初開催の2022UCIグラベル世界選でベルギーのヴェルメールシュが優勝!
イタリア北東部ヴェネト州で、10月9日に2022年UCIグラベル世界選手権大会が開催され、ベルギーのジャンニ・ヴェルメールシュ(アルペシン・ドゥクーニンク)が独走で逃げ切り、初代チャンピオンに輝いた。
2位は43秒遅れで地元イタリアのダニエル・オス(トタルエナジーズ)、3位は1分28秒遅れでオランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)だった。
近年人気が高まっているグラベルレースの頂点となるグラベル世界選には、世界各国から集ったロード選手、MTB選手、グラベル選手が参加。エリート男子はヴィチェンツァからチッタデッラまでの全長194kmのコースで、140km走った後、チッタデッラ周辺の27.5kmのサーキットを2周するレイアウトだった。グラベルレースは砂利道(グラベル)、林道、農道、石畳といった未舗装路が舞台となり、グラベル世界選はコースの約73%が未舗装路で、高低差は800mだった。
今大会には元シクロクロスの世界チャンピオンのファンデルプールと、チェコのズデニエック・シュティバル(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)、元ロード世界チャンピオンのペテル・サガン(トタルエナジーズ/スロバキア)、元MTBマラソン世界チャンピオンのルバン・ラカタ(オーストリア)を筆頭に、ベルギーのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(AG2R・シトロエン チーム)、デンマークのマウヌスコート・ニルスン(EFエデュケーション・イージーポスト)、イタリアのダヴィデ・レベッリンらがスタートラインに並んだ。
冬場はシクロクロスを走るヴェルメールシュは、レース中盤にオスと2人で逃げ始め、残り60kmで集団に5分差を付ける事ができた。チッタデッラの最後のサーキットに入った時、ファンデルプールとヴァンアーヴェルマートが居る追走グループに、先頭の2人はまだ4分半のタイム差を保っていた。
そしてゴールまで残り5.5kmでヴェルメールシュはアタックし、オスを引き離す事に成功した。彼はそのまま独走で逃げ切り、子供の頃からの夢だった世界チャンピオンになった。
オスが地元の観客に挨拶をしながらゴールした後、ファンデルプールはヴァンアーヴェルマートとの3位争いのスプリントを制してゴールし、チームメイトのヴェルメールシュに抱きついて勝利を祝福していた。
■初代グラベル世界チャンピオンになったヴェルメールシュのコメント
「クレイジーだ。最後のシングルトラックは下見をしていて、このレースでボクのお気に入りのパートだった。そこでオスが苦労しているのを見て、全力で行った。最初は50mだけだったが、振り返らずに走り続け、ゴールまで行った。
(無線がなかったので)時々(タイム差を告げる)バイクがやって来たが、それはいつもイタリア語だった。イタリア語は少し理解できるけど、いつもオスに確認していたよ。我々が5分のリードを持った時、それがとても良い事だと分かっていた。
グラベル区間が多いレースは得意だけど、このレースの参加者リストはとてもすごかった。トップ10はクラシックで出会う名前ばかりだ。ボクは自分の成績を誇りに思う。
来週の金曜日に、ボクはファンデルプールと一緒にここで別のグラベルレース『セレニッシマ・グラベル』を走る予定だ。だからそこでアルカンシエルを見せられるよ。来シーズンはさらにいくつかのグラベルレースに参加するだろう」
■UCIグラベル世界選 エリート男子 結果
[10月9日/ヴィチェンツァ〜チッタデッラ(イタリア・ヴェネト州)/194km]
1. VERMEERSCH Gianni (BEL) 05:10:40
2. OSS Daniel (ITA) 00:43
3. VAN DER POEL Mathieu (NED) 01:28
4. VAN AVERMAET Greg (BEL) 01:29
5. FEDOROV Yevgeniy (KZK) 01:39
6. CORT-NIELSEN Magnus (DEN) 01:39
7. DE MARCHI Alessandro (ITA) 01:40
8. STYBAR Zdenek (CZE) 01:46
9. BALLERINI Davide (ITA) 01:53
10. NIELSEN Andreas Stokbro (DEN) 02:43
14. SAGAN Peter (SVK) 05:04
39. REBELLIN Davide (ITA) 12:10