしたポガチャル (photo : LaPresse)

 

■第116回イル・ロンバルディア 結果
[10月8日/UCIワールドツアー/イタリア(ベルガモ〜コモ)/253km]
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 6:21:22
2. MAS NICOLAU Enric (MOVISTAR TEAM / ESP)
3. LANDA MEANA Mikel (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +0:10
4. HIGUITA GARCIA Sergio Andres (BORA – HANSGROHE / COL) +0:52
5. RODRIGUEZ CANO Carlos (INEOS GRENADIERS / ESP) +0:52
6. VALVERDE Alejandro (MOVISTAR TEAM / ESP) +1:24
7. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED) +1:24
8. MOLARD Rudy (GROUPAMA – FDJ / FRA) +1:24
9. BARDET Romain (TEAM DSM / FRA) +1:24
10. YATES Adam (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:24
24. NIBALI Vincenzo (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) +2:17
 

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(photo : LaPresse)

 

イル・ロンバルディア公式サイト

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